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マチアプが引き出した心の奥の泥臭い本音。従って行動して良かった

  • 2024.9.12

私と旦那はマッチングアプリで出会った。今でこそ当たり前に隣にいる存在だけれど、彼と出会う前に私はマチアプで多分10〜20人くらいと会った。だから、彼との出会いが当たり前では無いことも、ほとんど奇跡に近いこともわかる。
あの時マチアプをやめていたら出会えていない今があったと思うと、“あの時の自分、ありがとー!!”と激励を送りたい。

まさに私はマチアプを何度もやめた。やめて、また始めて、やめてを繰り返し、自分の根底にある素直な気持ちに気づいて、今がある。

◎ ◎

初めてマッチングアプリに登録したのは、確か2017年ごろ。社会人1年目で、死ぬほど忙しかった専門学校生活を終えて「苦学生でもないし大人だし暇だし、恋活でもやるか!」と軽い気持ちで登録した。仕事柄アプリでもやらないと出会いがないことも分かっていた。

まだ友人でもマチアプをやっている子はいなくて、謎に湧き上がる行動力だけでスタートしたのだった。そして初めてデートの約束までした男性とのアポを、私はドタキャンした。急に怖くなったのだった。最低すぎる。

でもその時は本当に怖くなってしまって、自分の情けなさにひどく落ち込んだ。数日落ち込んでまた再スタートし、初めて対面で会った男性はヤリモクだった。ホテルには行かず逃げて帰り、またひどく落ち込んだ。

また別の人に会ったら、今度はマルチの勧誘だった。今でこそ常識かもしれないけど、「マチアプってもしかして、恋人選びだけじゃなくて本当に恋人を探してる人かどうかも見ぬかなきゃいけないの!?果てしないし、面倒すぎる……!」そう気づいた時だった。その夜、アプリを退会したのを覚えている。

◎ ◎

その後少し時間を空けて、また別のアプリに登録した。ようやくまともな人に出会えて数回デートしたり、なんとなく疎遠になったり、友達としてやっていこう!となった人もいたり、同じ人と8回もデートして嫌になっちゃったり。

またマルチだったり、またアプリをやめたり、またヤリモクから逃げたりもした。たくさんの人と出会い、楽しかったことも、いい経験だった!と思ったこともあったけど、なんか苦い思いをしたことの方が多かったと思う。

どん底まで落ちたのは、毎日LINEのやりとりをして、何度かデートして良い雰囲気になって、久しぶりに好きになれた人から突然プツッと連絡が切れたことだった。

マチアプでの出会いというのは、なんて儚くて浅いのだろう、と思った。共通の知り合いもいないしSNSで繋がったりも難しい、職場なんかも知らないし。友人の紹介とか、職場での出会いとか、そういうのとは全く違うのだと痛い程感じてしまった。

その時私は、彼のことが好きだったことも含めて完全に心が折れてしまった。マチアプ疲れもあったのだろう。
「もう恋愛はいいや」と思った。恋人がいることや結婚していることだけが良いことだなんて思っていない。他に楽しいこともたくさんあると知っているし、仕事も楽しく友人もたくさんいた。マチアプから半年ほど距離を置いた。

◎ ◎

恋愛から離れてみると、また安定した日々が続いた。穏やかで傷つけられることもなく、何もかも自分本位でスムーズだ。でも何か物足りない。そう思ったら、導かれるようにマチアプを再インストールしている自分がいた。自分の中にある本音が静かに引き出されている感覚があった。“やっぱり恋人が欲しいな”と。

恋人がいない日々だって十分楽しい。そんなのは知っているし、私にとっては事実でもある。この時代に「絶対に1人は嫌!」「絶対に結婚したい!」って言う方がなんだか恥ずかしい。なんかダサい。という思いもあった。
だけど苦い思いをしながらもマチアプでの出会いを諦めずに繰り返してしまう自分に「なぜ?」「辛いならやめたら?」と問いかけたら、私のすごーく奥の方から「でも……1人は嫌だし、結婚もしたい……」と、強がって閉じ込めていた気持ちが引き出されてしまった。
“結果1人になっても私は楽しめる”という後ろ盾だけは持っておく、でもそれと同時に泥臭いくらいの「パートナーが欲しい」という気持ちに、嫌でも気づいてしまったのだ。

◎ ◎

あれから数年経って、肩の力が抜けてきた頃に彼と出会って、去年結婚した。結婚した今でもやはり恋人がいることや結婚していることだけが良いことだなんて、全く思っていない。でもあの時自分の本音が引き出せて、素直になれて、行動に移せて良かったなとは思う。

間違いなく1人では経験出来なかったことが身に起きる。マチアプはそのきっかけをくれる素晴らしいツールだ。

■honoのプロフィール
本業は服を作るひと。夢は本を出版すること。優しい言葉を使うひとを好みます。恋愛のこと、マッチングアプリ、旅行記など、好きなことを書き綴りながら毎日楽しく生きています。

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