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【シェフ三國の簡単フレンチ】「鰯のアングレーズ風」に挑戦!って何だ⁉意味は「イギリス風」⁉どゆこと⁉

  • 2024.9.11

フランス料理に付けられている名前って、なじみがなくて分からないものがよくありますよね。今回のアングレーズも、もちろん初耳。でもかのエスコフィエ氏のレシピを三國シェフが分かりやすく紹介してくれていますので、これは挑戦しないわけにはいきませんよね。ということで、さっそく作ってみました!




三國シェフの「魚のアングレーズ風(Sardine à l’anglaise)」の材料と作り方

まずメートルドテルバターを作ります。

「メートルドテルバター(Beurre maître d’hôtel)」の材料と作り方

【材料】※作りやすい分量
バター(無塩)…100g
塩…2g
パセリ…大さじ1
レモン汁…小さじ1



バターは練りやすいように冷蔵庫から出しておきます。
パセリはみじん切りにしておきます。

【作り方】※調理時間:3分
1. ボウルにバターを入れて、細かくしながら練ります。塩、パセリ、レモン汁を入れて混ぜ、器に移して冷蔵庫で冷やして出来上がりです。



結構多めにできるので、今回はアルミホイルに包んで冷蔵もしくは冷凍できるようにしました。



こうしておくと、必要な分だけカットして使えるので便利です。



続いて、いわしのアングレーズ風を作ります。

【材料】※2人分
いわし…2尾
塩…適量
白こしょう…適量
小麦粉…適量
卵…1個
パン粉…適量
バター(無塩)…大さじ2
メートルドテルバター…お好みで
レモン(国産)…1個
パセリの葉…お好みで



いわしの尾の先ははさみで少し切っておきます。
レモンは飾り切りにしておきます。
卵は溶いておきます。

【下ごしらえ】※調理時間:5分
いわしの背骨の両側に包丁を入れます。



背骨の頭と尾の部分をキッチンばさみで切り、背骨を抜き取ります。そのまま手で内臓を取り出し、お腹を破らないように水でよく洗い、キッチンペーパーで水気を取ります。


※大きめの骨が残っていたら、骨抜きで抜いておくと食感がよくなります。

いわしの外面に塩と白こしょうを振り、内側にも軽く塩と白こしょうを振ります。さらに背面に少しだけ小麦粉をつけ、腹面にはしっかり小麦粉、溶き卵、パン粉を順につけます。

【作り方】※調理時間:10分
1. フライパンにバターを入れて強火で溶かします。



2. バターが溶けたらパン粉の面を下にして焼きます。



3. 焼き目がついたら裏返して中火にします。





4. 5~6分間、バターをスプーンですくって頭にかけ、頭にも火を通します。



5. 器に盛りつけて、腹面にメートルドテルバターとパセリを乗せ、脇にレモンの飾り切りを添えて出来上がりです。



メートルドテルバターを香ばしく揚がった衣の上に乗せると、少しずつ溶けて衣に染みていくのがわかります。骨を取っているのでいわしなのに骨を気にすることなく食べられますし、衣が片面だけなのでふっくらとしたおいしいいわしの味がダイレクトに感じられます。レモンをたっぷりと搾ると香りが広がり、口に入れたときの酸味がいわしによく合います。おなじみのアジフライやいわしフライとはまた違って、新しい出会いになりました。

料理名のアングレーズは、フランス語で「イギリス風」という意味です。小麦粉、溶き卵、パン粉をつけてバターで焼く料理の総称ですが、その発祥はどうやらイギリス王宮のようです。イギリスの正式名称は「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)」と言いますが、元々イギリス人はアングル人ですので、日本人が「イギリス」と呼ぶようにフランスでは「アングルテール」と呼んでいるため、イギリス風をアングレーズと呼ぶということですね。

魚の開き方には背開きと腹開きがありますが、よく言われる「関東は武士が切腹を嫌ったから背開き」というのは俗説で、調理法や見た目を重視した結果のようです。干物でも頭も割る場合や割らない場合がありますし、鰻でも蒸してから焼くなど調理工程が異なる場合がありますので、目的に合った開き方を選択するということなのでしょうね。普段、腹開きのわたしには初めての背開きでしたので、ちょっと緊張しましたがなんとかできました。

いわしは骨の多い魚ですが、この方法なら骨を全く気にせずに食べられますので、ぜひ作ってみてください!

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