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藤ヶ谷太輔「人生で刺さる一本になれば」とアピール!映画『傲慢と善良』ジャパンプレミアでW主演の奈緒にサプライズも

  • 2024.9.12

辻村深月の同名小説を原作とした映画『傲慢と善良』(9月27日公開)のジャパンプレミアが9月11日、有楽町朝日ホールにて開催され、W主演を務めた藤ヶ谷太輔、奈緒、共演の倉悠貴、桜庭ななみ、萩原健太郎監督、原作者の辻村が登壇した。

【写真を見る】藤ヶ谷太輔から奈緒へサプライズ!会場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた

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藤ヶ谷演じる西澤架と奈緒演じる坂庭真実の二人が、マッチングアプリで出会い、婚約。しかし直後に真実が突然失踪してしまう。彼女を探すうちに“知りたくなかった過去と嘘”が明らかになっていく。思わぬ場所で再会した二人がたどり着く“一生に一度の選択”とは——。

藤ヶ谷にとってこの原作は、人生で一番刺さった小説だという。「この小説は刺さって面白いというのを伝えてはいたけれど、(役を)やりたいという思いはありませんでした。言霊にしていたことで、形になったことは素直にうれしかったです」と笑顔を浮かべ、「原作がとにかく好きなので、原作の香りは絶対に残したい。かつ、映画ならではの良さも入れたいという想いがありました。奈緒ちゃんや監督と話し合いをしながら、みんなで作っていきました」と撮影を振り返る。

クランクイン前には藤ヶ谷、奈緒、監督の3人で語りまくったと照れる場面も
クランクイン前には藤ヶ谷、奈緒、監督の3人で語りまくったと照れる場面も

奈緒は、演じる上で大事にしていたことについて「“傲慢”と“善良”という二つの言葉。一つの物事をどちらかの言葉で決定づけないように意識していました」と明かしつつ、「傲慢と善良という言葉を意識しすぎないことを意識するというのかな。一緒に作るみんなの価値観を話し合いながら、話せば話すほど揺れ動くことができました」と決めつけないことがポイントだったと解説。クランクアップの瞬間まで揺れ動いていたいという気持ちを持ち続けていたとも語っていた。

ヤギとの撮影での裏話を披露した倉悠貴
ヤギとの撮影での裏話を披露した倉悠貴

“話すこと”は本作を作る上でとても重要なテーマだったようだ。クランクインの前日に藤ヶ谷、奈緒、萩原監督の3人で食事をした際には、役の話、映画の話をしているなかで、自分のなかの愛について、人に優しくするとはどういうことなのかなどを自然にいろいろと話したそう。いま振り返ると、結構恥ずかしいことも言っていたと照れた藤ヶ谷と奈緒。「結構語っていたかもしれない。カメラなしで“ボクらの時代”をやっている感じ」とトーク番組のような空気感が漂っていたと指摘し合い、笑いが止まらなくなる場面も。「萩原監督の愛の話がうらやましかった」という奈緒は「そういう(愛が語れる)監督がこの作品を撮るんだと思うと信頼しかないという感じ。インする前がすごく楽しみだったのを覚えています」としみじみしていた。

自身の演じたキャラクターへの思いも語った桜庭ななみ
自身の演じたキャラクターへの思いも語った桜庭ななみ

印象に残っているのは「ヤギが出てくるシーン」と話した倉。ヤギがいい位置に来るまでなんどもリテイクがあったそう。「カメラに映らないように、キャベツを振って…」とヤギの気を引くための工夫をしていたと説明。リテイクは大変だったが、佐賀の自然に囲まれ、ゆったりとした時間を過ごしながら、リラックスして撮影に臨めたと微笑んでいた。「奈緒ちゃんが演じる真実にとって、美奈子はめっちゃ嫌な役。だけど、美奈子なりの傲慢と善良を兼ね備えているので、演じていて楽しかったです」とニッコリの桜庭。撮影時はちょうど桜庭が結婚したタイミングでもあり、「カットがかかるとガールズトークに!すごく楽しかったです」とニコニコの奈緒。しかし、真実と美奈子として一緒にいるシーンとはギャップがあったらしく、「二人が会うシーンは地獄のような空気(笑)。でもあの空気感は好きでしたけれど…」とも話し、満足の表情を浮かべていた。

萩原健太郎監督は奈緒と倉の会話のシーンはアドリブ多めと明かした
萩原健太郎監督は奈緒と倉の会話のシーンはアドリブ多めと明かした

原作を大切にしながら映画だからこその表現も意識し、映画としての『傲慢と善良』を作りたかったとの萩原監督の言葉に、辻村は「(映画化する際には)原作を超えてほしいという思いを持っています。私が書いていた先を見たいと思って送り出します。なにかひとつ決まるたびに構成案や脚本がよくなっていくのが分かりました」と制作過程を振り返り、「原作には書いていないセリフでも、原作のしんどさを汲み取ってくれるチームに預けることができると思いました。『傲慢と善良』へのそれぞれの思いを現場でもたくさん話してくださり、一緒に作ってくださった。それが完成形になっています」と太鼓判。

フォトセッションの様子
フォトセッションの様子

原作を愛してやまない藤ヶ谷は「原作がすばらしい。そして映画もすばらしいです!とお届けできるものに仕上がりました」と胸を張り、「自分の代表作になったらいいなとも思っています。刺さるシーン、刺さる言葉がたくさんあると思うので、映画を観てくださった方の人生で刺さった一本になればいいな…」と願いを込め、原作への愛がたっぷりと詰まったアツいイベントをしめくくった。

取材・文/タナカシノブ

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