Text by 編集部
日本代表FW伊東純也(フランス1部スタッド・ランス)や元日本代表DFで日本プロサッカー選手会長を務める吉田麻也(MLS・LAギャラクシー)らが訪れるカフェ&バーが銀座に所在していることをご存じだろうか。店名は『L'ATELIER et Brasserie ATOM Milano(以降ATOM)』 。銀座駅に直結する東急プラザ10階の一画に店を構えている。
日本代表選手も御用達
食べログによると、ラグジュアリーをカジュアルに楽しむ「ラグジュアル」がコンセプトのカフェ&ダイニングバーというコンセプトで営業している。編集部としては日本代表DF伊藤洋輝(ドイツ1部バイエルン)、伊東純也が食べたハンバーガーを推したい。
某有名ハンバーグチェーンでも使われていたという肉を惜しげもなく使用した“肉感”があるハンバーガーは、つなぎを使用せずに牛肉100%使用しており、シンプルながらプレミアム感が詰まっている。
編集部はミニバーガーを注文。ジューシーな肉汁が口内に広がり、モチモチした食感は病みつきになりそうだ。ハート型の器はフランスのキッチンウェアブランド「LE CREUSET」が扱われており、食器にもこだわっている。
後日来店した際に食したハンバーガーもまたとない逸品だ。
上記のハンバーガーはモチモチなバンズ、濃厚なチーズ、そして牛肉の旨みが最大限に引き出されたハンバーグを読者のみなさまにも味わってほしい。
また日本代表クラスのアスリートであれば、グルテンフリーを実践している選手も少なくない。吉田麻也もその一人であり、ATOMへ立ち寄るとそば粉のガレットを食べるという。
ATOMはサッカー界では幅広い人脈を持ち、多くのサッカー事業に携わった今野敏晃さんがオーナーを務めている。今野さんは10代でプロサッカー選手を目指して単身でイタリアへ渡り、セリエAでのプレーを夢見たサッカー少年だった。その夢は叶わなかったが、彼を救ってくれたのもまたサッカーだった。
未経験の異業種に挑戦
イタリアの人たちとサッカーをプレーするうちに縁が縁を呼び、ひょんなことからビッグメゾン(パリコレなどのコレクションに出演するほどの有名ブランド)に勤めた。そして、ファッションブランドのブランド力を生かしてレストランなどの異業種へ飛び込むビジネスを手掛けていたという。
現在でもGUCCI、ティファニーなどの高級ブランドと仕事をしている。
今野さんはこれまで得た経験を、今度はサッカーへと還元している。きっかけは元日本代表MF本田圭佑の存在だった。
「本田がきっかけでサッカー界へ戻った」
当時J1名古屋グランパスに所属していた本田と知り合った今野さんは、裏方としてサッカー選手のサポートを始めた。
さらに世界的な強豪クラブであるマンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリーとも仕事をしてきた。有名サッカークラブも同じようにそのブランド力を生かして、これまでと異なる活動をしたいと考えていたからこそ今野さんをビジネスパートナーに選んだ。
日本代表選手がATOMを愛してやまないのは、日本代表の有名選手を各種サポートを続けてきたからだ。
著名人やアスリートが参加するサッカーチーム「グラスルーツFC」の総監督・プロデューサーも務める今野さんは、日本代表選手だけでなく有名アーティスト、モデルなど幅広い交流を持っている。そんなバイタリティーにあふれる今野さんが、なぜ銀座でカフェ&ダイニングバーを経営するといった未知の挑戦をしたのだろうか。
理由はコロナ禍にあったという。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響で、流行期はサッカーの興行がなくなってしまった。興行はなくとも、これまで周りのアスリート、サッカー選手たちがいかに努力を重ねてきた姿は常々目にしてきた。
コロナ禍に負けじと一念発起し、「今度は自分が頑張る番。“銀座”の超一等地にあえてカフェバーを出すことで挑戦をした」という。
ATOMはスポーツバーと公式にはうたっていないが、店内にはサッカーのユニフォームが所せましと飾られていている。ファンであればそれを肴にお酒や料理を楽しめる。そしてラテアートのビール版というべきか、ビールの泡でアートを作る繊細なサービスも提供している。編集部としても多くのサッカーフリークに訪れてほしい。