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うっかりミスや遅刻、勘違い…もしかしてADHDかも? リアルな「困りごと」の解決策を学べるコミックエッセイ

  • 2024.9.19

「はちみつコミックエッセイ」より刊行の『ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。』(はなゆい/オーバーラップ)は、心療内科でADHDのグレーだと診断された、はなゆいさんの実体験を描いたコミックエッセイだ。

はなゆいさんは、夫と4歳の娘・まる子と2歳の息子・おーちゃんと暮らすお母さん。仕事のメールの転送先の間違えや忘れ物、遅刻などミスが多すぎることから、「自分は何かおかしいのでは?」と悩んでいた。

みんなができて当たり前のことができない…そんな悩みを抱えながらも、「私だって気をつければできるはずだ」と思っていた。しかし、音楽をかけるとパズルに集中できなくなるという娘を見て、その考えを変えることになる。娘が将来自分と同じように「気をつけて確認してもできない」と思い悩む日が来るかもしれない。そのとき、適切な対応ができるようになりたいと考え、勇気を出して心療内科を受診することになる。

心療内科で「子どものころからの困りごと」を聞かれたはなゆいさん。これまでの忘れ物や遅刻の経験から「不注意」「多動」「衝動」の3つのADHDの特徴の中でも、“注意欠如優勢型”だろうといわれる。本人の努力だけでは改善できないのに、注意欠如優勢型はADHDの中でも特に見過ごされやすいという。確かに、忘れ物や遅刻が多いだけでは、「だらしがない」「やる気がないだけ」などの指摘で終わってしまうだろう。

本作の魅力は、リアルなADHDの「困りごと」の解決策を学べることにある。例えば、何度確認してもメール文面の誤字・脱字を直せない人は、読んでいる部分の下を白紙で隠すと良いという。通常は読んでいる文章に集中できるのだが、ADHDの人は一点に集中することが苦手な特性がある。そのため、白紙で見える範囲を限定することで、気が散るのを防ぎ、集中力を助けられるそうだ。

「ADHDは20~25人に1人はいる」という疫学研究もあるらしい。実際、はなゆいさんと同じように日常生活の困りごとを抱えている人は、たくさんいるのだろう。「自分はADHDかも…?」と不安になった経験がある人は、本作を読んで自分の不得意を知ることからはじめてみるのがおすすめだ。もちろん、必要に応じて心療内科の受診も検討しながら、困りごとを解決する方法を見つけてみてもらいたい。

文=ネゴト / 押入れの人

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