1. トップ
  2. 【さるかに合戦なねこ】あ、降りられないだけか。木に登った猫に邪推してしまったカニの話

【さるかに合戦なねこ】あ、降りられないだけか。木に登った猫に邪推してしまったカニの話

  • 2024.9.26
降りられなくなっただけ? (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
降りられなくなっただけ? (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

作品の元となったお話の解説も!

神話や名作についても改めておさらいしながら楽しむ、ねこが加わった新たな展開の物語。

言わずと知れた数々の有名な物語にねこを融合させるのは、「ねことわざ」でおなじみのぱんだにあさん。童話や昔話にねこが加わるだけでひと味違った展開となり、悲劇の結末を迎えるお話ですらゆるくてキュートなお話に変貌します。登場人物たちがねこに絆される姿に、「まぁねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!?

誰もが知っている古今東西の昔話やおとぎ話。そこにねこが登場したら…? というもしものエピソードを、ぜひお楽しみください。

※本記事はぱんだにあ著の書籍『にゃんと!ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。

◆さるかに合戦なねこ

独り占めじゃなかった (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
独り占めじゃなかった (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

さるかに合戦

昔、あるところにカニが住んでいました。

カニがお昼ごはんにおにぎりを食べようとしたところ、猿がやってきて柿の種とおにぎりを半ば無理やり交換していきます。しかたないのでカニは柿の種を撒き、柿の木を育てました。大きくなった柿を収穫しようとした時、猿がやってきて自分が取ってやると言い出します。

しかし、猿は木に登って自分ばかり食べ、あろうことかカニには熟していない青くて固い柿をぶつけてケガをさせました。そのことを聞きつけた臼、ハチ、クリがカニのお見舞いにやってきて、猿への仕返しを企てます。

作戦は見事に成功。3人にやられた猿は改心し、柿の木に登って熟した柿をカニのために取ってあげるなど、仲良く過ごしたのでした。

◆ハンプティダンプティなねこ

ねこは気まぐれ (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
ねこは気まぐれ (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

ハンプティダンプティ

ハンプティダンプティは鏡の国のアリスに登場する卵を模したキャラクターとして有名ですが、元はイギリスの童謡でした。

曲の内容は「“ハンプティダンプティ”という何かよくわからないものが塀に座っていたが落ちてしまう。王様や兵隊やなど多くの人が塀の上に戻そうとするが誰も戻すことはできなかった」というものです。もともとこの曲はなぞなぞだと言われており、ハンプティダンプティとはなんでしょう?と続くのが定石だったと言います。

しかし、今ではハンプティダンプティが卵であるというのは誰もが知っているため、今ではあまりなぞなぞとして用いられることは少なくなったと言われています。

◆ごんぎつねなねこ

いつもセミをくれたのは… (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
いつもセミをくれたのは… (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

ごんぎつね

昔、あるところにごんという名前のイタズラ狐がいました。

ある日、川辺で兵十という男を見かけます。ごんはいつものように軽い気持ちでイタズラをしたところ、なんとイタズラのせいでうなぎが取れず、活力の湧く食べ物を必要としていた兵十のお母さんが亡くなってしまったのです。このことを反省したごんはそれから毎日、こっそりと兵十に山の幸を届けます。

幾日か経ったある日、家の近くでごんの姿を見かけた兵十は「きっとまたイタズラしに来たに違いない」と思い、猟銃でごんを殺してしまいました。ごんの死体の周りに散らばった山の幸を見た兵十は「ごん、お前だったのか…」とつぶやいたのでした。

著=ぱんだにあ/『にゃんと!ねこむかしばなし』

元記事で読む
の記事をもっとみる