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ヨーグルトダイエットの効果とやり方、注意点。「痩せる食べ方」と、逆に太る「だめな食べ方」

  • 2024.9.19

発酵食品であるヨーグルトは腸内環境を整え、代謝を向上させる働きがあり、ダイエットにもおすすめの食べ物のひとつです。そんなヨーグルトを使った「ヨーグルトダイエット」は、おいしく続けられるダイエット方法として根強い人気です。

この記事では、ヨーグルトダイエットの効果を最大限に引き出すための「瘦せる食べ方」と、逆に太る「だめな食べ方」について、薬剤師・山形ゆかりさんが解説します。

ヨーグルトダイエットで期待できる効果

ヨーグルトダイエットには、実際にどんな効果があるのでしょうか。ダイエットをしっかり継続するためにも、まずは期待できる効果についてみていきましょう。

腸内環境の改善

継続してヨーグルトを食べることで善玉菌が増え、腸内環境の改善に役立つ可能性があります。

ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、糖を分解して乳酸を作り出す善玉菌です。乳酸が作られることで腸内を酸性にして悪玉菌の繁殖を抑制し、腸の働きを良くしてくれます。

また、消化吸収の促進や、腸のぜん動運動を促進して便秘を予防する効果もあります。

ヨーグルトを食べることによって、腸内に悪玉菌や便がたまらない環境を作り出し、腸内環境を良い状態に保つことができるのです。

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基礎代謝の低下を防ぐ

ヨーグルトを食べることで腸内環境が改善されると、基礎代謝の向上につながります。基礎代謝とは人が生命活動を維持するために必要最低限なエネルギーのことです。

基礎代謝が下がると消費するエネルギー量が減少して太りやすくなるため、ダイエットをするには基礎代謝を上げてエネルギー消費量を増やすことが大切です。

基礎代謝が上がると、エネルギーを消費する際に体内にある余分な脂肪を燃焼してくれます。効率的にエネルギーが消費されるようになり、体重を減らすことが可能になります。

また、ヨーグルトは筋肉の維持や増加に欠かせないタンパク質が多く含まれている食べ物です。筋肉は多くのエネルギーを消費するため、筋肉量を増加させることが基礎代謝の向上につながります。

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免疫機能の向上

ヨーグルトを食べて腸内の善玉菌を増やすことは、免疫機能の向上にも効果的です。

腸にはからだの免疫細胞が集まっており、腸内の細菌が「免疫細胞」に作用して全身の免疫システムをコントロールしています。しかし、腸内に悪玉菌が増え、腸内環境が悪化すると免疫機能が低下します。

ヨーグルトを食べて善玉菌を増やすと免疫細胞の活性化を促すため、免疫機能の向上が期待できるのです。

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肌を整える

ヨーグルトダイエットは肌の健康を保つ効果も期待できます。ヨーグルトには肌の健康維持に役立つビタミンB2が豊富に含まれています。ビタミンB2によって肌のターンオーバーがスムーズになり、健康的な肌の維持につながります。

また、腸内環境を整えることは肌ケアにも効果的です。腸内環境が悪化していると老廃物から有害な物質がつくり出されます。この物質が吸収され、血管を通って体内を巡ることで肌トラブルを引き起こします。

ヨーグルトを食べて腸内環境を整えることで、腸内の老廃物がスムーズに排出されるようになり、肌の健康維持にもつながるのです。

ヨーグルトダイエットのやり方。痩せる食べ方とは

食べる量は、1日100~200g

ダイエットとして食べるには、1日100~200gが適量です。

またお腹が弱い人は、一度に食べて腸内環境が急激に変わると、腹痛や下痢を起こしてしまうこともあります。お腹が弱い場合は、1日の中で小分けにして食べてみるといいでしょう。

ヨーグルトは無糖が望ましい

ヨーグルトは糖分が入っているものも少なくありません。糖分が入っているヨーグルトをたくさん食べると、摂取カロリー量が増えてかえって太ってしまう可能性があります。

ヨーグルトの温度

ヨーグルトは人の体温と同じくらいにして食べると、乳酸菌やカルシウムの吸収がよくなります。

冷えている場合は、電子レンジで40度くらいに温めるといいでしょう。体内に入ったときに内臓が温められ血流もよくなり、代謝が上がる効果も期待できます。

一方で、あまり温めすぎるとヨーグルトが分離してしまうので注意が必要です。また、ヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌は、50度以上で加熱すると死滅してしまうので適切な温度になるように気をつけましょう。

ダイエットなら、食べるタイミングは「夜」や「食前」

1日のうちでヨーグルトダイエットに効果的なタイミングは夜です。腸が活発に働くのは夜10時から2時の間であり、善玉菌も寝ている間に活発に働きます。夕食後に食べることで、ヨーグルトの乳酸菌や栄養素の吸収が高まり、効率良く腸内環境を整えることができます。

ただし、就寝直前などの遅い時間に食べるとかえって胃腸に負担をかける可能性があります。なるべく就寝3時間前に食べるようにしましょう。

また、食事の前に食べるのもおすすめです。食前にヨーグルトを食べると、空腹感が解消されて食事量を自然と減らすことができます。食べ過ぎてしまう傾向がある場合は、食前にヨーグルトを食べてみてください。

ダイエットに適したヨーグルトの選び方

ヨーグルトにはさまざまな種類があり、何を選んだらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。続いて、ダイエットに適したヨーグルトの選び方をご紹介します。

