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拝見! あの人の暮らしのインテリア 大好きなアートとインテリアを同居させる知恵

  • 2024.9.21

毎日の生活、気持ちを左右するインテリア。
暮らしやすさを作る機能やルールと、自分らしさを映すセンスを両立している人の部屋づくりから、ヒントをもらいます。

今回お宅を拝見したのは・・・
ヴィジュアルマーチャンダイザー
小林夕里子さん
オリジナル家具や雑貨を扱うインテリアショップ「IDÉE」で、ショップのディスプレイを監修。著書に『暮らしを愉しむお片づけ』(すばる舎)。

愛着のあるアイテムが毎日に彩りをもたらす

ダイニングの椅子に座ったときに、雑貨やアートが目に入るようにディスプレイ。
「とくにお気に入りは顔が描かれたMadoka Rindalさんの陶芸作品。飾るものは季節や気分に合わせて入れ替えます」

インテリアショップ・イデーの小林夕里子さんが暮らすのは、お気に入りのアートとインテリアが見事に調和した空間。
暮らしにアートを取り入れる際に、小林さんが意識していることのひとつが、「どんな背景なら素敵に見えるか」を考えること。

「7年前、築33年のマンションをリノベーションしたのが今の住まいですが、集めたアートや雑貨を飾りたかったので、なるべく壁や床はシンプルにしました。
キッチンの壁は、当初タイルを貼る予定でしたが、ものを飾ったときに雑多に見えそうだな…と思って。DIYでブルーグレーのペンキを塗っています」

器やカッティングボードとレシピ本を重ねたり、器と一緒にオブジェやポスターを並べたり……と、遊び心のある雑貨を組み合わせることで、生活感が出がちなキッチンも、自分らしい個性あふれた空間に。

「ただ整然と並べるのではなく、動きや立体感が出るように意識していますね。オリーブオイルにかぶせたパペットなど、使うたびに外さなければいけないけれど、そのひと手間も料理を楽しくしてくれます」

たくさんの雑貨やアートに囲まれていても、ごちゃごちゃして見えないのは、「フレーミング」もポイント。

「『コーヒーや紅茶をいれるときに使うもの』『お茶を飲むときに使う食器』など、グループごとに大きなトレーに置いておくと、出したままでもまとまりが出ます。
飾るものとしまうものでメリハリをつけるのも、雑多に見せないコツ。生活感のある日用品や書類などは見えない場所に隠すことで、見せたいものが引き立ちます」

インテリアを自分好みに整えることは、日々のメンタルを上向きにする効果も。

「忙しくてイライラしていると、どうしても部屋が荒れてしまいますよね。でも、ひとつひとつに思い出や愛着のあるものに囲まれていると、きれいな空間を維持しようと思えるし、掃除も億劫がらずにできる。壁に飾る画集を変えたり、オブジェの配置を変えたり……と、ちょっとした飾り替えで気分が変わるのも、インテリアの楽しさです」

アートも暮らしの一部として楽しんでいます

お皿やカッティングボードをレシピ本と重ねてディスプレイ。
「毎日使うコーヒーフィルターは取りやすい下段へ」。

シェフを模した愛らしいパペットは型染作家・山口邦子さんの作品。
「オリーブオイルのびんにかぶせています」。

ものの魅力が生きる飾り方を考える

キッチン、ダイニング、書斎……と、それぞれの空間に合った飾り方を意識することで、ものの魅力が引き立ちます。
「赤みがかった茶色のヴィンテージデスクは、他の空間とテイストが違うため、室内窓で区切った書斎へ。壁には古賀充さんの作品を飾っています」

手に入れたアイテムを、他の用途で使うのも小林さんの得意技。
「傘立てにしたのはアンティークのミルクピッチャー。

彫刻家・坂本紬野子さんのドーナツ型のオブジェにはエアプランツを挿しています。

画集を挟んだ木の枠は、古いラケットのカバー」

間伐材を使った棚の上には、造形作家・Birbira のオブジェや花器を飾って白一色の空間に。
「色や素材に共通点があるものをまとめてグルーピングすると、ものが多くても散らかって見えません」

撮影/松村隆史 文/工藤花衣

大人のおしゃれ手帖2024年9月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

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