おかわりはお決まりの場所で。【〈LOISIR〉デザイナー・前田敬子による、保護猫・えいたと暮らす日常。 vol.60】

流しの上は、ねこが乗ってはいけないところにしていて、えいたには幾度となく注意してきた。けれど、まったく聞く耳を持たず、もはやご飯のおかわりを催促するときの定位置となってしまった。決められたケージの中で食べ終えたら、ここに乗って鳴くと、またよそってもらえるとでも思っているようだ。今年で14歳になるというのに、食欲は相変わらず旺盛。何度も乗ってはしぶとく鳴き続けるので、おかわりが３度では済まないこともある。

まあ、食いしん坊くらいがちょうどいいのだけれど、ここに飛び乗れなくなる日が来ることを思うと、ちょっと寂しいな。

えいた 

ファッションブランド〈LOISIR〉デザイナー・前田敬子さんと暮らすえいた。ハンサムな名前の由来は永代橋（えいたいばし）の近くでコールタールまみれになって遊んでいるところを保護されたことから。空気は読めないと、ボランティアの方からもお墨付き。すでに壮年猫なのに相変わらずやんちゃで食いしん坊。趣味で段ボールアートを作ったり、上腕二頭筋を鍛えてみたり……。以前本誌で連載していた『まこという名の不思議顔のねこ』に登場していたまこは姉猫。兄猫しろたろとまことの暮らしを経て、現在は妹猫にんにんと同居中。本誌2022年5月号にて、わたなべとしふみさんによるえいたの紹介イラストを掲載しています。