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「広島に住みたい」。社歴12日目の新米社員は、心が欲した場所で暮らすために頑張ると決めた

  • 2024.9.25

24卒の私はこの春、新卒で内定した企業で働き始めた。ただし入社1か月前に配属を営業に変えられた。「営業だけはありえない。向いてなさすぎる」と思っていたので、悪足掻きのように3月いっぱいも就活し、内定先にも抗議をしたが、結局はそのまま「ありえない」と思った営業マンとして働き始めたのだった。

私の自己分析はよく出来ていた。だから営業はやっぱりありえなかった。どうしても心が無理だと訴えた。4月3日から毎朝泣きながら出勤し、昼休みは御手洗に篭って泣き、帰りの電車の中でもぽろりと涙した。食欲も次第に減っていった。配属先の急変更もあったから、度々上司に相談していたのだが、最終的には私が悪いように言われ、「嫌なら辞めれば」みたいな雰囲気も醸し出されてそのまま辞めた。私はたった11回しか新卒で勤めた会社に行けなかった。

それでも今日、晴れて決まった転職先で12回目の出勤を終えた。この仕事は大変だけど、面白いし続けられそうだ。そんな感触がある。

◎ ◎

私はなにがなんでも広島に住みたい。大学4年生、はじめて広島に行った時、心がこの土地を欲したのだ。今の仕事もそれを踏まえて選んだ。

はじめて広島に訪れた夏、その美しさに心を奪われた。北海道から沖縄まで行ったことはあっても、瀬戸内海にはそのときはじめて訪れた。爽やかな風が心地よい夏、延々と続く海、見渡す限りの島々。きらきらひかる、透き通った碧い海。そして美味しいレモン、牡蠣、日本酒。その全てが新鮮で、気持ちよくて、心地よくて。行く前と帰った後で私は変わってしまった。生まれて初めての恋なのかもしれない。その時から私はずっと瀬戸内海に恋してる。

◎ ◎

地元が好きではない。いやいやながら引越した今の土地は思入れがない。学生時代の嫌な記憶もたくさん残る。「いつかここじゃない場所、できれば自然の中に住みたい」とずっと思っていた。私の旅行はいつか住む場所を探す意図もあった。いい場所はたくさんある。でも瀬戸内海に一目惚れしてしまったのだ。

春にまた広島に訪れた。学生最後の旅、そして私は本当に広島が好きで、やっぱり住みたいと思うのか、その確認の意味もあった。何度問うても私はやっぱり広島が好きだった。一目惚れの恋は勘違いじゃなかった。心が洗われるような感覚。自然と自分にとって良いものを選べる驚きと心地良さ。そこは、私が私のままで居られる場所だった。「ここに住もう」と決めたのだ。

広島に住んで、瀬戸内海を永遠と旅したい。好きな時に、好きな場所に行きたい。素敵なものがたくさんある瀬戸内海の地に役立てることをしたい。私の「好き」を届けたい。

そうして選んだ転職先はWebコンサル会社だった。いつかフルリモートが叶う。そうすると好きな場所で働ける。いつかフルフレックスが叶う。そうすると好きな時に働ける。いつか旅しながら働ける。いつか独立できるスキルとなる。独立したら素敵な人や素敵なものを作る人と働ける。
ここで働くことは私に欲しいものが手に入る。そうやって選んだ。

◎ ◎

まだまだ新卒の社歴11日を越えただけの、走り出したて12日目の新米社員。やることも覚えることもたくさんありすぎて、頭の中いっぱいの毎日。でも大変だけど大丈夫。私には20代のうちに叶えたい夢があるから頑張れる。

フルリモートとフルフレックスが叶うのは約3年後らしい。3年後は27歳。まだまだ若くてなんでもやれそうだ。「広島に住む」そのときが来るのを待ち続けながら、明日もまた私は働く。

■葵月みずのプロフィール
学びを通して人生を豊かに。自分らしく生きる道を模索中。いつか広島に住むのが夢
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