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子どもの「お母さん!」にすべて応える1日をやってみたら意外なことがわかった【特別じゃない日を特別にする方法 Vol.9】

  • 2024.9.21

この連載では、「特別じゃないなんでもない日をちょっとの工夫で特別な日にしよう!」という考えのもと今までにいろんなことにチャレンジしています。

そのせいか、「むぴーさんはよく子どもと向き合ってる!」みたいなイメージを持ってくださる方が多いのですが、全然そんなことないんです。

子どもたち3人といると、もうぐっちゃぐちゃで常に誰かが喧嘩したり泣いてる感じなので、私自身が「んぎゃーー!!」となっています。

そんな日々の中で、特に私が反省しないといけないなぁと思っていることは、「子どもの話を聞き流しがちなこと」です。

常に話しかけてくる3人の子どもたちの相手をしつつ家事やら仕事やらやるべきことをするのはすごく難しい!

もともと集中すると耳が閉じて何も頭に入ってこなくなるタイプなので、子ども達に話しかけられても「ほ〜」「へぇ〜」となんとなく流してしまったり、「ごめん今無理だからあとでね」と言ってそのまま私も子どもも忘れてしまったり…。

特別な活動を考えて子ども達と楽しむことももちろん良いですが、もっと日常の中でできることがあるよな私…と反省した結果、今回やる活動はこんな感じになりました。

その日1日、子どもに話しかけられたらその時にやっていることを全て止めてしっかり話を聞き、対応する。

いや〜、やりたくないなぁ!!笑

すごく大変そうだし、家のこと回るかな…いやいや、何ごともやってみないとね!!

覚悟を決めて…いざチャレンジ!!

ということで「今日はみんなが話しかけてきたら、お母さんはその時にやってること止めてちゃんと話聞くからね!!だからもし話ちゃんと聞いてなかったら教えて」と宣言し、開始となりました。

ちなみに速攻で長男に「なんで?」と聞かれ、「お母さんがみんなの話ちゃんと聞いた方が嬉しいでしょ?」と答えると、食い気味に「うん!!」と言われました。うん、頑張る!

朝ごはん中

早速、朝ごはんの時間からチャレンジ開始です。

「あ〜か〜さ〜た〜な〜を長くいうと全部『あ』なんだよ!!」と急に教えてくれた長女。なんでも学校で習ったそうで、あいうえおって面白いよねという話で盛り上がりました

ラジオ体操中

私がラジオ体操していると次男がやってきて、同じように腕を振り回し「ぼくをみて!!」と真似をし始めました。

「一緒にやりたい」とのことで一緒に体操をし、気合を入れて腕を振り回しまくった次男はその後「うでが痛くなった…」とソファで寝込んでいました。

大丈夫?頑張ったから疲れちゃったんだね。

仕事中

その後、仕事を始めるか…と机に向かうと「お母さんと一緒にタブレット見たいな」と次男がやってきました。「いいよ!」と一緒にソファに座り、タブレットで次男のお気に入りの動画を見ることに。

そして、次男の気が済んだようなので改めて仕事を…と思うと今度も長男が「お母さん見て!!」と、どうやら自分がやっているゲームを私に見せたいようです。こっからが凄かった…

「お母さん!!祠がどこかわからない!!」

「お母さん見て!ぼく鬼神装備揃ってるよ!」

「ぼくのワールドはほぼ王家の剣だよほらみて!しかも効果付き!!ほらみて!お母さん見て!ラウルの祝福!前にここのグリオーク戦でダイヤモンドゲットした!」

「この体勢でふわあああんってなったんだよ!(??)」

普段だったら「わお〜」「すごいね」くらいで軽く流してしまうのですが、今日はしっかり子どもの話を聞くのでしっかり画面を見てしっかり感想を言います。

普段よりもしっかり話を聞く私に長男はニッコニコで同じ勢いのままずっと画面の説明をしてくれるので、途中から「あ、もう仕事をするのは諦めよう」とソファに座り直し、長男の話をずっと聞いていました。

挙げ句の果てには、私がトイレに行ったら「おかあさーんおかあさーん!」「みててね!!おかあさーん!!」と呼ばれ続け、慌ててリビングに戻りました。

9歳でもこんなにお母さんお母さんってなるんだなぁ。もしかすると長男は普段私にもっと聞いてもらいたいのを我慢しているのかもしれないなと思いました。

お昼ご飯準備中も、お昼ご飯中も、この連載用のメモを取る時も、いやぁ、話しかけられる話しかけられる!3人が一気に話すのでちゃんと返すのが大変です。

その後、長男が「どうしてもベートーベンの伝記の漫画が読みたい!」とのことで、子ども3人連れて車にて伝記探しの旅へでたりもしました。

夕食準備中

最近のわが家は、なにがあっても良いようにと15時から夕食を作り始めます(大体途中で妨害が入るので)。すると、さっそく長女が大きなおもちゃのメガネをかけて「見て!!かわいい!?」と私に見せに来ました。

