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映画『スオミの話をしよう』超豪華トーク! 三谷幸喜│長澤まさみ│西島秀俊│松坂桃李が撮影の裏話を語る!

  • 2024.9.13

三谷幸喜監督の『記憶にございません』以来5年ぶりの最新作、映画『スオミの話をしよう』が9月13日公開! 三谷監督、長澤まさみさん、西島秀俊さん、松坂桃李さんの超豪華トークが実現しました! 三谷監督がぜひ撮りたい!、という長澤まさみさんは結婚歴の多い謎めいた女性・スオミを演じます。映画では三谷監督と初タッグ。スオミの元夫である西島秀俊さん、松坂桃李さんは三谷作品に初出演。


『スオミの話をしよう』
行方不明になったスオミ(長澤まさみさん)を探すために、現夫、4人の元夫が邸宅に集合。それぞれの夫が語るスオミはすべて全く違う性格や振る舞いで……。スオミは見つかるのか、そして何者なのか……。スオミの現夫の詩人・寒川(坂東彌十郎さん)、4番目の夫・神経質な警察官の草野(西島秀俊さん)、3番目の夫で情に厚い警察官・宇賀神(小林隆さん)、2番目の夫で怪しげなYouTuber・十勝(松坂桃李さん)、1番目の夫で血の気の多い庭師・魚山役の遠藤憲一さんなど個性が立った夫とそれに対するスオミに注目。スオミと夫たちに関わる人物には、瀬戸康史さん、宮澤エマさん、戸塚純貴さん。メインはこの9人で笑いと愛のあるミステリーコメディーが展開します。

三谷幸喜監督×長澤まさみ×西島秀俊×松坂桃李トーク

入念なリハーサル、本当は合宿したかった!

――本作は映画ですが、かなり入念にリハーサルを行ったとか。 三谷 映画の撮影ではスケジュール的に、なかなかリハーサルというのはできないのですが、舞台をやっている人間としては、基本的に1ヶ月稽古して本番を迎えるというのが普通なんです。そこから本番が始まって、千穐楽になると俳優さんたちの芝居もより自然になり、覚えたセリフを言っているのではなく俳優さんたちが“私たちは本当に芝居をしているんだろうか、これはアドリブなんじゃないか!?”と思えるくらいの空気感になる。メインの動きや段取りを完璧に染み込ませながら、その場で思いついたことで動きやセリフを足しつつ、より豊かなシーンになっていくという。それが映画でもできたらというのは、以前から考えていたことだったんです。 長澤 私は稽古ができて、素直にとてもうれしかったです。作品がワンシチュエーションの会話劇ですから、稽古でお互い俳優同士で感覚をつかみ合いながら洗練されていく。その段階がしっかりと踏めたので、ありがたい環境でしたね。

西島 僕は舞台の経験はほとんどないのですが、映画もやはり準備をすればするほどいいものになると思います。役者が個々に準備をして、現場で一斉に合わせていくというのが通常のやり方ではあるのですが、今回こうやって、全員で一緒に準備ができたことは貴重な体験でした。 松坂 僕も映画でこれだけリハーサルを重ねるというのがはじめてだったのですが、繰り返し行うことによって役のブラッシュアップにもなるし、会話のテンポ感や雰囲気にも新しいものが生まれたりする。いろいろ試せる時間がいただけたので、リハーサルはすごく楽しかったです。 西島 本当に楽しかったよね。 長澤 毎回これがいい(笑)。 三谷 実は合宿したかったんだよね。 長澤 いいですね、したいです! 西島 でも三谷さん、ひとりだけ帰りそうですよね(笑)。 三谷 はい、僕は通いで(笑)。

お気に入り、共感できるキャラクターは?

