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拝見! あの人の暮らしのインテリア 「隠す収納」と「見えてもいい収納」を両立させる知恵とは?

  • 2024.9.16

毎日の生活、気持ちを左右するインテリア。
暮らしやすさを作る機能やルールと、自分らしさを映すセンスを両立している人の部屋づくりから、ヒントをもらいます。

今回お宅を拝見したのは・・・
整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト141㎡
生方 悠さん
141㎡に、ご夫婦と5歳の娘さん、猫のニコちゃんの3人+1匹暮らし。月数回行うルームセミナーが人気。Instagram:@ubu_maison

緑がいちばん映える暮らしを目指して

生方さんのいちばんお気に入りの場所が、植物をふんだんに配したリビング。
植物が立体的に見えるよう、吊るしてディスプレイするほか、要所要所に間接照明を配置。

白を基調に、ステンレスやシルバーなど清潔感のある色で統一された生方悠さん宅のインテリア。
 
色選びから部屋作りをはじめたのかと尋ねてみたら、「まずは植物です。夫婦ともに植物に囲まれて暮らしたいと思っていて。グリーンがいちばんきれいに映える背景が、白と黒、ステンレスだったんですよね」
 
照明用のダクトレールも植物を吊るすために設けたのだそう。
 
「植物を立体的に見せたくて2列通しています。それが部屋作りをするうえでいちばんこだわったポイントですね」
植物を美しく見せるために照明の使い方にも工夫が。
 
「スポットライト照明も植物に当たるように設置しています。大きな植物の裏にも照明を置いたりして、葉の影が壁に映し出されるのを楽しんでいます」
 
整理収納に本格的に取り組むようになったきっかけは娘さんの成長とともに、ものが増えたこと。
 
「子どものものって色数が多いので、収納棚やケースも色を合わせて、ごちゃごちゃして見えない
ようにカラーコーディネートしています。色がそろっているだけで整って見えますよね」

鉢植えではなく枝ものの観葉植物なら、季節に応じて模様替えも可能。

扉を開けてもワクワクする収納をめざしています

いちばん使う場所こそ使いやすく&美しく
生方さん宅の心臓部がこのリビング収納。
日常使うものをここに集約、ひんぱんに扉の開け閉めがされるため、人に見られることを想定して収納ケースを厳選、大中小を組み合わせたグリッド収納にしました。
ケースにラベルを貼り、どこに何が入っているか一目瞭然。
ものが帰る場所をはっきりさせることで、整理整頓の習慣が身に付きます。

ケースもDIYでひと工夫。100円ショップの仕切りスタンドを接着し、立てかけ収納の利便性をアップ。生方さん宅の収納スペースには各所に「とりあえずBOX」も用意。
分類できないものや、少しの間だけ取っておきたいものを入れておきます。

キッチンも隠す収納が基本 調理家電も最低限に

炊飯器など、生活感の出やすい調理家電は極力置かないようにしている生方さん。
あるのは、ビルドインのオーブンレンジと食器洗い乾燥機、コーヒーメーカーだけです。
収納に関しては、動線も重視。「出してすぐ使えるように、シンク下には調理器具と掃除用品を収納しています」。
ものがないと掃除も楽に。常にすっきり片付きます。

リビングにいる家族の様子が見渡せるキッチンからの眺めが、生方さんがいちばん好きな風景。

食器も3つの引き出しに入るぶんだけに厳選。

食品保存容器もプラスチック製をやめ、ガラス製に。
中身が見えるうえ、そのまま食卓に出せるので便利。

収納スペースの余白をどう使うかにこだわって

生方さんが収納を整えるうえで、いちばん気をつけているのが余白の使い方。
 
リビング、キッチン、寝室、玄関、どの場所も基本的にはスペースを収納ケースできちんと埋めるグリッド収納になっています。
 
「余白はメリットもあるんですが、デメリットもある。私はすき間は罠だと思っていて(笑)。すき
間があると、ついものを入れたくなるんですよね。で、入れたことを忘れてしまう。それが散らかって見える大きな原因のひとつなんじゃないかと」
 
だから、収納ケース選びも妥協はなし。
並べたときに余計なすき間ができない無印良品のものに買い替えたのだそう。
 
「すき間なく並ぶ姿がきれいですよね。うちは基本、隠す収納なんですけど、扉を開けたときにも
ワクワクしたいなと。お客様も多いので、見えてしまってもいい収納を心がけています」
 
今の形になるまで、3年以上かかっていると生方さん。
 
「やればやるほど、収納には正解がないんだってわかってきました。だから、少しずつアップデー
トしています。何事も無理せずコツコツですよね」

本当に着る服だけを残す模様替え不要の衣類収納

インテリア同様、モノトーンの服がきれいに並ぶクローゼット。
収納の基本はハンガー掛け、インナーや頻繁には着ないものを引き出しに収納しています。衣類管理には「見える化」を心がけているとのこと。
洗濯後の服を必ず右側にかけることで、ローテーションに入らない服が左側へ。
ずっと左側にあれば、もう着ないというサイン。

衣類用収納だったスペースのハンガー用ポールを外して、使わなくなったラックを設置。
棚置きができることでデッドスペースなく収納が可能に。雑多な生活用品もスッキリ。

子ども用のスペースも色をそろえて統一感を

子どものオモチャや生活雑貨の収納に頭を悩ませている人も多いはず。
生方さん宅では、ほかのインテリアに合わせて、ここでも徹底して収納ケースを白に統一、隠す収納をメインに。ごちゃつき感軽減に成功しています。
ふたがなく、ざっくりしまえるケースを設けて、子ども自身でも片付けしやすいよう工夫しています。

DIYで子どもの手が届く低い位置にもポールを設置するなど、娘さん用のクローゼットも工夫がたくさん。ラベルも文字ではなくイラストに。
自身で管理しやすいようにしています。

「ちょい置き」を封じて美しく

「ちょい置き」しないのも整理整頓の鉄則。
キッチンの窓辺など「ちょい置き」しがちな場所には、植物やフラワーベースなど、きれいなものを置いて。

撮影/松村隆史 文/鈴木香里
 
大人のおしゃれ手帖2024年9月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

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