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【こだわりの書店紹介】第5回目は、人と人との繋がりを感じられる古本屋「花森書林」

  • 2024.9.14

こだわりの書店と、書店員さんおススメの本を紹介するこのコラム。第5回目は、「FOLK old book store」の吉村祥さんがおすすめする「花森書林」です。

「トンカ書店」を受け継いで、“お客さんと一緒に作り上げていく”書店を

今回紹介するのは、前回の記事で「FOLK old book store」店主の吉村祥さんが絶賛していた「花森書林」。元オーナーの森本恵さんは、書店が少ない丹波篠山(旧篠山市)出身。そんな森本恵さんにとって、書店の多い神戸の街は新鮮だったそうで、本屋巡りや書店でアルバイトを続けながら、2005年に「トンカ書店」をオープン。2018年に店舗の老朽化もあり閉店し新たに移転オープンしたのが「花森書林」です。

トンカ書店時代は、店内にスニーカーが置かれていたり、コーヒーが振舞われたりと、一風変わった経営スタイルでしたが、現在は森本恵さんを陰で支えていた弟の頓花慎太郎さんが店主に。書籍の入荷や買い取り、イベント運営まですべてを一人で行っています。

出典:シティリビングWeb

「花森書林はお客さんと一緒につくりあげていく書店」と頓花慎太郎さん。その思いは、ジャンルレスなお店の様子にも表れていますね。

ちなみに、名前の由来は、森本恵さんの“森”と頓花慎太郎さんの“花”を取って「花森書店」。の予定だったようですが、「ロゴを制作したアーティストに、“花”と“森”があるんだから、林”がある方が美しいのでは?とアドバイスをされてこうなったんです」と話します。

出典:シティリビングWeb

おもちゃ箱をひっくり返したような店内に、取材しながらもくぎづけ

お店の愛称は、〝ザックバランな古本屋〟。元々は本と、本に付随した付録のみを買い取っていたそうですが、「持ち込まれたものはすべて引き受けたい」という姉弟の考えのもと、今では新旧問わず、幅広いジャンルの古本と雑貨などがズラリ。まるで“おもちゃ箱”をひっくり返したような店内に。取材しながらもくぎづけです。

出典:シティリビングWeb

サブカルチャーや児童書、アートについての古本はもちろん、食器やおもちゃ、レコードなどのさまざまな雑貨が所狭しと置かれているのも興味深々。昔大人気だった「ウォーリーをさがせ!」シリーズも見つけました!

出典:シティリビングWeb

偶然! 9/16(祝・月)まで開催中の“ラトビア”の写真展の主催者と遭遇

頓花さんに取材をしていると、9月16日(祝・月)まで開催中の「SUBARU店主のラトビアの手仕事をめぐる旅」を主宰しているの溝口明子さんと遭遇! ラトビアとはヨーロッパの北東部に位置し、歌や踊り・手仕事といった独自の文化が息づいている国。実際にラトビアに長年住んでいた溝口さんは、頓花さんのすすめでラトビアについて紹介するイベントをしたことがきっかけで今ではラトビアの雑貨店を運営することに。「不思議な縁を感じますね」(溝口さん)。

出典:シティリビングWeb

お子さんも一緒に、イベントスペースを見て回る主催者の溝口さん

取材中も常連さんらしき人がたくさん来店していて、地元に住む人たちの憩いの場としても愛されているんだなあ、と実感。取材後は頓花さんに、神戸のおススメのカフェや展覧会についての情報も教えてもらいました~。本を購入しに行くだけでなく、気さくな店主・頓花さんとのおしゃべりを楽みに訪れるのも◎。

「花森書林」頓花さんのおススメはこちら頓花さんに、おすすめの本を2冊ピックアップしてもらいました。

“ジモトミン”のための神戸のガイドブック

みちくさKOBE

潮崎考代著 編集:シーズ・プランニング 2,200円

神戸市消防局監修の生活あんぜん・あんしん情報誌「雪」のコラムを一冊にまとめた本。ポートタワーなど誰もが知っている神戸の名所についてだけでなく、「こんな情報知らなかった」という小ネタや、裏話も多く掲載されています。この本を片手に、神戸をじっくり散策してみるのも楽しそう。「花森書林」と作者の関係性についても掲載されていますよ。頓花さんの。“神戸愛”が感じられますよ♪

出典:シティリビングWeb

臓器のように大切な〝読書体験〟を共有したい

ノロウェイの黒牛

文/なかがわちひろ 絵/さとうゆうすけ BL出版 1,760円

身の毛もよだつ怪物といわれるノロウェイの黒牛と、その黒牛と結婚してもいいという娘のふしぎな恋を描いた物語。実は黒牛は、魔女の呪いで姿を変えられていた王子。彼の呪いを解くために、さまざまな困難に立ち向かいながら2人で旅する様子が見どころです。繊細な線の中にも深みがあり、細かいところまで作り込まれたさとうゆうすけさんのイラストも魅力的。オープン後すぐに原画展が行われたりと、花森書林とも縁の深い一冊です。

出典:シティリビングWeb

■今回紹介した書店は…

花森書林

住所 神戸市中央区元町通3丁目16−4

営業時間 13:00~19:00(火曜・水曜定休日)

電話番号 ℡06-6912-0669

https://hanamorishorin.com/

次回は、神戸市兵庫区にある「蚊帳文庫」を紹介予定。お楽しみに。

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