次世代を担うアーティストeillが登場、新曲『happy ever after』でみせた恋愛観

ELLEgirlが注目する、次世代スターの魅力に迫る連載「今月の推し」。vol.34は、各界から引っ張りだこの注目アーティスト、eillさんが登場。恋愛リアリティ番組「ラブ トランジット」シーズン2の主題歌『happy ever after』や、10月にリリースされるアルバムの魅力について語ってもらった。

INTERVIEW WITH EILL

“友人からの恋愛相談をもとに歌詞を書くことが多いです“

Q.「ラブ トランジット」シーズン2の主題歌にもなっている新曲『happy ever after』のインスピレーション源は？

もともとこの曲は、「1分1秒とそれ以外」という5年前に書いたデモ音源がもとになっていて、「1分、1 秒という短い間だけでも私はあなたのものでいたい」というストレートな想いを歌った楽曲です。

今回は新たに「ラブ トランジット」という恋愛リアリティ番組のために歌詞を書き直したり、アレンジをしました。「ラブ トランジット」は元カップルの男女が参加する恋愛リアリティショーなので、未来に進む恋と、過去を振り返って自分の思いを確かめる恋が同時に進んでいくんですよね。タイトルの『happy ever after』は、恋愛がうまくいってもいかなくても、昔の恋愛や新しい恋愛を乗り越えて幸せになってほしいという思いを込めて付けました。

Q.eillさんの経験や友人の話からも着想を得ている？

そうですね。普段から友人の恋愛相談をもとに歌詞を書くこともあります。『happy ever after』の元ネタになっているデモ音源は、親友の恋愛相談を聞いて思いつきました。相談に乗っていくうちに私もすごく感情移入してしまって。なんとなくピアノを弾いていたら完成した曲です。

Q.お気に入りの歌詞は？

「おあいこだね」です。今回の新曲ではストーリー展開のある歌詞にしていて、最初はすごく好きだった相手への気持ちを落ち着かせて、「おあいこだね」と最後に伝えて恋を終わらせる。最後には「わたしを置いていってよ」という歌詞があって、決して自分よがりな恋愛ではなかったということを伝えたくて入れました。

Q.制作時で印象に残ってるエピソードがあれば教えてください。

「happy ever after」という言葉は、「その後二人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ」みたいなおとぎ話の最後によく出てくる言葉で、おとぎ話のような世界観を残しながらも人間らしい心の熱さを音で表現したかったんです。なのでデモ音源のピアノを活かしながらオルタナティブっぽくアレンジをして、恋愛感情が無くなっていく様子を美しく表現しようと考えました。特にアレンジの音像のバランスを取ることには苦戦しましたね。

Q.10月にはアルバム『my dream box』がリリースされますね。注目してほしいポイントは？

タイトルは「自分の音楽をたくさん詰め込んだ箱」という意味にしました。聞いてくださる方の手元に届いて開けたときに、きっといろいろな瞬間に寄り添える楽曲があるのではないかと思っています。自分のその時の感情に合う曲を選んで聞いてもらえたら嬉しいです。

Q.2年ぶりに全国ツアーを開催されていますが、見どころは？

今回は初めてバンド編成のツアーになっているので、ピアノを弾いて1人で歌っているときとは違う楽しさがあると思います。楽曲によってアレンジも大幅に変わるので、音源との違いも楽しんでほしいです。お家っぽさをコンセプトにしているので、ホームセッションのセクションがあったりと、どこかアットホームなムードが漂うのも魅力だと思っていて、きっと素敵なライブになると思います！

Q.自身の楽曲だけではなく、IVEの楽曲の日本語詞を担当したり、幅広いアーティストへの楽曲提供もされていますが、音楽活動での今後の目標は？

最近は少しずつ楽曲提供をやらせていただく機会が増えているので日々勉強になっています。プロデュース業にも興味を持ち始めてきていて、自分の表現したいことと、誰かの表現に加わりたいものって少し違ったりするので、新たな表現方法を見つけられるんじゃないかなと思っています。あとはK-POPが大好きなので、そのような方たちにもっと楽曲提供できるようになれたら嬉しいです。

Q.今後楽曲を提供してみたいアーティストは？

基本的にどのガールズグループも大好きなのですが、一番の目標はBLACKPINK！ 本当に大好きです。

″ファッションアイコンはBLACKPINKのジェニーちゃんです″

Q.普段はどんなファッションが好き？

結構さまざまなテイストのアイテムを買いますね。実は今日の衣装も私服です！ 最近は楽だけど可愛いスタイルが好きで、アイテムだとジャージが多いかも。海外セレブのようにスポーティなアイテムをヘルシーでおしゃれに着こなしたいですね。 BLACKPINKのジェニーちゃんはずっとファッションアイコンで、いつも参考にしてしまいます。

Q.最近購入したファッションアイテムは？

コットン地のブルーのロングスカートを購入しました！ 韓国のブランドで、パンツの上に履いてスカウザーっぽく着こなしたいです。

Q.最近購入してよかったビューティアイテムは

「ビリーフ」という韓国発スキンケアブランドのナイトマスクです。花粉が多かった時に肌荒れしてしまったのですが、中学生ぶりにこのナイトマスクを使ったら一気に改善したんです。使った翌朝の肌艶が本当に良くて、もう手放せません。

Q.最後に、今年中に挑戦したいことは？

犬を飼いたいです！ 私自身、まだ人としては成長途中ではありますが、新しい家族が増えたらお仕事を頑張るモチベーションにもなって、生活の質が上がると信じています……（笑）！

eill（えいる）／ 東京都出身。ブラックミュージックを下地にした音楽性と、甘さ／切なさ／艶感／力強さが共存した歌声で魅了するシンガーソングライター。アーティスト名は北欧神話に登場する癒やしの女神「エイル」に由来。癒やしの力は音楽にも宿るという思いが込められている。15歳から歌い始め、同時にPCで作曲も開始。2021年4月にTVアニメ『東京リベンジャーズ』のED主題歌「ここで息をして」でメジャーデビュー。その後、2022年公開の劇場版アニメ「夏へのトンネル、さよならの出口」では主題歌と挿入歌を担当し、主題歌「フィナーレ。」、挿入歌「プレロマンス」と劇中歌として「片っぽ」のアコースティックバージョンが劇中で使用された。また、Amazon Original『ラブ トランジット』のシーズン1、2ともに主題歌・挿入歌を担当するなど、多数の話題作にて主題歌・挿入歌を担当している。そして、多彩なソングライティング・センスも高い評価を受けており、BE:FIRST、テヨン(ex 少女時代)、EXID、WEST.、NEWS、片寄涼太(GENERATIONS)等に楽曲を提供。情感豊かな歌声に魅せられたアーティストも多く、SKY-HI、PINKSWEAT$等、国内外のアーティストの楽曲に客演で参加。さらには、韓国の6人組ガールズグループIVEの人気楽曲の日本語詞を2作品連続で担当するなど、国内外を問わず多数のアーティストへの楽曲提供やコラボを通じて活動の幅を広げている。

photo : MASA UEMURA