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『素顔のままで』で最も出演料の高い女優になったデミ・ムーア、「出る杭は打たれる」と痛感

  • 2024.9.19
Demi Moore Stars As Erin Grant In The Sexy Comedy “ Striptease ”,1996.

1996年公開の映画『素顔のままで』で1250万ドル(当時のレートで約13億円)の出演料を獲得し、世界で最も出演料の高い女優となったデミ・ムーア。「ニューヨーク・タイムズ」紙のポッドキャスト「The Interview」で、男優に匹敵するほどの収入を得るようになった途端、貶めようとする人が現れたと明かした。

「『素顔のままで』では、まるで女性を裏切ったかのように言われましたし、『G.I.ジェーン』では男性を裏切ったかのように言われました。ですが興味深いのは、当時最もギャラの高い女優になったタイミングで、私を引きずりおろそうとする力があったことです。私はこれを個人攻撃だとは思っていません。初めて平等な報酬を受け取った人なら、誰でも叩かれたと思います。だけど私の場合、ストリッパーを演じたので非常に辛い思いをしました」

当時ブルース・ウィリスと結婚していた彼女は、「彼と比べたわけではありません。彼の出演料はもちろん知っていました。それよりも、『同じ仕事量をしているのに、なぜ同じ金額をもらってはいけないのか?なぜダメなのか?』という思いでした」と振り返る。男女間で出演料に差があることが問題視されて久しいが、約30年前から彼女はこうした風潮を理解できなかったそうだ。

「『ヴァニティ・フェア』の表紙を(マタニティヌードで)飾ったときも同じです。なぜそんなに大騒ぎされるのか理解できなかった。なぜ妊娠した女性は隠れなくてはいけないのか。なぜセックスしたことを否定しないといけないのか。恐れがあったのでしょう」

Demi Moore as the Vanity Fair And Annenberg Space For Photography Celebrate The Opening Of Vanity Fair

なお、デミは『ヴァラエティ』のカバーインタビューで、『素顔のままで』の出演料が記録を打ち立てたことについて、「私一人だけのことではなく、女性全員に公平な機会が与えられることに繋がるから、私にとって力強いことでした」と誇りながらも、こう続けていた。「でも、ストリッパーを演じたために、『ストリッパーを演じたから高額ギャラをもらえた』という文脈にすり替えられてしまいました。衝撃を受けましたが、同時に出る杭は打たれるものだと理解しています。現状に挑む誰もが直面することです」

Text: Tae Terai

2011年、アシュトン・カッチャーがナタリー・ポートマンと共演したロマコメ映画『抱きたいカンケイ』のプレミアにて。
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