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筋トレ「クランチ」の効果的なやり方とは。腹筋に効かせるコツ、3種類のアレンジトレーニング

  • 2024.9.20

クランチは、腹筋を鍛えるための基本的かつ効果的なトレーニングです。しかし、正しいフォームで行わないと、効果が半減するだけでなく、腰や首に負担をかけることもあります。

本記事では、クランチの効果的なやり方と、腹筋にしっかりと効かせるためのポイントを、パーソナルトレーニングジムSTUDIO KOMPAS(スタジオコンパス)のトレーナー・山岸慎さんが解説します。

クランチとはどんなトレーニング? 効果とメリット

クランチは腹部を鍛える基本的なトレーニングであり、とくに腹直筋に効果的です。

腹直筋は、肋骨から骨盤にかけて分布しており、この筋肉を効果的に刺激するためには、肋骨と骨盤を近づける「屈曲」の動きと、動作を戻す「減速」の動きが重要です。

伸ばされながらも抵抗をかけることで、筋肉全体に効果的な負荷がかかります。また、体幹の安定性も向上させることができます。

クランチの正しい姿勢とやり方

正しいクランチの姿勢

床に仰向けに寝て、膝を曲げ、足を床に平らに置きます。膝は腰幅程度に開きます。

手は頭の後ろに置くか、胸の上に交差させましょう。首をリラックスさせ、視線は天井へ。

クランチの基本の動き

腹部を引き締め、背中を床に押し付けるようにします。これにより、腰にかかる負担を軽減し、動作全体を通して効果的に腹筋を使うことができます。

上半身を持ち上げる際は息を吐き、戻る際には吸います。

「持ち上げる」ことにフォーカスしすぎず、背骨を丸めることに意識を集中させます。肋骨と骨盤を近づけるイメージで動作を行い、腹筋がしっかりと収縮するのを感じましょう。

肩甲骨が床から浮く程度まで上体を丸め、頭はリラックスさせたままにします。

クランチの回数

10〜15回×2〜3セットを目標にしましょう。慣れてきたら1〜2回、回数を追加しても大丈夫です。

クランチはシンプルなエクササイズですが、正しいフォームを維持することが非常に重要です。とくに、背中を丸める動作がポイントです。

クランチで鍛えられる筋肉

クランチは主に腹直筋をターゲットにしたエクササイズです。

腹直筋はお腹の前面に位置し、肋骨から骨盤にかけて走る筋肉です。この筋肉は、体を屈曲させる(丸める)動作において主要な役割を果たします。

さらに、クランチに体をねじる動作を組み合わせることで、腹斜筋群(外腹斜筋および内腹斜筋)も効果的に鍛えることができます。腹斜筋は腹部の側面に位置し、体を回旋させる動作や側屈させる動作に関与します。

このように、クランチにねじりを加えることで、腹部全体をバランスよく鍛えることが可能です

クランチを行うメリット

先述の通り、クランチは腹直筋や腹斜筋を引き締める効果があるトレーニングですが、そのほか、体幹を鍛える効果も期待できます。

正しい歩行のサポートはもちろんのこと、腹直筋を使うと背中の筋肉がリラックスする「相反抑制」という自然なメカニズムが働き、背中の過度な緊張を和らげ、体全体のバランスを改善します。

クランチとシットアップの違い。どっちをやればいい?

腹筋トレーニングといえば「クランチ」と「シットアップ」が人気ですが、どちらをやればいいのか迷いますよね。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

クランチ

クランチは、主に腹直筋をターゲットにしたエクササイズであり、とくに腹部の上部に焦点を当てています。

腰や背中への負担が少ないため、難易度が低く、腹筋トレーニングの初心者や腰に不安がある方に適しています。

シットアップ

一方、シットアップは、腹直筋だけでなく、股関節屈筋や他の体幹筋も動員するため、より多くの筋肉を使います。上半身を完全に持ち上げ、腰や股関節の屈曲も伴うため、関節の運動連鎖がクランチに比べて複雑です。

そのため、シットアップはクランチよりも難易度が高く、体幹全体を強化する目的で行われることが多いです。

運動レベルやトレーニングの目的によって、クランチとシットアップのどちらを選択するかを決めるのが良いでしょう。

初心者や腹直筋を集中的に鍛えたい場合は、まずはクランチから取り組むことをおすすめします。その後、筋力が向上し、体幹全体を強化したいと感じた時点で、シットアップを追加するのが良いでしょう。

