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あなたの考え方偏っていませんか?考え方のクセを知って視点を切り替えましょう。マインドフルネスがおすすめです。

  • 2024.9.17

仕事をしていて、プレッシャーを感じたとき、どうやって乗り越える?。
自身の考え方のくせを知る方法や心を整えるのに有効なマインドフルネスについて、保健師の本田和樹さまにお話を伺いました。

考え方のくせを振り返る

仕事などのストレスでいっぱいになり、気持ちに余裕がないときほど、偏った考えで頭がいっぱいになってしまうことがありませんか。
日頃の自分の考え方にくせがないかを振り返り、「違った捉え方ができないか?」と視点を切り替えてみましょう。

【考え方のくせの例】
過度の「一般化」
否定的なことがあると「いつもこうだ」と一般化してしまうタイプ。一つの出来事にこだわって、自分を責めたり他人への怒りを増長させたりすることがある。

心の読み過ぎ(先読み)
明確な根拠もないのに、否定的・悲観的な結論を出しがちなタイプ。そうと決まった訳でもないのに、相手の心を悪い方に憶測したり、不安に陥ったりすることがある。

「すべき」思考
自分の基準でしか行動できず、うまく行かないと罪の意識を持ったり、相手に腹を立ててしまったりするタイプ。考え方に柔軟性がなく、自分や他人を「〇〇すべき」と批判してしまうことがある。

「マイナス化」思考
自分の行動がマイナスに見え、努力や成果も認められないと感じてしまうタイプ。物事の良い面を無視したり軽視したりしてしまうことがある。

「全か無か」思考(完璧主義)
物事を「白か黒か」「成功か失敗か」の両極端に分けて考えてしまうタイプ。わずかなミスでも「完全に失敗」と考えてしまうことがある。

出典:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」#ポジシェア 依頼2「極端な思考」編より改変(厚生労働省)

マインドフルネス(瞑想)をとり入れる

毎日の生活の中で、過去の行いを悔んだり、未来を悲観的に考えてしまったりすることがあります。
しかし、過ぎてしまったことを変えることも、起こっていない出来事を止めることも不可能ですよね。
頭の中が考え事でいっぱいになったり、考えがまとまらなくなったりしたときには「マインドフルネス(瞑想)」を試してみてください。
今この場所にただ在る自分を意識した瞑想法で考えを整理し、過敏になった感情を落ち着かせましょう。

【マインドフルネス(瞑想)のやり方】
1. 座った状態で目を閉じ,呼吸に意識を集中します
2. 途中で様々な考えが浮かんできたら,その考えに気づき,また呼吸に意識を戻します
3. これを毎日15分から25分間繰り返します

この自然な呼吸をしていく中で、いろいろなことが頭に浮かんできますが、それを打ち消そうと努力するのではなく、「〇〇のことを考えた」、と区切りをつけ脇によけておくイメージを持ちましょう。
そのとき、集中できない自分はダメだと評価する必要はありません。
正解はなく『いま自分がここにいるだけ』の心持ちでまた呼吸を続けましょう。

改善が見られないときは専門家への相談も検討して

ここまでのステップに取り組んでみて、心が晴れず体調が悪化していく場合は専門家の力を借りることが大切です。
こころに関する専門家への相談は、近年はハードルが下がりつつありますが、受診や相談のしづらさを感じる方もいるでしょう。
以下にあげるいずれでも構いませんので、自身が出向きやすいところに相談をしましょう。
それも難しければ、家族や信頼できる方に相談し、クリニックや専門家との橋渡しをお願いしてもいいでしょう。

【相談先の例】
・事業場内の専門家(産業医、保健師、公認心理師など)、
・職場が提携しているEAPサービス
・地域のクリニック、保健センター

相談するとき、うまく話そうとする必要はありません。
ありのままの気持ちや体に起こっていることを、自分のペースで伝えてみることが大切です。
話すだけで気持ちが落ち着く場合もありますし、より具体的なアドバイスをもらえますので、受診や相談を検討しましょう。
悩みを一人で抱えこまず、専門家の意見に耳を傾けてみましょう。

仕事を続けていく中で精神的なつらさが大きくなっていく場合、ただやみくもに目の前のタスクをこなすだけでは、残念ながら心身が回復していかないこともあります。
そんなときはぜひ自分のつらさに気づき、対処に取り組みながら、仕事に振り回され過ぎない「真のライフワークバランス」を保っていただきたいと、心から願っています。

執筆者


本田和樹
株式会社エムステージ産業保健事業部
保健師業務マネージャー

看護師として急性期精神病院で5年間勤務したのち、2020年エムステージ入社。
産業保健師の業務委託事業立ち上げに携わり、現在は複数の企業で保健師として実務をおこなう。
労働と精神衛生についての啓蒙活動、寄稿などもおこなっている。
取得資格:保健師、看護師、養護教諭一種、第一種衛生管理者等

株式会社エムステージ『産業保健トータルサポート』
https://sangyohokensupport.jp/

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