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二ッチなカプセルトイもここまで来たか「ぬか漬けのフィギュア」が渋すぎる

  • 2024.9.15

Togetterオリジナル編集部のふ凡社です。

二ッチなカプセルトイを探し求めて日々街中のカプセルトイコーナーを覗いているのだが、最近「ニッチなカプセルトイ」と遭遇する割合が少しずつ減ってきている。

そもそもニッチなカプセルトイは、ここ数年の「カプセルトイブーム」という「出せばなんでも売れる」状態の追い風がないと生まれない商品群である。ところが最近、どこの街中にいってもあった「カプセルトイが大量に置いてあるスペース」が少しずつ規模を縮小したり、閉店したりしている。

もしかしたらカプセルトイブーム自体がピークを過ぎ、売れるか分からないニッチな商品たちが市場に登場する余地が少しずつ減ってきているのではないか。頼む、二ッチなカプセルトイたち、行かないでくれ。

最高な二ッチさ(画像はプレスリリースより) 出典:Togetterオリジナル

そんな不安を抱えながらカプセルトイコーナーを覗いていたら、「ぬかづけのフィギュア」なる商品を見つけた。二ッチなカプセルトイもここまで来たか、という二ッチさ。良かった、まだまだ大丈夫そうだ。

愛すべき「なんやねん」感

「ぬかづけのフィギュア」はブシロードクリエイティブが展開しているカプセルトイブランド「TAMA-KYU(タマキュー)」の一商品。

「ぬか漬けづくりを疑似体験できるフィギュア」という触れ込みだが、説明されても何を言っているのかさっぱりわからない。素晴らしい。

開けてみると、ぬか床のミニチュア、野菜のミニチュア、ぬかを模した練り消し(以下、ぬか練り消し)がセットで入っている。野菜にはかぶ、なす、キュウリ、トマト、みょうがの5種類があり、私はその中の「トマト」を当てた。

小さくてもちゃんとぬか床感があってテンションが上がる 出典:Togetterオリジナル

遊び方としては、

ぬか練り消しに野菜のフィギュアをくるんで、ぬか床の中に入れる
出典:Togetterオリジナル

という流れらしい。

いや、そりゃ「ぬか漬け」じゃなくて「ぬかくるみ」じゃねぇか?

と思ったが、とりあえず言われたとおりに遊んでみよう。

色はぬかにそっくり 出典:Togetterオリジナル

まず、ぬか練り消しが練り消しにしてはけっこう硬く、わりとしっかり握力を入れてこねないと柔らかくならない。

練り消しとしてはかなりハードな部類だろうと思う 出典:Togetterオリジナル

ある程度広げたら、トマトのフィギュアをくるんで形を整えて…

トマトも表面のテクスチャーがやけにリアル 出典:Togetterオリジナル
2個並べてくるむと必然的にこの形になるよなぁ… 出典:Togetterオリジナル

ぬか床に入れる。

落し蓋もちゃんとあるぞ 出典:Togetterオリジナル

落し蓋・蓋をして閉めれば、はい、ぬか漬けのフィギュアの出来上がり!!!!

ぬか漬けのフィギュア完全体 出典:Togetterオリジナル

…なんやねん、これ!!!!

怒っているんじゃない、むしろ逆。もうね、最高。これぞ二ッチなカプセルトイの極みみたいな体験である。

「なぜこんなにうれしい気持ちになるのだろう」と振り返ると、自分が子供の頃(平成初期)くらいの思い出にたどり着いた。

昨今のカプセルトイは値段も上がって、その分しっかりしたコンセプト・作りの商品が多くなっているが、私が子供のころ、地元のスーパーや駄菓子屋の軒先にあったカプセルトイといえば、「コンセプトが謎すぎる怪しげなオモチャ」がたくさんあった。これらの商品の「なんじゃそりゃ!」と思いながらも、「いい意味でのしょーもなさ」が大好きだったのだ。

この「ぬか漬けのフィギュア」にはそれに近い味わい深さがある。とかく意味・意義・合理性といったものが求められがちなこの令和の世に発売してくれて、本当にありがとう。

「いやでもやっぱ、ぬか漬けだから『漬け』たいな」と思って、漬ける遊び方も試してみた。予想はしていたが、ぬか練り消しが硬いため、トマトを押しこもうとしたら指先にヘタ部分が刺さって痛かった。

どうしても「漬け」たかったけど、ここまでが限界 出典:Togetterオリジナル

「ほら、こうしたらちゃんと漬けられるって!!ほら!!!」

と指を真っ赤にしながら嬉々として友達に自慢する、少年時代の私の幻影が見えた。

 

文:ふ凡社 編集:Togetterオリジナル編集部

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