――クセが強く個性的な人物ばかり登場しますが、特にお気に入りのキャラクター、共感できるキャラクターは? 三谷 僕が一番共感できたのはエンケンさん(遠藤憲一)の演じたキャラ。魚山(ととやま)さんですね。自分にないキャラクターは作れないので、どれも自分ではあるのですが、エンケンさんのキャラが一番近い。性癖というとちょっとアレですけど(笑)。 長澤 私は(坂東彌十郎さん演じる)寒川の妻のスオミです。お金持ちの奥さんらしい、おおらかな感じがいいんですよね。リハーサルのときに監督が「戸田恵子さんみたいなイメージで」っておっしゃっていたんです。なんとなくですけど、お金持ちの奥さんっておおらかで声がしっかりしている、そんな感じをイメージして演じました。

トップス5万3900円、スカート6万4900円(ともにアキラナカ/ハルミ ショールーム・TEL03-6433-5395) イヤーカフ11万円(オー/ハルミ ショールーム・TEL03-6433-5395) ネックレス136万2900円(シハラ/シラハ トウキョウ・TEL03-6427-5503)

三谷 家が広いですからね。 松坂 声を張らないと伝わらない(笑)。 長澤 稽古でのその辺のやりとりも楽しかったので、印象に残っています。 西島 僕は(松坂さんが演じた)十勝の妻バージョンのスオミさん。しっかりしていて、後ろをあずけられる感じがします。そっちは任せた、というチーム感がいいですよね。 松坂 個人的には遠藤憲一さんのキャラは好きですね。無骨で不器用な感じが可愛らしい。

撮影で印象に残ったこと

――稽古中から撮影時までで、思い出に残っていることを教えてください。 三谷 ビールの蓋を開ける場面があって、稽古で毎回本当に開けるわけにもいかないので、小林隆さんが自分で「プシッ!」って口で言っていたんです。それを本番でもやっていました。 松坂 やってましたね!(笑) あと小林さん、まつ毛がめっちゃ上がっていましたよね? 西島 あの目はすごかったですよ。

三谷 西島さんが小林さんを見てすごく笑うから、途中から西島さんのほうを見るようにって言っていたんです。本番でもちょっと笑ってましたよね? 西島 本番は笑ってないです! 僕はセスナに乗るシーンが好きでした。ひとりひとりの芝居が本当におかしくて、みんなに「何やってるんですか!?」って言いたくなっちゃいました。 松坂 男たちが狭い機内でごちゃごちゃやっていて。 三谷 あれは日本映画のリアリティラインを超えていますから。

エンケンさんと初共演にして仲良くなった

――スオミはいろんな顔を持つ女性ですが、特に難しかったキャラクターは? 長澤 印象としては別人のようだけど、スオミという同じ人であるというのが重要なんです。そこからイメージを其々に膨らませていくのが難しかったのですが、必ず立ち戻っていたのが(西島さん演じる)草野さんの妻のスオミなんです。あのスオミがベースにあって、他のいろんな顔のスオミになっている。 三谷 ひとり5役ではないんです。 長澤 そうなんですよね。それでいうと一番難しかったのは魚山さんの妻のスオミかな。設定がよくわからないというか、謎だったので。 西島 あのキャラクターが好きな人は多いと思います。 長澤 本当ですか!?(笑) あれはめちゃくちゃ難しくて、すごく悩みながらやっていたときに「まさみちゃんも一緒だね」って遠藤さんが突然言ってきたんです。自分も悩みながらやっているからと話しかけてくれたんですが、集中したいときにどうでもいいような話題をたくさん振ってくれました(笑)。 三谷 エンケンさんとは初共演? 長澤 はい。すごく仲良くなって、今でも連絡を取り合っています。 西島 なんて呼んでいるんですか? 長澤 「ケンイチ」「まさみちゃん」って呼び合ってます(笑)。

撮影時、こんな時に輝いていた!

