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2年連続賞金王、平均ストローク1位、元欧州ツアー選手、第4ラウンド好スコア パナソニックオープン優勝候補4名

  • 2024.9.18
今平周吾(C)Getty images
SPREAD : 今平周吾(C)Getty images

19日から、兵庫県の有馬ロイヤルゴルフクラブで、パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップが開催される。同大会は過去13回中、11回が関西での開催。今年も関西だが、有馬ロイヤルでは初めての開催となる。
2021年大会は中島啓太が、22年大会は蟬川泰果がアマチュア優勝を果たし、昨年の23年大会は同年トータルドライビング3位の大槻智春が優勝した。
今年は、誰がタイトルを手にするのだろうか。
2年連続賞金王の実績がある今平周吾、今季平均ストローク1位の金谷拓実、2023年は欧州ツアーを舞台に戦った岩﨑亜久竜、第4ラウンドの平均ストローク5位の石川遼を優勝候補にあげたい。

■上昇気配の今平周吾

2018、19年、2年連続賞金王の今平を優勝候補1番手にあげたい。上昇気配が漂っており、有馬ロイヤルで開催された大会の成績が良い。
今季はまだ優勝がなく、賞金ランキングが17位と、今平にしては低調と言わざるを得ないシーズンとなっているが、パーキープ率が3位タイで平均ストロークが4位と、安定感は高い。
最近の成績を見ると、横浜ミナトChampionship、KBCオーガスタと連続予選落ちを喫したが、その後のフジサンケイクラシックで22位タイ、そして先週のANAオープンでは4位タイと、上昇傾向と見ることができる。
また、有馬ロイヤルは21年の関西オープンの会場だったが、そこで今平は10位タイ。コースとの相性がまずまず良い。
17年から昨季まで毎年優勝している。最近の調子や、開催コースでの実績を見ると、シーズン連続優勝を7に伸ばす大会が、パナソニックオープンになる可能性は十分にある。

■今季平均ストローク1位の金谷拓実

今季開幕戦で優勝した金谷は、トータルドライビング3位で、パーオン率とパーキープ率が1位。精度高いドライバーショットを武器にパーオン率を高めることで、高いパーキープ率を誇っている。その結果が平均ストローク1位だ。
これらスタッツの高水準は賞金ランキング3位に入った昨季も同様で、トータルドライビング1位、パーオン率2位、パーキープ率1位、平均ストローク2位だった。
昨季の平均ストローク1位は、今季から欧州ツアーを主戦場にしている中島啓太。ということは、今の日本ツアーには、金谷以上に高水準でスコアをまとめてくる選手はいない、という見方ができる。
最近の成績も悪くなく、出場した最近の4戦が、7位タイ、29位タイ、16位タイ、14位タイ。14位タイに入った先週のANAオープンのパーオン率は5位タイと、持ち前のショットの精度を披露した。
7月下旬にはインスタグラムに「良い準備をして、後半も頑張ります」と投稿。師と仰ぐナショナルチームヘッドコーチ、ガレス・ジョーンズ氏の「プロは準備がすべて」という教えを実行し、平均ストローク1位の力をパナソニックオープンでも見せる。

■米ツアー予選会挑戦予定の岩﨑亜久竜

先週のANAオープンで通算2勝目をあげた岩﨑は、2022年に未勝利ながら賞金ランキング3位に入り、23年は欧州ツアーを主戦場にした。米ツアーほどの厳しさではないと言われているものの、海外の壁は厚く、1シーズンで撤退となった。
しかし2023年、日本オープンというビッグトーナメントでツアー初優勝を飾り、欧州ツアーでの経験がプラスになっていることを証明して見せた。
今季の日本ツアーでは、予選落ちか上位争いか、といった感じの極端な成績。14試合に出場し、予選通過が7回。その内6回がトップ20。そして4回、10位以内から第4ラウンドをスタートしている。
ANAオープンで優勝したことで、上昇気配と言えるかもしれないが、昨季優勝した日本オープン終了後は、まったくと言っていいほどふるわなかった。
‟読めない”岩﨑。ただ、今季の米ツアー予選会挑戦を表明しており、ここでは、調子の良し悪し関係なく、一打一打より丁寧なゴルフが求められる。順位が1つ変われば、来季の主戦場が変わる可能性があるからだ。
今季のここから先は、‟耐えるゴルフ”を見せてくれることに期待したい。

■第4ラウンド平均スコアが5位の石川遼

JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIPで約1年半ぶりに優勝を飾った石川だが、その後は低空飛行。
今の石川が欲しいものの一つが、10月24日からの日本開催の米ツアー、ZOZOチャンピオンシップ出場権。これは、10月10日から開催される日本オープン終了時点での賞金ランキング8位以内に与えられるが、今季現時点での賞金ランキングは12位で、ZOZOチャンピオンシップ出場権獲得圏外となっている。
昨年は、日本オープンで2位に入り、滑り込みでZOZOチャンピオンシップ出場権を獲得したが、今年は余裕をもって大一番に臨みたい。そのためにはパナソニックオープンで上位に入り、賞金ランキングを上げておく必要がある。
石川は最終ラウンドに強い。今季の平均ストロークが、予選ラウンドは40位、第3ラウンドは58位であるのに対して、第4ラウンドは5位だ。
今季は14試合に出場し、予選通過が10。内8試合が、第3ラウンド終了時から順位を上げてフィニッシュしている。
‟雰囲気”を加味すると、石川は第3ラウンド終了時に上位にいれば、最も優勝を期待できる選手かもしれない。

■ZOZO出場権争いがあと4戦

石川だけでなく、ツアー選手であれば、誰もがZOZOチャンピオンシップに出たいだろう。今回あげた4人は、全員昨年のZOZOに出場しており、この大会に出場する意味を肌で感じているはずだ。
今季現時点での賞金ランキングは、今平が2850万4029円で17位、金谷が5427万7222円で5位、岩﨑が3784万5357円で9位、石川が3239万6261円で12位。金谷はほぼ当確と言える獲得賞金額と順位だが、ほかの3名はどうなるか分からない状況。
ZOZO出場権獲得を狙う選手にとって、パナソニックオープンは大事な戦いになる。

著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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