子育て中のママにも活かせる時間術。心地よく過ごしながら自分の人生をデザインする方法をタイムコーディネーターが伝授！

「時間に追われてばかりで、疲れきっている……」そんな方にぜひ読んでいただきたいのが、『やりたいことがどんどん叶う！ じぶん時間割の作り方』（川瀬はる：著、吉武麻子：監修/オーバーラップ）。本作はタイムコーディネーターの吉武麻子さんのアドバイスのもと、働くママが「心地よい時間のデザイン」を考えていく時間術コミックエッセイだ。

著者は母親業とマンガ家との両立に悩む、川瀬はるさん。川瀬さんは慢性的な疲れと寝不足、そして常にタスクに追い立てられるような感覚に悩んでいた。やりたいことはいっぱいあるのに時間が足りない。たとえ時間があったとしても、疲れて集中できない。しかし眠ってしまうほどの勇気もない。

「仕事・子育て・夢・体調管理…どれも大切にできていない気がする！」

これらは、子育て中のママにとっては「あるある」の悩みではないだろうか。子育てをしている人が必ずぶつかる“時間がない問題”。ママは身も心も削ってしまいがちで、自分の心地よさをないがしろにしてしまう人も多い。

時間術に関するハウツー本はさまざまあるが、本作のテーマは「自分の心地よさを真ん中に」。他人が似合う服が自分にはピンとこないのと同じように、他人の時間術をまねても自分にフィットするとは限らない。「心地よい時間のデザイン＝人生のデザイン」なのだよと、本作は教えてくれる。

「子どもに疲れきっている親の背中を見せ続けていくことは平気？」「子どもがあなたと同じような人生を送るとしたら、どう思いますか？」

こんな吉武さんからの問いに、川瀬さんはハッとする。子どもは親の背中を見て育つという。自分は子どもにどんな人生を送ってほしいんだろう？ この問いかけには、子育て中の筆者も思わず考えこんでしまった。

章ごとの簡単なワークを通して、心地よくかんじる「じぶん時間割」を作り上げていけるしかけも楽しい。

目の前のことに追われてしまうあまり、げっそり疲れきっている方。人生のハンドルを自分で握りたいと思っている方。本作はそんな方にぴったりの1冊だ。じぶん時間を大切にするためのヒントの数々を、ぜひ確かめていただきたい。

文＝ネゴト / いなり