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先輩後輩コンビのふたり暮らしを彩る全国の“美味しいもの”たち。お取り寄せを味わう時間がふたりの仲を深めていく

  • 2024.9.21

美味しいものを食べる。それは万人に共通のストレス解消法だろう。さまざまなサービスや技術が発達した今、そんな美味しいものを自宅で楽しめる「お取り寄せ」もまた、大勢を魅了してやまない。そんなお取り寄せに魅了された女性ふたりの同居物語を描く、それが『ふたり暮らしのおとりよせ日和』(柚子桃、司馬漬け/KADOKAWA)である。

本作の主人公、みやことつばきは同じ商社に勤める先輩後輩コンビ。先輩・つばきに憧れたみやこが、ひょんなことから彼女の“お取り寄せ好き”を知り、自宅に招かれたことから物語は始まる。

そのまま紆余曲折あり、実家暮らしだったみやこはルームシェア向けの物件にひとりで住んでいたつばき宅で同居を始めることに。女ふたりの生活と、全国各地のお取り寄せグルメを一緒に楽しむ、そんな彼女たちの暮らしが始まることとなる。

「美味しいものを食べる」ということには、当然それ自体の味わいを存分に噛み締めるという楽しみもある。しかしそれ以上に美味しいものを誰かと味わうことで、相手との距離をぐっと近づけてくれるのも、美食グルメの醍醐味でもあるだろう。

外食であれば、その「美味しいね」の気持ちを共有できる相手が目の前にいることも多い。しかし原則として自宅で楽しむことの多いお取り寄せは、必然的に家族や仲の良い友人知人とその気持ちを共有することとなる。

元々親密な間柄であれば、その絆をより強固なものに。始まったばかりの関係性であれば、その距離感を少しずつ縮めてくれるものに。ケンカやすれ違いで生まれたわだかまりも、その解消を手助けしてくれるものに。

美味しいものを誰かと食べるということは、食材自体の美味しさ以上に、そういった役割こそが大きなポイントなのではないかとも思う。

作中に登場するお取り寄せは、当然全国津々浦々に実在する自慢の逸品ばかり。

名古屋の「覚王山フルーツ大福 弁才天」や、仙台「伊達のくら」の牛タン、静岡の「浜名湖うなぎ専門店 さんぼし」のひつまぶしなど。スイーツやお肉に魚、鍋などの季節グルメまで、多彩なラインナップがずらりと揃う。

みやことつばき、ふたりがルームシェアをお取り寄せと共に満喫する様子を見守りながら、あなたも誰かととっておきのお取り寄せで、贅沢な自宅時間を過ごしてみては。

文=ネゴト / 曽我美なつめ

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