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ナタリー・ポートマンが語る、香水ミス ディオールの魅力【パルファン・クリスチャン・ディオール】

  • 2024.9.20
Harper's BAZAAR

ナタリー・ポートマンが語る、ミス ディオールへの想い

「ジャスミンを核にした新作は個人的にとても気に入っているわ」とは、「ミス ディオール」のミューズを14年にわたって務めるナタリー・ポートマン。「20代の頃に北アフリカのモロッコやチュニジアで過ごしていたことがあって、子どもたちが摘みたてのジャスミンをたくさん抱えていた情景が思い起こされる、私にはとても大切な香りの記憶なの」

1947年、“ニュールック”とともに誕生したメゾン初のフレグランス「ミス ディオール」は、ムッシュ ディオールが妹のカトリーヌを着想源に創作したことで知られている。兄妹愛が奏でる美しい花の香りだが、そこには深いメッセージが込められている、とナタリー。 「カトリーヌは第2次世界大戦時にレジスタンスの一員として、本当の意味で命をかけて闘っていた勇敢な女性。彼女からいろんな真実を学ぶことができるし、多くの人々を導いてくれる光のような存在です。さまざまな不当や不平等が蔓延するこの世の中で、声をあげて立ち向かうのはとても難しい。それを暗黒の時代にやってのけたというのが素晴らしいことだし、そんな混沌たる時代において、美に改めて意味を見いだし、それを兄妹で世界に問いかけたという物語をこのフレグランスに見ることができると思う」

女性支援やエンパワーメントにも積極的に取り組むナタリーゆえ、思い入れもひとしおなのだろう。「ミス ディオールは多くの人が望んでいる香りであり、望んでいるメッセージが込められている香りでもある。自立、自由、大胆さ、情熱が息づく、自分自身のために身につけるフレグランスなのです」

Harper's BAZAAR

TALKING about STORIES of a MISS

永遠に語り継がれる“ある女性の物語”

Harper's BAZAAR

2024年6月16日から1カ月にわたって開催され大盛況のうちに終了した『ミス ディオール展覧会 ある女性の物語』。この企画に携わったフレデリック・ブードゥリエに、その意義を聞いた。

「1947年に誕生したミス ディオールを語ることはメゾンそのものの歴史を語るのと等しく、1冊の本を紹介するような濃密さがあります。チャレンジングだったのは、何を選ぶか?ということ。本邦初公開品も含め、300点を超えるアーカイブで構成しました」

そう語るのは、ディオール ブランド ヘリテージ&パトリモニー ディレクターを務めるフレデリック・ブードゥリエ。アーカイブ展には欠かせない生き字引だ。「私の仕事には主に4つの柱があります。まずひとつは、証拠探しや証言者探し。ディオールの歴史はドレスからフレグランスに至るまで内容が非常に豊かなので、それらをつぶさに調べ、研究者として真実を追求すること。“ストーリー”ではなく“ヒストリー”テラーなのです。2つめは膨大なコレクションのマネージメントと管理。これは貴重なテキスタイルや写真、書簡なども含まれます。3つめはそれらを文化的プロジェクトに落とし込むべく、今回のような展覧会の企画や書籍の出版。そして、これら全ては伝承されていかなければ意味がないので、社内外での講演会やプレス対応といった仕事が4つめになります」

最近もオークションで古い香水瓶を購入したばかり、というフレデリック。アーカイブは常に増え続け、10年後に同じテーマで展覧会を開催してもまったく異なる内容になるはずだから、それぞれの時代の目でコレクションを見直すことを常に心がけているという。

「例えば、15年前には話題になることはなかったカトリーヌですが、女性の権利が叫ばれる今こそ、彼女の存在が語りかけてくるものが多くあります。戦後、女性が社会に進出し参政権を持つようになり、自由と喜びと永遠の若さを携えた女性像は時代を超越します。それを実在の女性であるカトリーヌが体現しており、そのイメージを歴代の調香師たちがそれぞれの時代に合った形に作り替えてきました。それはバースーツの歴史と響き合うものがあります。ミス ディオールとは花、女性、スタイル、喜び、クラシック。無限に意味を掘り下げることのできる存在なのです」

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問い合わせ先/パルファン・クリスチャン・ディオール 03-3239-0618

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