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「眞島(秀和)さんの魅力は二枚目でありながら三枚目もいけちゃうところ」 “クセ強キャラ”を見事に演じたキャスト陣の素顔を有我Pが告白<ROOM>

  • 2024.9.10
「ROOM~史上最悪の一期一会」のプロデューサーに独占インタビュー! (C)BS-TBS
「ROOM~史上最悪の一期一会」のプロデューサーに独占インタビュー! (C)BS-TBS

【写真】爽やかなビジュアルを完全封印!誘拐犯を演じる森愁斗

眞島秀和主演の火曜ドラマ9「ROOM~史上最悪の一期一会」(毎週火曜夜9:00-9:30、BS-TBS/全5話)が、現在放送中。同作は2024年5月に上演された朗読劇と同じ世界線で展開されながらも、テレビ版オリジナルの展開も描かれるワンシチュエーションドラマで、脚本は鬼才・木下半太が担当している。このたび、WEBザテレビジョンでは本作のプロデューサーを務める有我健氏に独占インタビューを実施。クセの強いキャラクターを演じる主要キャスト陣の印象や撮影の裏話、またドラマ後半戦の見どころについて聞いた。

ホテルを舞台に繰り広げられる男たちの“群像劇”

同ドラマは、赤の他人だった男たちがリゾートホテルを舞台に繰り広げる、2泊3日のコメディー・サスペンス。

デビュー作が大ヒットするも、その後スランプに陥っている小説家・南条オサムを眞島が演じる他、高校時代の恩師と狂言誘拐をもくろむ夏木仁役で森愁斗(BUDDiiS)、恋人とのお忍び旅行にやってくる人気俳優・氷室鈴郎役で吉田仁人(M!LK)、クレーム処理の仕事に疲れ現実逃避するサラリーマン・青山欣一役で瀬戸利樹が出演している。

“ワンシチュエーション”を得意とする木下半太のオリジナル作品

――本作は5月に上演されていた朗読劇「ROOM」の中の<缶詰><スイート>と関連付いていますが、最初にドラマの台本を読んだ時の印象はいかがでしたか。

元はドラマの企画を走らせていて、後から朗読劇を行うことが決定したんです。そのため、企画当初はドラマと朗読劇の関連性はなく、粛々とドラマ「ROOM」という作品に向けて準備を進めていました。

木下半太さんはワンシチュエーションの作品がお得意な方なので、“どんな作品を書いてくださるのかな”と楽しみに待っていたのですが、(最初に台本を読んだ印象としては)純粋に面白かったです。

自分の中でいろいろと映像化をイメージしながら読んでいたんですけれども、最初は正直“30分×5話とはいえ、ワンシチュエーションで持つのかな”と思っていたんです。

ですが、それぞれのキャラクター像をしっかりと描いてくださっていて、ドラマの方向性が定まってきてからは、“きっとこの人たちが交わりあっていくと、化学反応が起こるんだろうな”という期待感がある作品だなと感じました。

――吉田さんが「潮風の中撮影に奮闘しましたので、ぜひロケーションも含め楽しんでください」とコメントされていましたが、撮影はどちらで行われたのでしょうか。

千葉県の安房郡鋸南町にあるリゾートホテル「amane」「ゆうみ」に撮影協力をいただきました。目の前に海が広がり最高のロケーションでしたが、日によっては、とにかく風が強かったんです(笑)。そのうちの1つは、どうやら風の通り道になっているようで、時には男性が立っているのもやっとなほどの強風が吹くことも…。

「ROOM」というタイトル通り、部屋の中での撮影がほとんどだったので、大きな影響があったわけではないのですが、要所要所の屋外での撮影日に限って強風だったので、俳優部の皆さまは苦労されたんじゃないかなと思います。

実はカメラの後ろ側に風よけの防風ネットをスタッフ全員で持ちながら撮影しているシーンもあったのですが、普通に放送を見ているとそんなことは分からないほど穏やかになっていると思います(笑)。