——GLOWは「内側から輝く」をテーマにしているのですが、みなさんが撮影時に輝いていたのはどんなときでしたか? 三谷 自分ひとりで脚本を書いているときが一番辛いのですが、その分現場でスタッフさん、俳優さんと作っていく時間は楽しいことしかないので、そのときかな。 長澤 私は人のお芝居を見ている時間がすごく好きなんです。本番だと自分のことで必死になっているので、あんまり余裕がないのですが、稽古ではいつも見られないようなお芝居を目にしたりできる。自分がお芝居するのも楽しいですが、一緒に作っている人たちの「そういうお芝居するんだ!?」という芝居を目にする時間も本当に楽しいので、輝いている気がします。 西島 長澤さんと宮澤(エマ)さんと瀬戸(康史)くんのダンスシーンは、3人ともすごく輝いていましたよ。 長澤 えぇ!?(笑) 松坂 僕らがダンス練習をするときは、長澤さんの歌声が入っている状態でやっていたんです。改めて、すごく素敵な歌声だと思いました。 長澤 うれいしです。ありがとうございます。 松坂 僕らはサングラスを外すタイミングとか、一人間違えたらもう一回やるっていう緊張感とプレッシャーと戦いながらだったんですが(笑)、長澤さんはスオミとして堂々と歌って踊っていらっしゃって、まさに輝いていました。

プライベートでこんな時輝いている!

——では、プライベートで輝いているのは!? 長澤 料理をしているときですね。集中して、盛り付けまでうまくいったりするとうれしくて。 三谷 どんな料理を作っているんですか? 長澤 メキシコ料理とか、セビーチェとか。 三谷 そんなオシャレなものを。松坂さんは料理とかしますか? 松坂 最近、ちょこちょこやります。昨日、西島さんとグルメ番組のロケで春巻きを作るという話になりました。このタイミングで揚げるんだっていう、自分の中でベストなタイミングを追求するのが楽しいんです。 三谷 僕は玉子焼きを作るんですけど、最初に卵液を入れて、次にまた足すときに、赤ちゃんのお尻を持ち上げる感じをイメージしているんですけど。 長澤 何の話をしているんですか(笑)。 三谷 焼いて巻いた卵の下に新たに卵液を流す瞬間は、やさしい気持ちで幸せになれます。 西島 僕は、映画館で映画を見終わって、隣りの人と目が合って、「すごかったよね!」と共有できたときですね。この間、久しぶりにそういうことがあったんですが、パァッと輝いた瞬間だったと思います。あの場で共有できた空気というか。 松坂 それは隣りの人もいろんな意味で、びっくりしたでしょうね(笑)。

撮影=梶田麻矢 取材・文=根岸聖子 ヘア&メイク=立見恵(三谷さん)、高村三花子(長澤さん)、亀田雅(西島さん)、AZUMA<M-rep by MONDO artist-group>(松坂さん) スタイリング=中川原寛<CaNN>(三谷さん)、山田陵太(長澤さん)カワサキタカフミ(西島さん、松坂さん)


9月13日(金)全国公開 『スオミの話をしよう』

【あらすじ】その日、刑事が訪れたのは著名な詩人の豪邸。
≪スオミ≫が昨日から行方不明だという。スオミとは詩人の妻で、そして刑事の元妻。刑事は、すぐに正式な捜査を開始すべきだと主張するが詩人は「大ごとにするな」と言って聞かない。
やがて屋敷に続々と集まってくる、スオミの過去を知る男たち。
誰が一番スオミを愛していたのか。誰が一番スオミに愛されていたのか。
スオミの安否そっちのけで、男たちは熱く語り合う。だが不思議なことに、彼らの思い出の中のスオミは、見た目も、性格も、まるで別人……。
スオミはどこへ消えたのか。スオミとは一体、何者なのか。
この秋、三谷幸喜真骨頂! 極上ミステリー・コメディの幕が上がる―!

2024/日本/114分
監督・脚本:三谷幸喜
出演:長澤まさみ
西島秀俊 松坂桃李 瀬戸康史 遠藤憲一 小林隆 坂東彌十郎
戸塚純貴 阿南健治 梶原善 宮澤エマ
制作プロダクション:エピスコープ
配給:東宝
©2024「スオミの話をしよう」製作委員会

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