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「まだ動けるでしょ?」妊娠中、上司の言葉が重荷に…。再び妊娠すると展開が180度変わった!?

  • 2024.9.24

私は長男を妊娠中、つわりがひどかったのですが上司に理解されなかった経験がありました。やがて次男を妊娠。またもつわりが苦しくて、でも職場に迷惑をかけられないと弱気になっていました。そんなとき、思いもしなかった救世主が現れたのです……。

長男を妊娠していたときの苦い思い出

次男を妊娠したとき、私の中でとても怖い気持ちが巡ってきました。つわりで職場に迷惑をかけたらどうしようという思いです。というのも、長男を妊娠中に苦い経験があったからです。

長男を妊娠していたころ、担当部署の上司は50代前半の女性でした。つわりがキツく仕事を数日休ませてほしいと上司に相談すると、「私がつわりのときは、大変でも家事と仕事を両立させていた。あなたはまだ動けるんだから大丈夫でしょ」と言われてしまったのです。


上司に対して私は自分の考えをうまく答えることができませんでした。結局、その直属の上司ではなく、会社の総務部に相談をすることで仕事の調整をしました。しかし、上司の言葉を自分の中で消化することができずに、産休に入るまで「自分はまだ大丈夫」と無理をしてしまったように思います。

やがて長男の育休が明け、担当部署に復帰すると、上司の異動があったようで、新たに40代後半の男性が上司となっていました。

また同じことが起きたらどうしよう…

そして次男を妊娠。長男のときと同じくだんだんつらくなってくるつわり。職場でもトイレに行く回数が増えてきたころ、とうとう上司に呼び出されました。

上司は、私が職場のトイレで嘔吐する声を廊下を通りかかったときに聞いたようで、「俺は男だから想像しかできないけど、想像しただけでつわりが大変なことくらいわかるよ」と、心配して声をかけてくれたのです。


迷惑をかけてしまうことを謝る私に、「大変な時期は誰にでもやってくる。俺が大変になったときは頼むね」と笑い飛ばしてくれました。上司が明るく話してくれたおかげで、つわりで体調が悪く職場に相談する際、申し訳なさでいっぱいになることが減り、仕事をしながらも、つらいつわりを乗り越えることができたのです。

私は長男の妊娠中に味わった経験から、つわりの大変さをわかってもらえないと意固地になっていました。そのため、つらいときに寄り添ってくれて、やさしい言葉をかけてくれた上司の気持ちが何よりうれしかったです。人の気持ちは想像することしかできないけれど、私もやさしく寄り添う心を持とうと思いました。

◇ ◇ ◇

働く妊婦さんは、「母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)」を利用することができます。

「母性健康管理指導事項連絡カード」とは、働く妊婦さんが病院から受けた指導(通勤緩和や勤務時間短縮など)の内容を、勤務先へ的確に伝えるためのカードです。

勤務先は、カードの記載内容に応じて適切な措置を講じる義務があり、このカードによって、妊婦さんは無理のない働き方ができるように法律で守られています。

カードは医師の判断により発行されますが、妊婦さんから医師に発行を依頼することも可能です。診断の結果、措置が必要と判断された場合はカードに記載してもらい、勤務先に提出しましょう。妊娠中の働き方に不安がある方は、医師に相談してみてくださいね。

著者:秋本かなこ/2019年生まれと2021年生まれの兄弟を育児中ママ。元気な兄弟とパワフルな毎日を過ごしている。

作画:うちここ

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)


著者:秋本かなこ


監修者・著者:助産師 松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

ベビーカレンダー編集部

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