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「推す=恋愛では断固ない」と考えるヒロインと、「恋愛」の気持ちをヒロインに持ってしまうヒーロー達のすれ違いを描く漫画がスタート【作者に聞く】

  • 2024.9.25
(C)和泉杏咲/夏川リン/Aile/STUDIO ZOON
(C)和泉杏咲/夏川リン/Aile/STUDIO ZOON

サイバーエージェントが運営する縦読み漫画スタジオ「STUDIO ZOON」から、新作縦読み漫画「推しの一途すぎる執着を、私はまだ知らない」が9月25日より連載開始。

本作は、恋愛ゲームに登場するアレキサンドライトを推すことを生きがいとしているアラサー教師の飛鳥が、アニメ版でアレキが他のルートでは死ぬという事実を知り、あまりの悲しみで意識を失って目覚めると、なんとゲームに登場するモブ令嬢・アリアに転生していた……という、“胸きゅん”たっぷりの転生推し活ライフを描く、ラブコメファンタジーだ。

(C)和泉杏咲/夏川リン/Aile/STUDIO ZOON
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本作について、原作を担当する和泉杏咲さんにインタビューを行い、作品のテーマのポイント、主人公・飛鳥の設定など「推しの一途すぎる執着を、私はまだ知らない」の舞台裏を聞いた。

どう「命」と向き合うのか、その成長やドラマを一人ずつそれぞれ登場人物のリアルとして作り上げていきたい

(C)和泉杏咲/夏川リン/Aile/STUDIO ZOON
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――「推しの一途すぎる執着を、私はまだ知らない」のアイデアやテーマはどのように生まれましたか?

【和泉杏咲】「推す」と「恋する」の違いは何かを考えたことがきっかけです。推すとは文字通り、他に薦めることで、恋とは特定の人に惹かれることと辞書に書かれています。ただ、現在使われている“推す”の中に恋や愛の定義が無意識に含まれている可能性も十分あると考えました。

そこから「推す=恋愛では断固ない」と考えるヒロインと、ヒロインの推す行為によって「恋愛」の気持ちをヒロインに持ってしまうヒーロー達のすれ違いを描くことは、エンタメとしても面白く、かつ

自分ごとのように共感してくださる方もいるのではないかと考えました。

――主人公の飛鳥がアリアに転生する設定について、どのような意図や背景があるのでしょうか?

【和泉杏咲】「大好きなストーリーコンテンツ(小説・ゲームなど)のモブに転生する」要素が入っている異世界恋愛ストーリーが好きでしたので、自分でもやってみたいと思ったのが背景です。「モブ令嬢への転生」とは、未来が一切わからない人物にフォーカスをあてた結果「知っていたはずの未来が全く違う未来になり、想定外に対処しなければならない」人物のドラマが描ける面白さがあると、書いている内に気づきました。この「好きな世界観だけど、先が読めない」状態をヒロインと一緒に読者の方にも楽しんでいただきたいと思っています。

――アリアが推しのアレキサンドライトの死を阻止しようとする過程で、どのようなドラマや成長を描きたかったですか?

【和泉杏咲】「他者の死を阻止する」ということだけにフォーカスすれば、ヒューマンドラマにもできるテーマです。自分が必死になってでも「その人の命を守りたい」と思うのは果たしてどんな人間か、なぜそう思うのか、そしてどう行動するのか、周りはどう協力し合うのかなどはリアルな現実に置き換えていただきやすいものだとも、私は思っています。ですので、どう「命」と向き合うのか、その成長やドラマを一人ずつそれぞれ登場人物のリアルとして作り上げていきたいと考えています。

(C)和泉杏咲/夏川リン/Aile/STUDIO ZOON
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――アリアが悪役令嬢のフリをして暗躍するという設定の面白さや挑戦点はどこにありますか?

【和泉杏咲】元々は、「悪役令嬢というワードが入った作品が今読まれやすいのであれば......」という理由で、要素を組み込むことにしたというのが最初です。ただ、今回の「自分で勝手に悪役令嬢(笑)を名乗る」については、元々この作品の軸として設定した、「自分ではこう思っていた」「こうなるはずだった」という、自分が考える正解をした結果、周囲には「全く伝わっていない」どころか「別解釈で捉えられてしまう」というすれ違いの面白さを、よりわかりやすいエンタメとして見せられるのではないかと考え、挑戦してみることにしました。

――キャラクター・アレキサンドライトとアリアの関係性について、どのように描写し、読者にどんな感情を伝えたかったですか?

(C)和泉杏咲/夏川リン/Aile/STUDIO ZOON
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【和泉杏咲】アリアネルは「自分が誰かから愛されるはずがない」と過去の心の傷により本気で思っている女性。一方のアレキサンドライトは幼少期から常に周囲から「完璧な王であるべき」と考え方や所作を徹底的に教え込まれ、その通りにこなすことを義務だと信じてきた男性です。

今回のストーリーはそんな二人が「推している×推されている」関係から「好かれている×好き」の関係に変化することで起こる心の揺れを表現したいと思っています。アリアネルと同じように「自分なんて......」と思っている方がいらっしゃったら、その方に寄り添えるようにも尽力したいです。

朗読スペース開催決定

声優の山口智広さん(@yamagucchi_t)、日野まりさん(@mmmhinommm)を招き、9月25日から連載開始のロマファン作品「推しの一途すぎる執着を、私はまだ知らない」のリアルタイム朗読を実施。

日時:9月25日(水)19時~

(C)和泉杏咲/夏川リン/Aile/STUDIO ZOON

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