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夏に負ったダメージの回復をサポート。超定番の秋野菜を食して、エネルギーを高めよう

  • 2024.9.11

旬の野菜を取り入れたブラントベースの食を中心にライフスタイル提案をしているヴェルヌ華子さんに、秋野菜の特徴を聞いた。「夏に負ったダメージの回復をサポートし、厳しい冬に備えてエネルギーを高めてくれるのが秋野菜の特徴。食べ応えがあって、しっかりおなかが満たされるものが多いです」。

秋野菜の代表格は免疫力を高め、腸内環境も整えてくれる「さつまいも」

「さつまいものローストボート」。オーブンでローストしたさつまいもにパプリカを使ったスパイシーなソースと豆乳のクリーミーなソースを添えて。Photo: Courtesy of Vernhes Hanako

積極的に摂りたい秋野菜の筆頭は、さつまいも。「さつまいもには熱に強いタイプのビタミンCが豊富に含まれ、風邪をひいたりして体調を崩しやすい秋口に免疫力アップが期待できます。食物繊維と同様の機能をもつことで注目を集めているレジスタントスターチも多く含まれていて、腸内環境も整えてくれる。“難消化性でんぷん”とも呼ばれるレジスタントスターチは小腸で消化・吸収されることなく、大腸まで届いてくれるのです」

さつまいものおすすめの食べ方&保存法

  • 冷やして食べるとレジスタントスターチが形成されて腸活効果UP。
  • 皮に抗酸化作用のあるアントシアニンが含まれているので、皮ごと食べるのがいい。
  • 低温に弱いから冷蔵庫には入れず、風通しのいいところで常温保存。

「メインにもデザートにもなる汎用性の高さも、さつまいものいいところ」だとヴェルヌ華子さん。和風や洋風など味つけのアレンジもしやすいから、いろんなさつまいもメニューで秋の食卓を彩って。

ほかにおすすめの秋野菜は「かぼちゃ」と「しいたけ」

昔から女性が好む秋の味覚は“いも・くり・なんきん(かぼちゃ)”と言われるが、特にかぼちゃは女性にとっていいのだそう。「皮膚や粘膜の健康を維持するはたらきがあるβカロチンを豊富に含むかぼちゃは、女性にとってよい食材。βカロチンは脂溶性ビタミンなので炒めたり、ちょっと油を使って煮物などにすると、より栄養価をしっかり摂れます」。

スポーツの秋、食欲の秋にフィットするのがしいたけ。「骨の健康に欠かせないビタミンDを含んでいるから、運動後の体のメンテナンスに一役かってくれます。しいたけに特異的に多く存在するエリタデニンという成分は血中コレステロールを下げる効果があるとされ、食べすぎたときにバランスをとる役割に。ビタミンDは日光に当てると増量するので、天日干しで保存し、干ししいたけにして味噌汁やスープにするのがおすすめです」

旬の野菜はその時季の体のニーズを満たしてくれる

いまではありがたいことに、ほとんどの野菜を一年中いつでも手に入れることができる。「だからなおさら季節を意識することが大事だし、野菜は旬の時季に食べるのが一番いい」とヴェルヌ華子さんは言う。「例えば、トマトの代表的な栄養素リコピンの量は、冬に収穫されたものと比べて、旬である夏に収穫したものは約30%増になることがデータでも証明されています」。要は、最も栄養価が高いから“旬”なのである。

旬の野菜は栄養素の量だけでなく、種類も季節にフィットしているという。「暑い時季は汗をかきやすく、疲れやすくもあるから、夏野菜のキュウリやトマトは水分やビタミンCが豊富。体のバイオリズムをサポートするのに適した、体がそのときに必要としている栄養素が旬の野菜には多く含まれています」

旬の野菜は新鮮だし、何より美味しい。暑さに辟易としているいまこそ、ダメージ回復&エネルギーチャージができる秋野菜から、豊かな恵みをいただこう。

話を聞いたのは……

ヴェルヌ華子

ウェルネスアカデミー「Plantful Journey」創設者。プラントベース・ウェルネスコーチとして、プラントベース料理のワークショップやケータリング、イベント、レシピ開発などにも携わる。Youtubeインスタグラムでもプラントベースのライフスタイルを発信。2023年には日本人で初めて、ル・コルドンブルー・パリのプラントベース料理ディプロムを取得。約10年パリで暮らし2022年からはミラノ在住。@hanako_plantful_journey

Text: Chiho Ejiri Editors: Makiko Yoshida, Rieko Kosai

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