イマイチ効果が出ない人が見直すべきポイント

クランチを続けてもあまり効果が出ていない人は、どのような点を見直すとよいでしょうか。

背中をきちんと丸めているか

まず背骨を丸める動作に問題がないかを確認しましょう。とくに胸郭(胸まわりの骨)の動きが悪いと、背骨を正しく丸められず、効果が半減することがあります。

胸郭の動きを改善するためには、正しい呼吸法を身につけることが重要です。お腹と胸部を使った呼吸を意識することで、胸郭が柔軟になり、背骨を正しく動かせるようになります。

以下の写真の動作をチャレンジしてみてください。呼吸と体幹の安定性を改善し、胸郭の動きを引き出すのに役立ちます。

クランチの種類とアレンジメニュー

ここからは、クランチのアレンジメニューとなります。

バイシクルクランチ

バイシクルクランチは、腹直筋のほか腹斜筋、股関節屈筋を効果的に鍛えるエクササイズで、体幹の強化にも役立ちます。

1.床に仰向けになり、膝を90度に曲げて持ち上げます。手は頭の後ろに軽く添え、首をリラックスさせます。

2.腹部を引き締め、深呼吸を行います。このとき、胸郭をしっかりと丸めることを意識します。息を吐きながらお腹を引き締め、胸部を収縮させるようにします。

3.息を吐きながら、右ひざを左肘に向かって引き寄せます。同時に、左肩を持ち上げて体をひねり、腹斜筋をしっかりと使いましょう。ここでも、胸郭を丸め込みながら、腹筋の収縮を意識します。

反対側も同様に、左ひざを右肘に近づけます。この動作をリズミカルに繰り返し行いましょう。10〜15回×2〜3セットが目安です。

バイシクルクランチは、呼吸と動作の連動が重要です。息を吐きながら体をひねり、吸いながら元の位置に戻ります。胸郭をしっかりと丸め込むことを忘れずに!

サイドクランチ

サイドクランチは、腹斜筋や体幹(腰部の安定性)を重点的に鍛えるエクササイズです。体の側面を引き締め、ウエストラインを強化するのに効果的です。

1.床に横向きに寝て、下側の腕は床に伸ばし、上側の手は頭の後ろに軽く添えます。両膝を軽く曲げましょう。

2.息を深く吸い、腹部を引き締めます。このとき、胸郭をしっかりと丸めることを意識します。

3.息を吐きながら、肋骨と骨盤を近づけるイメージで、上体を床から持ち上げます。背中全体ではなく、脇腹を絞るようにして動作を行いましょう。

持ち上げることよりも、背骨を丸めることにフォーカスし、腹斜筋をしっかりと収縮させます。

4.ゆっくりと息を吸いながら、元の位置に戻ります。片側10〜15回×2〜3セットを行いましょう。

リバースクランチ

リバースクランチは、腹直筋下部(下腹部)と腹斜筋、股関節屈筋を鍛え、とくに下っ腹の引き締めに役立ちます。

1.床に仰向けになり、膝を曲げて両足を持ち上げます。膝は90度に曲げ、太ももが床と垂直になるようにします。手は体の横に置き、床に軽く押し付けます。

2.息を深く吸い、腹部を引き締めます。このとき、胸郭をしっかりと丸めることを意識します。

3.息を吐きながら、腹部の筋肉を使って骨盤を床から持ち上げます。このとき、太ももの前面の筋肉を過度に使わないよう注意し、腰が反らないように気をつけます。

4.ゆっくりと息を吸いながら、骨盤を元の位置に戻します。10〜15回×2〜3セットを行いましょう。

監修者プロフィール

トレーナー山岸 慎

2011年からトレーナーとして、モデル・アーティスト・俳優のサポートを行う。現在はJリーガーなどトップアスリートをはじめ、運動初心者まで様々な身体レベルの方のトレーニング指導を行なっている。所有資格NSCA-CSCS

・パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS渋谷南平台
・ストレッチリラクゼーションサロン ESL(エッセンシャル ストレッチ ラボ)

<Edit:編集部>

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