可愛いよ〜と伝えても「ほんまに?なんか嘘っぽい」と疑われる始末…。その後、次男に「お母さんと遊びたいな〜」と言われ、中断して一緒におもちゃで遊びました。

そんなことをしながら、ふと思いました。

「あれ…??なんか思ったより普段と変わらない気がする…いやいや…」

次男と遊んでる最中に長女が「お母さん見て!!」とまたメガネを見せに来ました。そして私によそ見をしてほしくない次男と私に見て欲しい長女でバトル勃発。ひええ…。

色々ありましたが、早めに夕食を作り始めたのが幸いして、なんとか18時には夕食が完成しみんなで食べることができました。

子どもたちに今日の感想を聞いてみると…?

夕食を食べながら、子ども達に聞いてみました。

子ども達の話をできるだけ聞くようにした1日、子ども達にとってはどうだったのかな。

「うーん」

「そんなにいつもと変わらない…?」

まじか〜!!!!笑

でも、私も思ったのですよ。なんかわかる!!!

確かに1日意識して子ども達の話を聞いたんです。ちゃんとやってることを止めて。でも、なんとなく普段とそんなに変わらない感じがして、あんまり特別感がなくて。

「今日、あんまり話をしっかり聞いてもらえた感じがしなかった?」

「うーん、そうかな」と長男と長女。

「じゃあ今日、話を聞いてもらえなかったなって思う場面はあったの?」

少し考えたあと、2人は「いや、なかったと思う」と言っていました。

ここから私が考えた仮定は3つです。

  1. 実は私が普段からそれなりに話をちゃんと聞いていたので特別感がなかった
  2. 子どもが3人いるので分散されて話ができた感覚が薄かった
  3. 子どもが話しかけた時にそれを聞くというだけでは、子ども的に話を聞いてもらえた感覚になりづらかった

1個目はめちゃくちゃポジティブ解釈です。でも多分違うと思うのです。普段すごく聞き流している自覚があるので。

2個目は関係ありそう。3対1だとどうしても会話が薄まってしまったり、途中で別の子が話しかけてきて会話が途切れてしまいがちですし、今回も3人に一気に話しかけられて一言ずつ返す、みたいな場面があったので。

個人的に気になるのは3個目の仮定です。

子どもが「親に話を聞いてもらえた!」と感じるポイントは「親から都度しっかり応対がある」だけではないのかもしれません。

そこで、逆に子ども達に聞いてみることにしました。

「どうされたらもっと『お母さんに話を聞いてもらった』って気持ちになると思う?」という私の質問に…

「ぼくから話しかけるよりも、お母さんからいっぱい話しかけてもらった方が話を聞いてもらった感じがするかも」「私はお母さんに質問してもらいたい」という返答が。

子どもから話しかけられるのを受け身で待っているんじゃなくて、もっと積極的に話しかけた方がうちの子的には良かったのか!と目から鱗でした。

こっちから話しかけても別のことに気を取られていて返事もないことが多々ある2人なので、そんなふうに思っていたとは驚きです。

「じゃあ次からはそうするね!」と、その日の夜は子ども部屋にお邪魔してベットに寝っ転がりながら30分間いろんな話をしました。

特別じゃない日を特別にしてみた結果…

わが家の場合はしっかり話し合える時間を持つことが、一番「親に話をきいてもらった」と感じるようです。

日々の忙しい生活のなかで子どもたちの話を毎回しっかり聞いてあげられなかったとしても、定期的に子どもたちに話しかけ、質問する時間を取ることで親子のつながりを強めることができるのかもしれないなと思いました。

ちなみに今回の1番変化があったのは次男でした。

私が何をやっていたとしても「ぼくがお母さんと遊びたい時は一緒に遊べるんだ」と知ったのか今まで以上に「お母さんきて!!!」「お母さん一緒にあそぼう!!!!」「お母さんお母さん!!!」「お母さん隣に座って!!!!!遊んで!!!!」と諦めずにずっと誘われる(泣かれる?)ようになりました。

良いのか悪いのか分かりませんが、しっかり甘えられるのは良いことだと思うことにします。

文・イラスト むぴー

(むぴー)

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