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【マッチプレビュー】J1第30節 アビスパ福岡×町田ゼルビア~それぞれのチャレンジの先に。

  • 2024.9.12
【マッチプレビュー】J1第30節 アビスパ福岡×町田ゼルビア~それぞれのチャレンジの先に。
【マッチプレビュー】J1第30節 アビスパ福岡×町田ゼルビア~それぞれのチャレンジの先に。

Text by アンバサダー

中断期間が明け、シーズン佳境に差し掛かったJ1リーグ。アビスパ福岡は勝ち切れない試合が続いた中で、この中断期間の積み上げとJ1を掻き回している町田ゼルビアの対策をしっかりと練れたと思います。

対する町田ゼルビアはルヴァン杯の第1戦ではアルビレックス新潟にショッキングな敗戦を喫してしまいましたが、それでもリターンマッチではしっかりと勝ち切り、リバウンドメンタリティを示しました。

お互いに置かれた状況は大きく違うかもしれませんが、アビスパ福岡は新たな境地への挑戦へ。町田ゼルビアはリーグ制覇という挑戦へ。それぞれチャレンジの先にあるものを手にするために負けられない一戦となります。

では早速、この一戦のポイントについて考えてみましょう!

予想スターティングメンバー

【マッチプレビュー】J1第30節 アビスパ福岡×町田ゼルビア~それぞれのチャレンジの先に。
【マッチプレビュー】J1第30節 アビスパ福岡×町田ゼルビア~それぞれのチャレンジの先に。

注目ポイント①:アビスパの442守備

アビスパ福岡は523の守備ブロックを攻略され始めてから、可変での442のハイプレスと541のミドルブロック/ローブロックを基盤に戦っています。これを採用している理由はやはり「CHを動かされたくない」ところにあると思います。523のプレスを空転させられてしまう時は、CHのカバーエリアが尋常じゃないぐらい広くなっていましたが、442にしてからはそれが少なくなっています。

町田ゼルビア戦もこれを採用してくると僕は予想します。まず最初の注目ポイントとして、アビスパ福岡がどのように守備に入るかは見ていきたいところです。

アビスパの守備の狙いは?

ではこの狙いはどこにあるのでしょうか?結論から言うとサイドでの迎撃です。

町田ゼルビアも442でプレーしている分、対面の選手は明確になります。そこで先発するであろう岩崎悠人選手とシャハブ・ザヘディ選手がプレスの出入りを行いながら最終ラインに圧力をかけていくと予想します。特に岩崎選手の「2度追い」により、2ndラインはあまり動かずに次の守備に備えることが可能になります。

これでCFへのロングパスを弾き返して回収、もしくはSHや高い位置を取るSBで迎撃を作り出してショートカウンターに出ると思われます。

町田ゼルビアは敵陣に入っていく方法の多くがロングボールになります。その時の土台が左SB(予想では杉岡大暉選手)が残り、CHの1人(多くは仙頭啓矢選手)が残る3-1の土台を作り出します。アビスパ福岡からすると、ここに対してどれだけ岩崎選手とザヘディ選手で町田ゼルビアの3-1になる土台に制限/管理をしていくのかは、試合を大きく左右していきそうです。

またこの可変での442プレスの大きなメリットとして宮大樹選手が左SBの位置に入ることが多くなります。これはシンプルな高さと迎撃能力を担保することができ、さらにボールを奪った瞬間の配球能力も高いレベルにあります。

また右サイドに入る小田逸稀選手も打点の高いヘディングが得意で、弾き返すことも可能です。これも1つアビスパ福岡の狙いだと思います。町田ゼルビアのSHは個人能力の高い選手が多いので、守備力の高い選手を対面に置けるので、守備の担保も可能になっていると思います。

注目ポイント②:トランジション要員の準備の仕方

特に町田ゼルビアはトランジションを積極的に発生させて、そこから速い攻撃に移ることを最大の武器とするチームです。ここの運動量だったり、純粋な球際の強さは町田ゼルビアの生命線です。

しかしここ最近、勝ててない理由に運動量の低下が挙げられるます。いかんせん、かなりの運動量を求められる戦い方で、なおかつ酷暑も相まって選手たちに疲労の色が見えるのは否めません。

そこで町田ゼルビアは土台を「3-1」にする事が多くなっています。シーズン当初の戦い方ならば、2-2の土台を作り出しながら、CHにトランジションのタスクを背負わせる事が多くありました。しかし3-1にした事により、CHを1枚前へ、そして両SHにトランジションのタスクを担わせることが多くなりました。これで1人が担う「ボール奪取までの距離」を物理的に短くして、トランジションに入っています。

さらにCFも左サイド奥を積極的に取り続けるようになり、右SBへの対角のパスも増えています。左サイドや中央に集めといて左サイドへ解放していく形も持ち合わせています。

その結果が望月ヘンリー海輝選手の日本代表招集に繋がったのだと思います。まだまだ荒削りなところはありますが、彼のスケールの大きさは目を見張るものがあります。帰ってきてすぐ出場できるかは分かりませんが、彼が出てきたら望月選手のプレーと使われ方にも注目です。

対するアビスパ福岡。彼らもまたトランジションの部分を大切にしているチームでもあります。ゾーンディフェンスを最も大切にしているチームではあるのですが、そこから発生するトランジションも同じぐらい大切にしています。

そこで523が上手く機能せずに走らされてしまった原因として、ST周辺のスペースのケアとして前後左右に走らされて、弾き返したときや迎撃を作り出した時の「CHのヘルプ」が間に合わなくなっていたからです。

しかし442にしてからはこういった現象はかなり少なくなっています。だから彼らもCHを上手にトランジション要員として準備ができそうです。

ここのバチバチの勝負と奪った先でどこにボールを届けるのかは見所の1つです。

注目ポイント③:アビスパがボールを持つのか否か

前回対戦と比べて大きく変わろうとしているのがアビスパ福岡です。保持の局面を積み上げようとしているのは間違いありません。だから前回対戦と比べてアビスパ福岡がボールを持つ時間が増えると思います。

その際にやはりポイントとなるのが町田ゼルビアの1stプレスラインをどのように越えていくのか。3-2の土台を作りながら、2トップ脇とWBを上手く使っていければ、町田ゼルビアの424プレスを回避できそうです。

しかし積極的にロングパスを使えるのもアビスパの良いところ。ロングパスを使うタイミングは424になってCHが中盤に残った時。これを作り出すとやはり2ndボールへの対応が優位になるので、アビスパ福岡は下のパスと上のパスを使い分けて攻撃を仕掛けていきそうです。

そして2ndボールを拾った瞬間に、どこにボールを届けるのかで、アビスパ福岡がどのようにボールを持ちたいのかが見えてきそうです。

前回対戦は「ボールを持たない」中での勝負になりましたが、今回はアビスパ福岡がボールを持つと予想します。その中でアビスパ福岡が何を成せるのか、僕はここがこの試合の1番の注目ポイントだと思います!

Nobuya Akazawa|J1全部見るマン|

サッカーの楽しさとスタジアムの良さを伝えたるために活動中。

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