1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退

「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退

  • 2024.9.19
「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退
「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退

Text by ライター

[天皇杯ラウンド8、J2ジェフユナイテッド千葉0-3J1京都サンガF.C.、18日、千葉・フクダ電子アリーナ]

10年ぶりの天皇杯ベスト4は遠かった。千葉は京都と天皇杯ラウンド8で激突。長らくJ2でともに戦ってきた両者の間には歴然とした差が生まれていた。

何もかもがうまくいかない試合だった。GK藤田和輝は報道陣に「ひどい試合でしたよね」と訴えかけた。

「試合前は"勝ちに行くぞ”という雰囲気があったと思うんです。でもそれがプレーに出ていたかというと、勝てるサッカーをしていなかったと思います」と吐露した。

前節のリーグ戦からスタメンを全選手入れ替えた千葉。得点ランキング2位でリーグ戦16得点の10番FW小森飛絢をメンバー外にするなど、中2日で行われるJ2第32節レノファ山口FC戦を見据えた人選だった。それでも選手たちにとっては貴重なアピールのチャンスであり、今季の千葉には「誰が出ても同じサッカーができる」という自信が選手たちにはあった。

J1復帰に向けて佳境を迎えているリーグ戦を前に、3度目のJ1食いを成し遂げることで自分たちにも力があると示したかったが、その自信は打ち砕かれてしまった。

「リーグ戦でなかなか出られない選手たちがチャンスをもらって、パワーを発揮するゲームが天皇杯では続いていた中で、きょうはまったく力を出せていなかった」と背番号1は不甲斐なさを口にした。

「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退
「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退

千葉は前半11分に先制点を許した。京都FW豊川雄太がFWマルコ・トゥーリオとピッチを広く使ったワンツーで裏に抜けると、最後は1対1の場面で落ち着いて右足で流し込んだ。ゴール前に張り付かず、飛び出して止めるプレーが武器だと話す藤田は、このシーンを「誘われた」と振り返った。

「もう少し駆け引きできたと思います。キワの判断はレベルが上がるにつれて、もっと精度を上げていく必要がありますし、今季は似たような失点シーンが多い。きょうも飛び出すべきか少し迷ってしまった部分があります。練習の中でもう少し止まってみるとか、感覚の部分を磨いていきたいです」とJ1で戦うライバルとの差を痛感した。

「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退
「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退

1失点目を皮切りに、千葉は主導権を完全に握られた。ハーフタイム後も目立った修正はなく、好調京都のサンドバック状態。目の前で行われるテンポの速いパス交換に手も足も出せず、守備に奮闘した選手たちはカウンターでも力を発揮できていなかった。

4-4-2の右サイドハーフで先発したFW高木俊幸は「個人が足元でボールを収めることで精いっぱい。基礎的な”止める”と”蹴る”の差を感じました」と現実を直視した。

「3失点の原因は僕にあると思っています」

千葉が完敗した理由はビルドアップが機能せず、布陣が間延びしてしまったからだ。前線の選手たちと後方でビルドアップに参加する選手たちの間に広大なスペースが空き、両者の意図が嚙み合っていなかった。チームの課題が新たに表出したからこそ、藤田は戦い方を変えなかった判断を後悔した。

「全員が正しい立ち位置を取れないんだったら下からつながないべきだと思います。10回ビルドアップをやって1回のチャンスが生まれる方法をやり続けるべきかどうか…きょうの試合だったら、ゴールキックからコンパクトにして、セカンドボールをきちんと拾えるようにしたり、ラインをしっかり上げ切る判断を、僕の方からもっと指示しても良かったと思います」

「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退
「ひどい試合でしたよね」守護神が憤る…J2ジェフユナイテッド千葉が天皇杯ベスト8で敗退

一方で前線の選手たちは1個飛ばすプレーを求めていた。

高木は「前の選手としては、相手のプレッシャーがかからない対角のエリアが空いていたと思っています。遠くを見つけられない要因として、一人一人の技術が足りていない部分がある」と、認識のズレがチームの不協和音を生み出していた。

17本ものシュートを打った京都に対して、千葉はわずか3本。守護神は「3失点の原因は僕にあると思っています」と矢印を自分に向けたが、”J1復帰”を掲げているチームならば、この敗戦の原因をチーム全員でいち早く共有し、リーグ戦を勝ち抜けるチームに変ぼうしたい。

(取材・文・写真 浅野凜太郎)

元記事で読む
の記事をもっとみる