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10年を挟んだトランスジェンダー俳優の快挙に涙──ナヴァ・マウとラバーン・コックスがエミー賞で抱擁

  • 2024.9.16

2014年にトランスジェンダーであることをオープンにしている俳優として初めてエミー賞の演技部門にノミネートされたラバーン・コックスと、今年トランスジェンダー俳優として初めてリミテッドシリーズ部門の助演女優賞にノミネートされたナヴァ・マウは、エミー賞のレッドカーペットで対面すると、数秒間ぎゅーっと強くハグ。

目に涙をためたラバーンは、「あなたのことを誇りに思う」とナヴァを称えると、「10年前、私はトランスジェンダーであることをオープンにしている人として初めてエミー賞にノミネートされました」と語り、「それから10年。私で最後じゃなかった。あなたは4人目であり、この部門では初めて(のノミネート)です」と、トランスジェンダー俳優たちの快挙に感極まった。

76th Primetime Emmy Awards - Arrivals

ナヴァは、「私たちのコミュニティは、心からくる、人間的な物語を語れるようになるために闘ってきたと思っています」と話し、「なぜなら、それこそが私たちトランスの人々なのですから。私たちは何よりもまず、人間なのです」と付け加えた。

さらにナヴァは、ドラマ「私のトナカイちゃん」がLGBTQ+のレプリゼンテーション(表象)を行った作品であることは祝福に値するとしたうえで、最も素晴らしいのは、「これが本当に良い番組であり、私がとても誇りに思っているものである」という事実だとした。

「最終的には、私たちがスクリーン上でトランスの人々としてありのままの姿であり続けられることを願っています 」とナヴァが締めくくると、ラバーンも同意し、トランスジェンダーの人間性を描くことは、「アーティストであること、物語を語ることの素晴らしさ」の一部だと付け加えた。

今年、ナヴァはトランスジェンダー俳優初の演技賞受賞は叶わなかったが、「私のトナカイちゃん」は、第76回プライムタイム・エミー賞のリミテッドシリーズ/テレビムービー部門で、作品賞、主演男優賞(リチャード・ガッド)、助演女優賞(ジェシカ・ガニング)を受賞して、今年の目玉作品のひとつとなった。

Text: James Factora Adaptation: Sonia Kanazawa

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