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「ある地域」に関する怪談を集めていた編集者が失踪した。次第に浮かび上がる恐ろしい事実とは? 漫画『近畿地方のある場所について』

  • 2024.9.26

怪談は、それらのエピソードが現実にあるのではないか、わが身にも降りかかってくるのではないかと、そこにリアリティを感じるからこそ「恐い」と感じるものだろう。

『近畿地方のある場所について』(碓井ツカサ:漫画、背筋:原作/KADOKAWA)は、WEBに投稿され大きな話題となった作品で、『異世界居酒屋「げん」』などの作画を担当している碓井ツカサさんによるコミカライズだ。

物語の鍵となる「近畿地方のある場所」は、作中では「●●●●●」と伏字で表現されている。それが物語にリアリティを与え、現実の境目を曖昧にし、底知れぬ恐怖へと誘う。個別の怪談の怖さもさることながら、まるで外堀から証拠固めをしていくミステリーを読んでいるような感覚があり、臨場感のある物語に徐々に引きこまれ、結末への興味をかきたてられる。

ライターをしている主人公は、ある日、友人のオカルト雑誌の編集者から「ある地域」をテーマとした特集を組むため、すでに集めた怪談などの資料を渡され、追加調査と寄稿の依頼をされる。しかしその後、その編集者はこつぜんと行方不明になってしまう。明確な理由はわからないけれど、その「地域」に関係している可能性が高いのではないか。そう考えた主人公は、彼を探し、情報を収集するため、ワラにもすがる気持ちでインターネットにみずからが知りえた情報をつづっていくのだった…。

編集者が集めていた怪談は、ある特定の女優の動画に「うちにきませんか。」というおかしなコメントが続いていた話や、“関西最恐の心霊スポット”と言われる場所にYouTuberが訪れた動画に、心霊現象に怯えていたYouTuberの様子がおかしくなっていく様子が映し出されていた話などさまざまだが、ひとつひとつは普通の「怖い話」にすぎない。しかし、情報を整理してみると、そのエピソードのどれもが「近畿地方のある地域」と関係しており――。

ぜひ、「近畿地方のある地域」とは何なのか、そこには何がひそんでいるのかその目で確かめてほしい。

文=ネゴト / たけのこ

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