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絶景を一望!温泉露天風呂付きの部屋も♡贅沢な時間が過ごせる老舗旅館(熊本県)

  • 2024.9.19

こんにちは。グルメを中心に福岡や近隣エリアの情報をゆるっと発信している、ちひログです。

熊本県人吉市にある、とってもすてきな宿をご紹介します。

2023年リニューアル!球磨川を眺めながらほっこりできる宿「人吉温泉 鍋屋」(熊本県人吉市)

今回ご紹介するのは、江戸時代の文政12年(1829年)に創業した『鍋屋』。現在の熊本県人吉市の球磨川沿いにあり、皇室をはじめさまざまな文化人や著名人も利用した由緒ある旅館です。

球磨川流域で甚大な災害が発生した「令和2年7月豪雨」で休業を余儀なくされましたが、約3年の歳月を経て全面復旧。新館を建設し、屋号を『人吉温泉 鍋屋本館』から『人吉温泉 鍋屋』に変えて、2023年6月にリニューアルオープンしました。

九州自動車道・人吉ICから車で約5分、無料駐車場がありアクセスも便利です。

鍋屋:外観
画像:CHIHIRO

エントランスでは、江戸時代から受け継がれた巨石がお出迎え。

鍋屋:エントランス
画像:CHIHIRO

広々としたロビー。大きな窓からは球磨川の美しい景色が望めます。足湯が楽しめるテラス席もありますよ。

鍋屋:ロビー
画像:CHIHIRO

キッズスペース(利用時間7:00~10:00/15:00~21:00)もあるので、小さなお子さん連れの方も安心です。

鍋屋:キッズルーム
画像:CHIHIRO

ギフトショップには人吉を中心とした、熊本のお土産がズラリと並びます。

鍋屋:ショップ
画像:CHIHIRO

テラスに露天風呂付き!贅沢な時間が過ごせる絶景スイートルーム

全室リバービューのスイートルーム、セミスイートルームが新設された「新館」。

中でも今回は、温泉露天風呂付き和洋室のスイートルーム『SAKURA』(2名1室・1泊2食付き、1人42,350円~ ※入湯税別)に宿泊しました。

お部屋は92平方メートルと広々! ダイニングや堀込ソファがあり、内湯のほかテラスに露天風呂が付いています。ふかふかのベッドは寝心地が良くて、日頃の疲れがスッと癒やされました。お茶・コーヒーセットのほか、瓶ビール(小瓶)、スパークリングワインがアメニティとして用意されていたのもうれしかったです。

テラスにある露天風呂からは、球磨川の絶景を眺めることができます。贅沢なひと時!

鍋屋:露天風呂
画像:CHIHIRO

川の流れる音と絶景に、最高に癒やされました。

鍋屋:テラスからの眺め
画像:CHIHIRO

球磨川から人吉城址までを一望できる展望大浴場

部屋に“温泉”風呂があるのは「スイートルーム」と「セミスイートルーム」のみですが、新館最上階には展望大浴場があるので、「スーペリアルーム」「スタンダードルーム」の宿泊でも、球磨川を眺めながら人吉温泉の湯に浸かることができます(利用時間15:00〜24:00/6:00〜9:00)。※「スーペリアルーム」「スタンダードルーム」の客室内にもバスルームやシャワールームがあります。

鍋屋:展望大浴場
画像:CHIHIRO

温泉は源泉かけ流し(加水・加温なし)で、泉質は弱アルカリ炭酸水素塩泉です。しっとりとした、やさしい肌触りですよ。

鍋屋:展望大浴場
画像:CHIHIRO

ゆっくり浸かると、日ごろの疲れが吹き飛ぶよう。

ほかに、館内にはサウナや家族風呂も用意されていますよ。

夕食はここでしか味わえない絶品フレンチ

夕食会場は新館にあるレストラン『CRESCENT(クレセント) – 希望 -』。三日月が満月に向かって満ちていく様子と水害からの復興を重ね、名付けられました。

ちなみに、宿泊者以外も利用が可能。ディナーは2日前までの要予約、『新月コース』(7,700円)、『繊月コース』(11,000円)、『三日月コース』(14,300円)があります。

