1. トップ
  2. 恋愛
  3. 【メルカリの落とし穴】商品を売った後に《課税申告》が必要なケースとは? 忘れたら大変!【FPが解説】

【メルカリの落とし穴】商品を売った後に《課税申告》が必要なケースとは? 忘れたら大変!【FPが解説】

  • 2024.9.25
フリマアプリで気を付けるべきこととは
フリマアプリで気を付けるべきこととは

「メルカリで不要品を売ると税金が掛かる」と耳にしたことはありませんか? フリマアプリ「メルカリ」での販売は、多くの場合で税金は掛かりませんが、条件によっては課税対象になることもあります。本記事では、メルカリ取り引きでの税金の基本ルール、確定申告が必要なケースや注意点をファイナンシャルプランナー(FP)の視点から解説します。

メルカリで不要品を売ったときの基本

基本的に、メルカリで不要品を売って得られた収入は「生活用動産の譲渡による所得」とみなされるので税金は掛かりません。生活用動産とは「生活に通常必要な動産(不動産以外の財産)」のことです。

具体的には、次のものが当てはまります。

・家具・生活用品・通勤用の自動車・衣服・安価な貴金属(1個または1組の価格が30万円以下)など

ですので、断捨離や大掃除で自宅にある不要品をメルカリで売却し、収入があったとしても税金は掛かりません。ただし、次の3つのケースでは課税対象となり、確定申告が必要になる場合があります。

(1)営利目的での販売 ハンドメイド作品の販売や、せどりなどで商品を仕入れてメルカリで販売し、所得を得ているケースです。所得とは、商品を販売して得た収入から必要経費(仕入れ費用や手数料など所得を得るために掛かった費用)を差し引いてプラスになった金額です。つまり「もうけ」が出た部分を所得と言います。

(2)30万円を超える価格で売った場合 貴金属や宝石、骨とう品などを1組または1個30万円を超えた金額で売却し、所得を得た場合が当てはまります。

(3)生活に通常必要でないものを売った場合 ゴルフ会員権などを売って所得が得られた場合です。

先述の3つのケースごとに、注意すべきポイントについて解説します。

まず(1)の「営利目的の販売」場合、給与所得(会社から支払われる給与などの収入)の有無で条件が変わり、所得額によっては確定申告が必要になります。

・給与所得がある場合 会社員やパート勤務の人が、メルカリで営利目的の販売をした場合です。このケースでは、メルカリでの販売など本業以外での所得が1年間で20万円を超える場合、確定申告が必要になります。

・給与所得がない場合 個人事業主や専業主婦がメルカリで販売した場合です。この場合、多くは1年間の所得の合計が48万円を超えると確定申告が必要になります。

これらの所得は、雑所得もしくは事業所得として扱われ、多くは雑所得になります。

事業所得として認められるのは、メルカリでの販売を継続的に行い、事業としての規模や計画性があると判断された場合です。事業所得では、48万円を超えても青色申告を使えば特別控除が受けられるので、節税できる可能性があります。

確定申告が不要な場合がある(1)のケースですが、注意点があります。それは確定申告が不要であっても、市区町村へ住民税の申告が必要になる点です。

会社員は、所得が20万円未満であっても住民税の申告が必要になります。個人事業主や専業主婦など非給与所得者は、多くは43万円を超えると住民税の申告が必要です。

また、(2)の「30万円を超える価格で売った場合」と(3)の「生活に通常必要でないものを売った場合」これら2つのケースでは譲渡所得になるので、基本的に確定申告が必要です。譲渡所得には最高50万円の特別控除があるので、得られた所得が50万円以下なら最終的に税金がかからない可能性もあります。

判断に迷うときは相談すべし

確定申告が必要? 判断に迷うときは
確定申告が必要? 判断に迷うときは

税金が掛かるかどうかは収入の種類や金額、経費の有無などが影響するので、ケースバイケースで判断する必要があります。メルカリでの取り引きで税金の判断に迷った場合は、地域の税務署や税理士に相談すると良いでしょう。

・税務署 税金に関する一般的な質問や解釈についての相談は、最寄りの税務署に問い合わせましょう。生活用動産の判断基準や、確定申告が必要かどうかなどの質問に答えてくれます。

・税理士 個別の状況に応じたアドバイスが欲しい場合は、税理士に相談しましょう。営利目的でメルカリでの販売をしている場合は、節税の方法や計算、申告書の作成までをサポートしてくれます。

メルカリでの販売は多くの場合で課税されませんが、特定の条件下では税金が掛かることもあります。安心して取り引きするためにも、これら税金の基本的なルールを押さえておきましょう。

<参考文献>・No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁・No.2011 課税される所得と非課税所得|国税庁・生活に通常必要でない資産を譲渡したとき・No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合|国税庁・No.1199 基礎控除|国税庁・No.2072 青色申告特別控除|国税庁・私は給与所得の他にも所得があります。所得税は20万円以下であれば申告不要ですが、・住民税の申告はする必要がありますか?/習志野市ホームページ・令和3年度から適用された税制改正 – 高知市公式ホームページ・No.1460 譲渡所得(土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき)|国税庁

(奏かえで)

元記事で読む
の記事をもっとみる