クォン・サンウ最高の当たり役!? 熱血弁護士が正義のために立ち上がる！

実話ベースの痛快作『熱血弁護士 パク・テヨン ～飛べ、小川の竜～』

韓流ブームを牽引してきたクォン・サンウの主演作。脚本を担当したのは実際に記者でもあるパク・サンギュで、自身の経験した実話をもとに、正義のために奮闘する弁護士や記者の姿を描く。

国選弁護人のパク・テヨンは、殺人事件の再審で逆転無罪を勝ち取り、高卒ながら司法史上初の快挙を成し遂げる。しかし、相変わらず安い仕事の依頼ばかり引き受ける日々。そんな中、ある強盗事件で服役した3人の青年たちが、冤罪を訴えてテヨンの元を訪ねてくる。一方、スキャンダルに巻き込まれて失業した記者のパク・サムスも同じ事件を追っていた。正義でお金を稼ごうとタッグを組んだ2人は、不正がはびこる巨大な権力に立ち向かう！

高卒の国選弁護人と無職記者との絶妙なコンビ!?

国選弁護人だからか、社会的弱者の依頼人を見捨てず、とことん面倒をみるテヨン。そんな彼が、サムスの書いた記事の文章力の高さに釘付けになってしまう。同じ事件を追う2人が、テヨンの事務所で初対面するシーンは爆笑もの。テヨンが少しだけ通っていた大学がサムスの出身校だったことも分かり、公私共に唯一無二のコンビになるのだった。

美人記者登場にテヨンの態度が急変!?

テヨンとサムスがタッグを組むことになった直後、事務所に新人美人記者が登場。実は、サムスが勤務していた会社の後輩で、2人に有力な情報を持ってきてくれる。美人な上に頭脳明晰とあって、すっかり目尻が下がりっぱなしになってしまうテヨン。そんなテヨンに呆れながらも、「俺が全部教え込んだ！」と意気揚々と語るサムスには、つくづくいいキャラだと思わずにはいられなかった。

クォン・サンウが熱演！ 記者役の交代劇も話題に

学歴もコネもお金もないものの、社会的弱者を放っておけない弁護士のパク・テヨンを演じたのは、クォン・サンウ。1976年生まれの俳優で、2003年のドラマ『天国の階段』の主演で日本でも一躍大人気となった。サンウは2008年に女優のソン・テヨンと結婚し、長男と長女がいる。

クォン・サンウの好演はもとより、記者のサムス役の交代劇も話題となった。サムス役はペ・ソンウが演じていたが、彼が飲酒運転を起こしたことから降板に追い込まれ、第33話以降はソンウと同じ事務所であるチョン・ウソンが急遽代役を演じることになったのだ。ウソンは10年ぶりのドラマ出演となった。

社会的弱者のために奔走！

冤罪を訴える3人の青年たちは発達障害を抱えていることが判明するが、反論できないのをいいことに、警察や検事から暴言と暴力を振るわれてきた場面には思わず涙した。そんな彼らをなんとか助けようとするテヨン。自分の儲けを度外視して社会的弱者のために奔走する彼のような弁護士がいたら、もっと世の中もよくなるだろうに、と考えさせられる痛快ドラマであった。（文：渡邉啓子／ライター）

『熱血弁護士 パク・テヨン ～飛べ、小川の竜～』
DVD-BOX 1～3 ※1と2は各13,860円（税込）、3は11,880円（税込）
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