球磨川に近いお席や、スクリーンに映し出される人吉の心地良い風景を眺めながら食事を楽しめるお席も。

ここで味わえるのは、富山康二シェフが手掛ける、フレンチを基調としつつもジャンルにとらわれない“イノベーティブ・キュイージーヌ”。テーブルに運ばれてきた瞬間にワクワクしてしまうような独創的な料理を楽しめます。

地元を中心に九州の食材をふんだんに使用した料理の数々からは、富山シェフの人吉に対する思いや、球磨川の水害から復興を目指す地域の方の思いが伝わってきて、なんだか温かい気持ちになりますよ。

鍋屋:富山シェフ
画像:CHIHIRO

料理の内容は季節によって変わりますが、ここでは私が食べた日の内容をご紹介しますね。

スープ

まず最初にやってくるのはスープ。コース料理の仕込みで残った野菜や肉などを利用して作っているそうで、富山シェフの食材を大切にする真心が込められています。

鍋屋:スープ
画像:CHIHIRO

最初にふわっと香りが鼻先に届き、口へ運ぶと濃厚な味わいに感動します。

3種のアミューズ

アミューズは、中央の『季節野菜と豚肉のリエットのタルト』をメインに、『牛の生ハムとホタテのタルタル』『焼き枝豆』の3種が並びます。

鍋屋:〜タルト〜 季節野菜と豚肉のリエットのタルト
画像:CHIHIRO

蝶々の装飾に心を奪われる『季節野菜と豚肉のリエットのタルト』は、パリパリな食感とともに濃厚な豚肉の旨みが広がり、後から枝豆のやさしい風味が口いっぱいに広がります。

