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ママ友「偏差値の低い公立高校なんか行かせたくない!」高校受験を控えた2組の親子の未来

  • 2024.9.16

世間体を気にする人は、自分の本当の気持ちよりも「こうした方が周りから良く見られる」という考えを優先しがちです。親子関係でもその影響が現れるので、子どもの選択肢を制限してしまうことがあるかもしれません。今回は、筆者の知人A子から聞いた、高校受験を控えた2組の親子のエピソードをご紹介します。

画像: ママ友「偏差値の低い公立高校なんか行かせたくない!」高校受験を控えた2組の親子の未来は!?

T江の自慢とA子の葛藤

A子の娘とママ友T江の娘は同級生で、子ども同士は幼いころから仲が良かったのですが、A子はT江が娘たちの成績を比べたがることに嫌気がさしていました。高校受験が近づくと、T江はしつこくA子の娘の進学先を聞き出そうとし、A子を困らせました。

A子が渋々、地元の公立高校を選択肢に考えていると伝えると、T江は「もっと有名な高校じゃないと卒業後の進路が心配」と言い、自分の娘は偏差値の低い高校には行かせたくないと断言したのです。その公立高校は有名ではありませんでしたが、地元の子どもたちが多く通う、落ち着いた校風の学校でした。

A子はT江の態度に腹が立ちましたが、反論せず、それ以降受験の話を避けるように。その後、T江は娘を自宅から離れた高額な学習塾に通わせ、私立の進学校に合格させました。

驚きの進学先の一致

A子の娘は最終的に地元の公立高校を志望校にし、合格しました。しかし、3年後、 A子の娘とT江の娘はなんと同じ私立大学に進学。T江があれほど批判していた公立高校から結局同じ大学に進むことになったのです。

進路選択の衝撃とその後の展開

その後、A子の娘は大学院に進学し、研究職に就くという夢を叶えました。一方、T江の娘はIT系の会社に就職しましたが、職場に馴染めず退職し、実家に引きこもるようになりました。

実は、T江の娘は高校も大学も就職先までも自分の希望ではなく、すべてT江の言う通りに進めていました。T江は世間体を気にするあまり、娘の本当の気持ちを無視していたのです。 A子はそのことを娘から聞いたとき、身につまされる思いがしました。

娘と向き合うとき

T江が世間体を気にして娘にしてきたことは、娘のためを思っての行動だったのでしょう。しかし、度が過ぎると娘の自主性や個性を抑えてしまうことにもなります。

娘のことが大切なのはわかりますが、A子はこの機会に、T江が娘としっかり向き合い、娘の気持ちに寄り添うことを願っています。

【体験者:40代・女性パート、回答時期:2024年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。

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