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何者にもなりきれていない焦り。自分を褒めてあげられる30代へ

  • 2024.9.24

20歳の誕生日を迎えたとき、ようやく20歳になったと実感したと同時に、これまでと何も変わらないじゃないか、と拍子抜けした。新社会人になったときは、22歳なんて若造すぎて赤ちゃんと変わらないくらい使えない人材なんだろうと思った。

自分の人生について考え始めた時期ではあったが、チャンスが限られている年齢になってきたと感じるときもあれば、まだこれからだと思ったときもあった。

25歳になって、アラサーというくくりに足を踏み入れたとき、そろそろ自分の生き方に軸を持たなければいけないと感じるようになる。

これまで甘えてきたこと、あぐらをかいてきたことが多くあり、子どもと大人の狭間を生きているような感覚だった。20代後半となった今では、大人としての自覚を持って生きなければいけないと焦りにも似た感情とともに自分を奮い立たせている。

だがしかし、人生プランとしては、今が一番何者でもない時間を過ごしていると思う。なりきれていない、本当に自分がしたいことが叶わない可能性にも直面しており、このままではいけないが変える方法がわからないという事実に頭を抱えている。

◎ ◎

漠然と20代は楽しむことを目標に掲げて歩き出した20歳の誕生日。社会で働くことに希望を持っていた私は、キャリアを積むことや仕事ができることが大人の階段を登ることだと信じて疑わなかった。

しかし、いざ働いてみれば、本当にこれでよいのかと毎日自問自答する日々が待っていた。仕事を終えて自宅に帰っても、新人ならではの課題が私の自由時間を蝕んでいく。いわゆるアフターファイブや休日の余暇などを楽しむ気力も経済的余裕もなかった。

気がつけば朝になり、仕事に行き、定時になるまで時計とにらめっこをしてただ時間が過ぎるのを待つ。耐えるように職場での時間を過ごし、1秒でも早く家へ帰るために足早に退散する。こんな毎日が楽しいと思えるのか、考えて出た答えはNOだった。

では何がしたいのか、考えてみたが仕事として取り組みたいジャンルは見つからなかった。ただ、趣味として興味を持っていた世界があったので、それができる環境に飛び込みたいと思った。実現するには、当時の職場をやめる必要がある。簡単に退職願を出せるほど度胸が備わっていなかった私は、そこから1年以上の時間をかけて退職した。

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今は、少しずつ興味を持った世界と関わりながら仕事をしているが、また新しい問題が出てきている。この問題をどう解決していくかが今後の課題であり、現在全力で解決に向けて取り組んでいる。

20代も限られた時間になった今、本当の焦りがときおり私を襲う。存在価値がなくただ消えていく人間にならないだろうか。耐えてよかったと思える時間を過ごせているのだろうか。ビジョンが見えない今、あがいても水面に上がってこられない苦しさが私にはある。なんとか、いち早く今の状態から脱却したいものだ。

20代は気持ちの変化も環境の変化も著しい年代。その最中にいて実感する。「今しかない」がたくさんある年代であり、将来のための準備期間として過ごす年代でもあると感じる。

30代まで残りわずか。20代のうちに、私を襲う焦りがなくなりますように。問題は今のうちに解決しておけますように。耐えた、頑張った自分、と褒めてあげられるようになっていることが目標である。

焦るようになってから、もっと時間がほしいと思い始めた。無駄に過ごしていた10代を今に回したいくらいだ。特に高校生の時、何をしていたのだろうと思い出せないくらいにぼーっと過ごしていた時間。時間の限りなど知ってはいたけれど気にしなかった時期だ。

そんな過去に戻って、種を蒔いておきたいくらいほしい時間であったりする。

今以上にこれからのほうがあっという間に時間が過ぎていくだろう。時間の体感の早さに抗いながら、いかに理想を叶えていくか、残りの20代はそこに注力したい。

■kanon.のプロフィール
自分らしさ、今を楽しむためには、を考える駆け出しの社会人。 HSPの持ち主。強みに変えられる生き方を探し中。

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