『焼き枝豆』の上にのっているのは、醤油かすで作られた炭です。

〜鮎の塩焼き〜 鮎 肝のソース 柑橘の泡 燻製水のスモーク

白い煙の演出に魅せられたこちらは、鮎を分解して口の中で再構築させる料理。球磨川の名物の鮎を、ワクワクしながら味わってほしいというシェフの遊び心がつまっています。

ふっくらと焼き上げられた鮎の身を、鮎の肝ソース、塩焼きをイメージした炭パウダー、柑橘の泡でいただきます。

鍋屋:鮎の塩焼き
画像:CHIHIRO

一皿でさまざまな味わいを楽しめて、とてもおいしかったですよ。

鍋屋:新月〜21g〜鮎
画像:CHIHIRO

〜1/f〜玉葱〜 玉葱の冷製スープ 玉葱のアイスとチップを添えて

『玉葱の冷製スープ』の中央に入っているのは、なんと玉葱のアイス。

濃厚なスープに、玉葱の甘みが際立つアイスがアクセントを加えます。

鍋屋:玉葱
画像:CHIHIRO

オーブンでパリッと焼き上げられた、玉葱チップスの食感にも感動しました。

〜鰻〜 鰻の白焼きとバルサミコソース

運ばれてきた瞬間に心を奪われたのがこちら。

鰻の下には、野菜の旨みがギュッと凝縮された季節野菜のゼリー寄せが敷いてあります。

鍋屋:鰻
画像:CHIHIRO

鰻のサクッとふわっとした食感の後に、目まぐるしいほどに次々と移り変わる味わいや食感が続きますよ。

鍋屋:鰻
画像:CHIHIRO

〜霧島サーモンのミキュイ〜 霧島サーモン 天草車エビ 甲殻類ソース

霧島サーモンと天草車エビを豪快に使用した一品。甲殻類ソースの香りが鼻先に届き、食欲をそそられます。

鍋屋:〜霧島サーモンのミキュイ〜 霧島サーモン 天草車エビ 甲殻類ソース
画像:CHIHIRO

サーモンは中心が半生の状態である「ミキュイ」という調理法で仕上げられていて、とろみのあるやわらかさ。

濃厚な車エビとサーモンに、香り高い甲殻類のソースと小松菜のソースが相性抜群でした。

トマトとバジルのグラニテ

宝石のような美しさの『トマトとバジルのグラニテ』。

鍋屋:トマトのグラニテ
画像:CHIHIRO

トマトのみずみずしい甘さが広がるグラニテの上には、バジルとトマトで作られたソースが添えられています。記憶に残る味わいでした。

鍋屋:グラニテ
画像:CHIHIRO

53.1℃の世界〜和牛のロース〜 熊本産和牛 柑橘の泡 和風ソース

シェフが20年以上、肉をおいしく食べられる火入れの温度を探求する中でたどり着いたのが、「熊本の和牛に関しては53.1度」という結論。これに基づいて絶妙な火入れをしているそう。

鍋屋:和牛のロース
画像:CHIHIRO

絵の具に見立てているのは、安納芋のソース。

そのまま口へ運んでみると普通の甘さなのに、お肉と合わせて食べると驚くほど甘みが増します。

泡状の柑橘ソースと一緒にお肉を頬張ると、口いっぱいにジューシーな肉の甘みが広がりました。

鍋屋:
画像:CHIHIRO

和風ソースも絶品で、お肉のおいしさをたっぷり堪能できました。

〜〆〜 本日のご飯物

この日の〆は『人吉サーモンの漬け丼』。

鍋屋:人吉サーモンの漬け丼
画像:CHIHIRO

カツオでとった出汁が体に染みわたる、極上のおいしさでした。

鍋屋:人吉サーモンの漬け丼
画像:CHIHIRO

〜デザート〜 抹茶のテリーヌ

濃厚な『抹茶のテリーヌ』は、抹茶のメレンゲとともにいただきます。

香り豊かな抹茶のソースが、濃厚ながらもやさしい風味を際立たせます。

鍋屋:抹茶のテリーヌ
画像:CHIHIRO

〜プティフール〜茶菓子

コーヒーとともにやってきたのが、チョコレートのブラウニーと木の葉のラングドシャ。

濃厚なとろけるチョコレートの味わいと、ラングドシャのやさしい食感がクセになる一品でした。

鍋屋:茶菓子
画像:CHIHIRO

コースに追加して、『サマーデライト』(770円)も注文しました。

オレンジ、マンゴーグレナデンシロップを合わせて、炭酸でシュワっと楽しむ一杯。爽やかで夏にピッタリのおいしさでしたよ。

鍋屋:サマーデライト
画像:CHIHIRO

一つひとつの食材を大切にする、シェフのあたたかい心が感じられる料理に、忘れられないひとときとなりました。

食後はカフェ&球磨焼酎バーで一杯

ロビー横にある『カフェ&球磨焼酎バー』もぜひ訪れてほしい場所。球磨川の清流と人吉盆地の寒暖差が育んだ良質な米から作られる「球磨焼酎」約30種が並びます。それぞれの銘柄の歴史やうんちくなど、球磨焼酎に精通したスタッフと会話しながら、好みの一杯を探せます。

私がオーダーしたのは、温泉水で作られた『温泉焼酎 夢 常圧蒸留(大和一酒造)』(700円)。

天然アルカリ性の焼酎で、ほんのり温泉の硫黄の香りが。人体と同じPHだそうで、体にやさしく馴染むようなおいしさでした。

鍋屋:球磨焼酎バー
画像:CHIHIRO

朝食は和洋20種類のビュッフェ

翌日の朝食は、洋食を中心とした約20種類の和洋ビュッフェ。

鍋屋:
画像:CHIHIRO

エッグベネディクトは、出るとすぐになくなってしまう人気メニュー。

鍋屋:
画像:CHIHIRO

3種類のマフィンも驚くほど絶品でした!

