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飼い猫との生活を夢見るも、単身赴任から戻った主人公に待っていたのは“自分にだけ”懐いてくれない現実!?

  • 2024.9.14

『飼い猫がなつきません』(ふじのはるか/KADOKAWA)は、飼い猫たちに懐いてもらえない夫が子猫に懐いてもらうために奮闘する物語だ。主人公は、3年間単身赴任していたサラリーマンの柿居豊。単身赴任中に妻の小凪が拾った子猫の姉妹に会えることを心の支えに、激務に耐えてきた。しかし、ようやく任期を終えて帰宅した豊を待っていたのは、飼い猫が自分にだけ懐いてくれないという現実だった…。

小凪が拾った2匹の子猫「よもぎ」と「なずな」にとって、突然現れた豊は警戒するべき存在なのだろう。あれほど猫と一緒に暮らすことを夢見ていたのに…。単身赴任から戻ってもぼっちな現実に涙する姿は、思わず「ドンマイ」と声をかけたくなるほどだ。

豊が馴染まなくてはいけないのは、3年不在にした自宅だけではない。単身赴任を終えて古巣に戻って来たのはいいものの、部署には新顔の部下もいるのだ。「早く馴染んでコミュニケーションを円滑に図らねば」と考える豊だったが、よもぎとなずなの写真がきっかけで気づけば自分を中心に笑顔の会話が生まれていく。猫の恩恵に感謝していたのも束の間、「チーム☆ダンシングキャッツ」という会社の猫好きたちが集うSNSに招待され、公私共に猫まみれの日々が幕を開けることになった。

本作の登場人物たちが猫愛にあふれていることはもちろん、それぞれの飼い猫ごとに個性があるのもたまらない。チーム☆ダンシングキャッツを運営する部長の桃園の飼い猫・レンブラントは、初対面の人の膝に乗るほど人懐っこい性格だ。他にも、人間が大好きなデボンレックスや、同僚が引き取った元気いっぱいの保護猫3きょうだいなど、さまざまな性格の猫たちが登場する。

こぼれ落ちるほどの猫愛があるにもかかわらず、よもぎとなずなは中々豊に懐かない。やっとエサ係として認められてきたものの、2匹に踏まれただけで大喜びする日々。果たしてよもぎとなずなが豊に懐いてくれる日はやってくるのか――2匹の子猫を中心に巻き起こるにゃんだふるライフを、心ゆくまで楽しんでもらいたい。

文=ネゴト / 押入れの人

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