1. トップ
  2. ダイエット
  3. 7つの「ダイエット都市伝説」はウソかホントか。森拓郎さんおしえて!

7つの「ダイエット都市伝説」はウソかホントか。森拓郎さんおしえて!

  • 2024.9.22

正しい知識をつけることが大事。

ダイエットにまつわる都市伝説、あなたはどこまで信じている? 有酸素運動は20分以上やらないと意味がない、夜に炭水化物を食べると太る、セルライトは揉めばなくなる……など、よく耳にするこれらの説は本当なの? 今回は、7つのダイエット都市伝説について、ボディワーカーの森拓郎さんにお話を伺った。信じているダイエット法が、実は間違っているかも?

Women's Health

お話を伺ったのは……

トレーニング至上主義であるフィットネス業界に疑問を感じ、運動の枠だけにとらわれない独自の角度からのアプローチにこだわりを持つ、森さん。ファッションモデルや女優などの著名人の支持を集め、『運動指導者が断言!ダイエットは運動1割、食事9割』(インプレス)、『オトナ女子のための食べ方図鑑(ワニブックス)』、『30日でスキニーデニムの似合う私になる(ワニブックス)』など、著書も多数。

(「」内、森さん)

有酸素運動は20分以上やらないと効果ない?

Women's Health

「運動は、糖質と脂質の両方をエネルギー源として利用しますが、息が切れない程度の有酸素運動においては、20分を超えるあたりから脂質の利用割合が高くなるため、20分以上の運動が推奨されるという説があります。しかし、実際には20分未満の短時間の運動でも脂肪は消費されており、例えば10分の運動を3回行う場合と30分の連続した運動の場合では、効果に大きな違いはないとされています。また、痩せるかどうかは運動時間だけでなく、食事を含めたエネルギー収支によるものであるため、20分未満の運動でも痩せることは可能ですし、逆に20分以上運動しても痩せないこともあります」

有酸素運動で心得ておきたいこと

「運動している時に痩せるのではなく、運動したことの刺激によって痩せやすい体を作ることが重要です。しっかりと糖を取り、運動の刺激を強くした方が長い目でみればちゃんと効果を感じるようになると思います。糖をしっかりとり、運動によって糖をたくさん使えば、体内の糖が減るので、回復するために糖を体に取り込もうとし、代謝が上がるようになります。回復するためにまたエネルギーを使うようになるので良い循環が生まれるのです」

夜炭水化物を食べると太る

Women's Health

「夜に炭水化物を摂取しても、エネルギー収支がプラスであれば脂肪として蓄積されますが、マイナスであれば脂肪にはならず太りません」

では、脂肪がつかない理想的な食生活とは?

「多くの人が『太る原因』として気にする脂肪は、どのようなしくみでできるのかについて、説明します。三大栄養素である『炭水化物(糖質)』『脂質』『タンパク質』のうち、特に糖質と脂質は主にエネルギー源となり、使い切れずに余った分は『体脂肪』として体に蓄えられていきます。ですから糖質や脂質を摂りすぎると、体に脂肪がつきすぎてしまいます。したがって、健やかな体づくりのためには、適量の糖質と良質の油脂(特に動物性)を意識した献立を心がけることが大切です。そして糖や脂質の消費に必須の『ビタミン』、脂肪を分解し筋肉をつくるのに重要な『ミネラル』(マグネシウムや亜鉛・鉄など)をよく摂ることです。このような栄養知識があってこそ、食生活をより向上させることができます。製品表示のカロリー値を見ることも大切ですが、それだけではまったく瘦せないどころか、場合によっては、むしろ太ることも起こり得るでしょう。ダイエットを考えているのなら、五大栄養素のそれぞれの働きについて熟知しておきたいものです」

エネルギーを作る栄養素

●炭水化物

●脂質

●タンパク質

体をつくる成分になる栄養素

●脂質

●タンパク質

●ミネラル

体の調子や代謝などを整える

●ミネラル

●ビタミン

セルライトは揉み続けるとなくなる

Women's Health

「セルライトとは、脂肪が多い部位でコラーゲンが硬くなり、血行不良を起こしている状態を指します。揉んだり温めたりすることで、コラーゲンがほぐれて見た目が滑らかになることはありますが、これは脂肪が減ることとは異なります」

温めると、脂肪が燃焼する

Women's Health

「温めることで汗が出てむくみが軽減することはありますが、脂肪自体が減るわけではありません。脂肪細胞が分解されるためには、ホルモン感受性リパーゼが活性化される必要があり、アドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが分泌されなければなりません。温めるだけではこの過程は十分に進行しません」

サウナは痩せる

undefined
Women's Health

「サウナのような過酷な環境では、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されるため、脂肪分解が起こる可能性があります。しかし、脂肪が分解されたとしても、それが燃焼されるかどうかは別の問題です。分解された脂肪がエネルギーとして消費されなければ、再び腹部周囲に再合成されてしまうことがあります」

低カロリー表記はダイエット中もOK

undefined
Women's Health

「低カロリーなものを食べても、全体のエネルギー収支がマイナスでなければ脂肪は減りません。さらに、栄養が不足した低カロリー食品ばかりを摂取していると、エネルギー不足により基礎代謝が低下し、かえって痩せにくくなる可能性があります」

大切なのは「食事改善」

「まず、体脂肪を減らすのには食事が大事です。それは減らせと言ってるわけではありません。ダイエットの基本は食事制限ではなく食事改善。レトルトやお菓子は手軽に摂れるエネルギーですが、それをやめるのはいいこと。ただし、やめたら何かで補充しなければ、エネルギー不足で体が動かなくなる。つまり、悪しきをやめて、良きを摂る。食事で栄養をしっかり摂ることが大事なんです」

ストレッチをすると痩せやすくなる

undefined
Women's Health

「ストレッチを行うことで、姿勢が改善されたり、筋肉の状態が良くなることで、むくみが解消されて体重が減ることはありますが、これは体脂肪が減ったわけではありません」


Nana Fukasawa ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。 

 

森 拓郎 パーソナルトレー ニングスタジオrinato 代表取締役

 トレーニング至上主義であるフィットネス業界に疑問を感じ、運動の枠だけにとらわれない独自の角度からのアプローチにこだわりを持つ。ファッションモデルや女優などの著名人の支持を集め、『運動指導者が断言!ダイエットは運動1割、食事9割』(インプレス)、『オトナ女子のための食べ方図鑑(ワニブックス)』、『30日でスキニーデニムの似合う私になる(ワニブックス)』など、著書も多数。 

元記事で読む
の記事をもっとみる