鍋屋:
画像:CHIHIRO

どれもとってもおいしくて、大満足の朝食でした。

とても贅沢な時間が過ごせる『人吉温泉 鍋屋』。ご褒美旅にもおすすめです。


■人吉温泉 鍋屋
住所:熊本県人吉市九日町22-2

ここからは『鍋屋』を訪れるときにおさえておきたい、周辺観光スポットをご紹介していきます。

「鍋屋」からアクセス抜群!周辺の観光スポットをご紹介

どこも『人吉温泉 鍋屋』から徒歩約10分なので、アクセス抜群ですよ。

繊月酒造

明治36年に創業した『繊月酒造』では、無料で「蔵見学」(9:00~17:00 ※最終受付16:30)を楽しむことができます。

工場内を見学しながら(写真NG)、お酒造りや球磨焼酎の歴史について学べます。

画像:CHIHIRO

見学後は、ショップで焼酎の試飲やお買い物が楽しめます! 蔵限定商品も含め約30銘柄が揃っているのだとか。焼酎以外にも、お菓子やお漬物など人吉の名産品も並んでいたので、お土産探しにもぴったりです。


■繊月酒造
住所:熊本県人吉市新町1番地 ※人吉城址より胸川にかかる橋を渡って直進すると右手
営業時間:蔵見学9:00~17:00(最終受付16:30)
定休日:年中無休

青井阿蘇神社

806年創建と伝えられる『青井阿蘇神社』。 開運招来・子孫繁栄・五穀豊穣のご利益があるといわれていて、地元では親しみを込めて「青井さん」と称されているのだそう。

2008年には本殿・廊・幣殿・拝殿・楼門が国宝に指定されています。

現存する社殿は約400年もの歴史があるのだそう。

鍋屋:
画像:CHIHIRO

2023年11月には、世界的建築家・隈研吾氏設計による、社務所やギャラリーと一体化した参集殿『青井の杜国宝記念館』がオープンしました。


■青井阿蘇神社
住所:熊本県人吉市上青井町118

HASSENBA HITOYOSHI KUMAGAWA(球磨川くだり発船場)

「令和2年7月豪雨」で壊滅的な被害を受けた「球磨川くだり発船場」が生まれ変わって、令和3年に誕生した複合観光施設『HASSENBA HITOYOSHI KUMAGAWA』。

これまで通り「球磨川くだり」や「ラフティング」の受け付けのほか、『九州パンケーキカフェ』や熊本県南地域の物産品を扱う『HITO × KUMA STORE』が入り、人吉市内をe-bikeで周遊する『人吉はっけんサイクリングツアー』も受け付けていますよ。

鍋屋:
画像:CHIHIRO

注目は、和船に乗り熟練船頭のガイダンスとともに四季折々の景色を川の上から楽しむ「球磨川くだり」。

人吉城址の石垣を間近で眺めることができる約30分の遊覧船『梅花の渡し』(中学生以上2,000円、小学生1,000円、3歳以上500円 ※大人1名につき3歳未満の乳児1名無料)、HASSENBA(人吉発船場)〜温泉町着船場の4.5kmを約50分で下っていく『清流コース』(中学生以上3,000円、小学生1,600円、3歳以上1,000円 ※大人1名につき3歳未満の乳児1名無料 ※温泉町着船場〜人吉発船場間の無料送迎付き)の2種類があります。

『清流コース』は「令和2年7月豪雨」後にコース変更や運休が続いていましたが、令和6年4月6日から通常コースの運航が再開されました。

私も体験してみましたが、球磨川から眺める人吉の景色は、とても美しく心が動かされました。


■HASSENBA HITOYOSHI KUMAGAWA
住所:熊本県人吉市下新町333-1
営業時間:施設により異なる
定休日:施設により異なる

周辺にも、今回ご紹介した以外にも魅力的なスポットがあるので、ぜひ足を運んでみてくださいね。(文/CHIHIRO)

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