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「実印が必要モード」に突入!?11日間、母から同じ内容の電話が続いて<母の認知症介護日記>

  • 2024.9.24

アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。先日、病院の付き添い時に看護師さんから「介護保険、使ってます? 申請はしました?」と聞かれた姉・なーにゃん。母・あーちゃんの認知症に気づいてから1年半しか経っていませんが、もう周りから見ても認知症だとわかるくらいなのかも……と、その言葉にワフウフさん姉妹は少し落ち込みました。本人が認知症を認めていないことや、あーちゃんの財産を狙っている父に認知症であることを知られたくないという理由もあり、これまで介護認定は見送っていたのですが、いよいよ現実的に考えなくてはいけないのかもしれません。

あーちゃんからワフウフさんのもとに「健康診断証のことで実印が必要なんだけど……」と電話がかかってきました。また実印? そして健康診断証って何? と話が見えずに困惑するワフウフさん。詳しく聞いてみると、保険証の期限が間もなく切れるため、実費になってしまわないか心配しているようでした。そこで、ワフウフさんが直接区役所に電話で確認をしてみると、あーちゃんの話は1つも合っておらず、保険証の期限までまだ2年もあることがわかりました。そして、保険証の手続きには印鑑が必要ないことも確認できて、あーちゃんもワフウフさんもひと安心です。

やっぱり持ってきた!

実印の話がやっと終わったと思っていたのですが……。

留守電を聞いてみると、聞き覚えのあるセリフが……!

一体いつまでこの話をするのかと思いながらも、できるだけやさしく説明します。すると、あーちゃんも納得してくれたようでした。

そして今度は別のカードの話に……。

こちらも、うまく話をまとめられたので、これにて一件落着……と思いきや。

3時間後、また同じ用件であーちゃんから電話がかかってきました……。結局、その後11日連続で同じ内容の電話がかかってきたのでした。

そんな状態で近づいてきた検査の日。検尿をしなくてはいけないので、電話でも念を押しておきます。

前日になり、尿検査の容器がないと言いだしたあーちゃん。

本人に悪気がないのはわかっていますが、どうしてもイライラが止まりません……。

必死にイライラを抑え、できるだけ言葉を選んでやさしく話してみました。

そして検査の日。あーちゃんはちゃんと尿を持って来ていました。

あーちゃん、ドヤ顔です。

……え。じゃあ昨日の電話は何だった!?

区役所に問い合わせたことで、実印騒ぎも終わりを迎えたと思っていたのですが……。またあーちゃんから電話がかかってきて「健康診断証のことで実印がいるんだけど……」と言われました。一体いつまで繰り返すつもり!? と必死にイライラを抑え、やさしくゆっくりとこれまでの経緯を説明し直しました。すると、あーちゃんも理解できたようで通話は終了。……しかし、3時間ほどしてまた同じ内容で着信が!

おそらく、何度説明をして納得させても、きっとあーちゃんのスイッチが切れるまでは「実印が必要モード」は解除されないだろうと思い、諦めました。結局、この「実印が必要なんだけど」という電話は11日間も続きました……。

こんな状態で、年に一度の検査の日がやってきました。朝一番の検尿が必要なので、今のあーちゃんにとってはなかなかハードルが高いです。案の定、検査の前日に尿検査の容器がないと言いだしました。探してみるように言っても「ない」の一点張り。仕方がないので、なければ尿検査は別の日にしてもらえばいいと言って電話を切りましたが、当日あーちゃんはしれっと尿を持って来ていました。ドヤ顔で……。

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結局、何事もなかったかのように尿検査もクリアできてひと安心ですが、できていたことが突然できなくなるのが病気の恐ろしいところですよね。離れて暮らしていればなおさら、日々の状態を細かく見るのは難しいところ。今後のことを家族で話し合う必要が出てきそうです。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように!


著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ

ベビーカレンダー/シニアカレンダー編集室

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