低脂肪・無糖のものを選ぶ

ヨーグルトダイエットには、低脂肪・無糖のものを選びましょう。

ヨーグルトには、全脂肪のものと、低脂肪あるいは脂肪ゼロのものがあります。全脂肪ヨーグルトに含まれる脂肪分は飽和脂肪酸といい、コレステロール値を上げる性質があります。

一方、低脂肪・脂肪ゼロヨーグルトはこの脂肪分を抑えたもので、カロリーが低いのが特徴です。

また、砂糖や果物などが添加されているヨーグルトはカロリーが高いため、ダイエットには向きません。ダイエット中は摂取カロリー量を減らすことが大切なため、脂肪分や糖分をチェックするようにしましょう。

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乳酸菌の種類を確認する

ヨーグルトには複数の乳酸菌が含まれています。牛乳に菌をいれて発酵させたものが乳酸菌ですが、それぞれ特徴が違うため、買うときには何の乳酸菌かを確認するようにしましょう。

乳酸菌には主に次のようなものがあります。

・サーモフィルス菌
・ブルガリクス菌
・ヘルベティカス菌
・アシドフィルス菌
・ビフィズス菌

サーモフィルス菌

サーモフィルス菌は、ブルガリクス菌とともに用いられる菌で、ブルガリクス菌の生育を助け、ヨーグルトそのものを硬くしたり保水したりする性質があります。腸内のバリア機能を高めるほか、美肌効果も期待できます。

ブルガリクス菌

ブルガリア共和国で作られるヨーグルトに用いられている菌で、サーモフィルス菌と一緒に入れておくと、短い時間で乳を凝固させたり、サーモフィルス菌の成長を助けたりします。

善玉菌のエサとなり増殖を促し、腸内環境を整える効果が期待できます。

ヘルベティカス菌

ヨーグルトだけではなく、チーズの製造にも使用される菌です。睡眠の質を改善したり皮膚の水分量を増加させたりする効果が期待できます。

アシドフィルス菌

昔から発酵乳などに利用されてきた菌です。アシドフィルス菌には抗菌作用があり、下痢や便秘などを起こす細菌の増殖を抑える働きを持ってます。

ビフィズス菌

ビフィズス菌は人の腸内に100種類、100兆を超えて生息しています。腸内環境を整えて大腸の働きを活発にするほか、悪玉菌の増殖を抑える効果が期待できます。

飽きないためのヨーグルト“ちょい足し”アレンジレシピ

ヨーグルトはプレーンのまま食べるても美味しいですが、毎日食べるとなると飽きてくるかもしれません。そんなときはヨーグルトに何か別の食材を加えて、アレンジしてみるといいでしょう。どんなアレンジ方法があるのかご紹介します。

きなこを加える

ヨーグルトにきなこを入れてよく混ぜると、和風テイストのヨーグルトになります。きなこは大豆を原料としているため、タンパク質やビタミンなどが豊富です。

大豆サポニンやイソフラボンなどのポリフェノールを含んでおり、ダイエットだけではなく健康維持のためにもおすすめです。

甘味が足りないときは、食物繊維やオリゴ糖が豊富な果物を混ぜてみましょう。食物繊維は便通を良くする効果があり、オリゴ糖には腸内のビフィズス菌を増やす働きがあるので、便秘の解消にも効果があります。

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ハチミツを加える

血糖値やインスリン値を上げにくいハチミツも、ヨーグルトのアレンジにおすすめです。

無糖ヨーグルトでは味気なく、甘みが欲しいと感じる方もいるでしょう。しかし、砂糖を加えるとカロリーが高くなり、血糖値も上がりやすくなります。

血糖値が上がると、血糖値を下げる働きをするインスリンが分泌されますが、インスリンが過剰に分泌されると糖が脂肪として貯蔵されやすくなり、ダイエットには逆効果です。

ハチミツは少量でも甘みを感じやすく、血糖値の上昇も緩やかなため、カロリーの過剰摂取やインスリンによる脂肪のため込みなどを防ぐことにもつながります。

ハチミツにもオリゴ糖が含まれているため、腸内に善玉菌を増やして腸内環境を整えることにも役立ちます。

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ナッツやドライフルーツを合わせる

ナッツやドライフルーツは栄養価の高い食べ物です。

疲労回復に効果のあるパイナップルや、ビタミンや食物繊維が豊富で美肌にいいプルーンなど、いろいろなドライフルーツを入れて楽しんでみてください。また、抗酸化作用があるナッツもおすすめです。

無糖ヨーグルトに混ぜて一緒に摂取すると甘味を感じることもでき、ダイエットを続けやすくしてくれます。

サラダのドレッシングにする

無糖ヨーグルトをサラダのドレッシングにする方法もおすすめです。油を使ったドレッシングはカロリーが高く、摂りすぎに気を付けなければいけませんが、無糖ヨーグルトをドレッシング代わりにすればヘルシーになります。

ハチミツやニンニクを入れたりすれば、味の変化も楽しめます。日常的にどうやったらヨーグルトを普段の食事に取り入れることができるのか、好みにあわせてさまざまな食材と組み合わせてみましょう。

ヨーグルトダイエットの注意点。太る食べ方を避けよう

栄養価も高く、肌にも腸内環境にもやさしいヨーグルトですが、食べ過ぎには気をつけましょう。

とくに無糖ヨーグルトにドライフルーツなどを入れる場合、フルーツそのものの糖度が高いため、ついつい食べ過ぎてしまうとカロリーオーバーになってしまう可能性があります。

1日の摂取目安量をもとに、食べ過ぎないように注意しましょう。

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監修・執筆者プロフィール

あんしん漢方薬剤師 山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニューも開発。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。

<Edit:編集部>

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