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A型の人は薄毛になりやすい?坊主にすると髪質が変わる?髪の都市伝説

  • 2024.9.24

株式会社アデランスが、非常に興味深いリリースを出しています。「ワカメや海藻を食べると髪が増える」「血液型によって、将来薄毛になる確率が違う」「一回坊主にしてみると、髪質が変わる」など、よく耳にする髪に関しての迷信や噂、都市伝説の真偽について、毛髪診断士指導講師・伊藤 憲男さんが解説をしていたので、一部ご紹介します。

※毛髪診断士®は公益社団法人日本毛髪科学協会の登録商標です

Q.血液型がA型の人は薄毛になりやすい?

A.関係ない

薄毛になりやすい血液型があるという俗説があります。特に血液型診断で神経質なタイプと言われがちなA型が薄毛になりやすいという説がありますが、おそらくこれは、ストレスが抜け毛の原因にもなることから、血液型も脱毛と関連があるのではと思われてのことでしょう。

そもそも、血液型による気質の分類そのものも、確固たる裏付けがあるものではありません。

ストレスが髪に影響を与えることは事実ですが、ストレスだけが原因で髪が抜けるということはあまり多くなく、元来脱毛しやすい体質の人が、ストレスを感じたときに抜け毛が増えるなど、複数の要因が重なり初めて髪が抜けるのです。

Q.ヒゲや体毛が濃いと薄毛になりやすい?

これについては、多くの人が耳にしたことがあるかもしれません。実際は体毛と髪の相関関係は明らかにされていませんが、どちらも男性ホルモンが影響していることが知られており、2つの理由が考えられます。

薄毛の人がヒゲを伸ばすと目立つ

あくまでそれぞれの主観によりますが、薄毛の人がヒゲを伸ばしていると、印象に残りやすいと感じる人が多いのかもしれません。

男性ホルモン「テストステロン」の影響

テストステロンは筋肉・骨格の形成を担うために不可欠なホルモンで、テストステロンの分泌が多いと、体毛が濃くなる傾向があると言われています。

テストステロンは頭頂部や前頭部に存在する還元酵素「5αリダクターゼ」の影響を受けるとジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンに変質し、変質後のホルモンは薄毛を引き起こす要因と考えられています。

この薄毛の要因となるDHTは、部位によりその影響が逆に作用することが知られています。その理由は、DHTの影響で体内で生成される「成長因子(グロースファクター)」の違いによると言われています。

個人差はありますが、DHTの作用により、頭頂部では髪の成長を妨げる成長因子が、逆にヒゲなどでは伸びるのを促進させる「成長因子」が生成されやすくなることもあります。しかしながら、必ずしも頭髪とヒゲなどの体毛に同時に影響があるとは限りません。

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次:坊主にすると髪質が変わる?

Q.坊主にすると髪質が変わる?

A.坊主にしても髪質は変わらない

坊主にすると髪質がリセットされるようなイメージがあるようです。しかし、クセ毛や剛毛になるかどうかは、遺伝や頭皮の奥にある「毛根」に由来するため、坊主にしても直毛やサラサラの髪になることはありません。

髪は、頭皮の毛穴の奥にある「毛根」の根元「毛球」と呼ばれる部分で作られ、「毛球」部にある「毛乳頭」が、毛細血管から髪の原料となる血液を取りこんで、毛母細胞に渡り、細胞分裂が繰り返されることで作られていきます。

つまり、髪を切ったり剃ったりしても、その下の「毛球」から伸びてくる髪はそれまで通り伸び続けるだけなので、髪の質が変わることはないということになります。

坊主にした後少し伸びたときは髪がツンツンするため、この都市伝説は 「髪がしっかりした」「髪がまっすぐになった」という思い込みから生じたのかもしれません。

Q.ワカメやヒジキなどの海藻をたくさん食べると髪が増える?

A.海藻だけ多く食べても髪は増えない

「海藻類を食べると、髪にいい」と言われたことがある人もいるのではないでしょうか。海苔やヒジキは黒々としているので、“髪によさそう”という連想から言われるようになったのかと思います。

髪を生成する機能を助ける栄養素として欠かせないのが、ヨードやビタミンですが、海藻にはこのヨードが豊富に含まれています。たしかに海藻には髪に良い栄養が多く含まれていますが、髪そのものを構成するには肉などに含まれるアミノ酸が重要です。

海藻だけ食べて髪が増えるわけではないため、海藻に限らず、バランスの取れた食事を心がけましょう。

Q.若白髪はストレスのせい?

A.ストレスが若白髪の原因となる可能性はあるが、まだ明確な根拠はない。

加齢とともに増えてくるお悩み原因のひとつに白髪が挙げられますが、「部分的に若白髪が生えている」という声を聞くこともあります。

部分的に白髪になる場合、ストレス以外にも「過去にぶつけたから」や「フェイスラインは紫外線を浴びやすいから」など様々な要因が考えられていますが、完全な解明には至っていないようです。

「一晩で白髪になった」などのエピソードやドラマなどの演出を見聞きして、「悩み・ストレス=白髪」と連想する人がいるかもしれませんが、髪の色を決めるのは、毛皮質に含まれるメラニン色素という物質であるということは知られていますね。このメラニン色素を生成するのは「メラノサイト」という細胞(色素細胞)で、髪そのものを作る毛母細胞と混在しています。

老化が進むと、毛母細胞よりも「メラノサイト」が先に弱り、メラニン色素の生成も減少してしまうことで色素のない髪=白髪になり、髪の成長とともに伸びてくることになるので、「一晩で白髪になる」ということは実際にはありません。

老化によるもの以外にも、ミネラル・アミノ酸・ビタミンといった髪の生成に必要とされる栄養素が不足すると、毛母細胞や「メラノサイト」の活動が弱まり、白髪になりやすいと考えられています。

ダイエットや偏った食事によって栄養バランスが崩れることも、白髪の要因となりえます。さらに、睡眠不足や不規則な生活も細胞の活動に悪影響を与えるため、白髪の要因となる可能性もあるでしょう。

ちなみに「白髪は抜くと増える」という人もいますが、これはただの俗説で医学的な根拠はないと言われています。

解説者プロフィール

毛髪診断士指導講師 伊藤 憲男(いとう としお)

公益社団法人日本毛髪科学協会理事、および同協会最高位の認定資格「毛髪診断士指導講師」を保有。指導講師資格は毛髪科学協会会員を指導できるだけの毛髪と頭皮についての知識を修得し、さらに毛髪相談についての十分な経験を有すると同協会が認定した者に与えられる。1982年にアデランス入社後、サロンで十数年にわたり技術者として勤務。その後本社勤務となり2011年から現在の研究開発室に着任。育毛関連商品の開発や研究成果の発信などを担当する傍ら、セミナーや、雑誌・TVなどマスメディアにも出演し、育毛の啓蒙活動を行っている。現在もヘアスタイリストとしてCMモデルのヘアスタイリングや一部のお客様の接客も行う。

<Edit:編集部>

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