座長・眞島秀和は「お芝居の引き出しが多い方」

――本作の主演に眞島さんをオファーした理由を教えてください。

本作はメインとなる冴えない男性4人のお話であり、特に南条オサムという人物が中心的存在になってきます。オサムは主役でもありますので、演技力といった部分を求めるのは当たり前なのですが、それに加えて本作はコメディーなので、いかに“真面目にふざけてもらえるか”がポイントだと思っていました。

表現が正しいのか分からないのですが、ある種カメレオンじゃないですけれど、「怒る」とか「笑う」と台本のト書きにあっても、いろんな種類があると思うのですが、眞島さんはその引き出しがたくさんある印象でした。「ROOM」のような作品って絶対に合うし、我々が10想像していたら、15とか20にしてくださるような素晴らしい俳優だと思い、オファーをさせていただきました。

――かっこいいのはもちろんですが、個人的にはドラマストリーム『パパとムスメの7日間』(2022年、TBS系)で見せたキュートな表情も印象的でした。

ご本人は現在47歳なのですが、お芝居の引き出しとしては“少年感”もあったり、逆にもっと年齢が上に見える重厚感のある表情もあったり…本当にお芝居の幅が広い方ですよね。

きっと綿密に計算をされているんだと思うのですが、二枚目でありながら三枚目もいけちゃうところに魅力を感じていたので、主演を眞島さんに受けていただけて本当に良かったなと思います。

――続いて、高校時代の恩師と狂言誘拐をもくろむ仁を演じる森さんの印象はいかがですか。

最初は、いい意味で「どこにでもいるような、かわいさのあるお兄ちゃん」という印象でした。でも、実際に現場で画面越しに見たときに“映える”んですよね…これは守下監督も仰っていました。

森さんを目の前にしたときの印象以上に、画面越しで見たときにご本人からにじみ出てくる空気感とか、お芝居から伝わるものには魅かれるものがありました。

森さんってすごく研究熱心な方で、若手3人の中ではキャリアや経験の差もあると思うのですが、お芝居をしてカメラが止まった後も積極的に自分から提案をしていて。

年齢も若いですし、きっと言いにくい部分もあったはずなのですが「ここってもっとこうした方がいいですか?」と、監督や眞島さんと話をされていました。そんな森さんの行動が、周りにも良い影響を与えてくれていたんじゃないかなと思います。

吉田仁人の“立ち回り”を称賛、瀬戸利樹は「現場のムードメーカー」

――それでは、恋人とのお忍び旅行にやってくる鈴郎を演じる吉田さんの印象は?

僕の中では “吉田ワールド”みたいなものがある印象だったんです(笑)。日頃アーティスト活動をする中でいろんな苦労も経験されてきたと思うのですが、いい意味でのプライドというか自負や、考えみたいなものがご自身の中であって、そういうものを体現しようとしてくださっていたのかなと感じました。

吉田さんは、所属するボーカルダンスユニット「M!LK」ではリーダーを務められているので、みんなのまとめ役というか、お兄ちゃん的ポジションにいると思うのですが、今回の現場には年上の眞島さんや瀬戸さんがいたので、バランスもとりながら、年下の森さんを気にかけている印象でした。半歩引いたところで冷静に現場を見ていたんじゃないかなと思います。

――最後に、仕事に疲れて現実逃避をする青山役の瀬戸さんはいかがでしょうか。

瀬戸さんは現場のムードメーカーだったなという印象です。甘いマスクをしていますが、実は三枚目キャラの部分もあって(笑)。俳優部はもちろん、スタッフにも分け隔てなくコミュニケーションを取られていた印象が残っています。

かと思えば、ロケ地がホテルだったため現場にベッドやクッションがあり、撮影の疲れが溜まって休憩中に寝ていることもあり…(笑)。

いい意味でのマイペースさもありつつ、ムードメーカーとしていろんな人と話をして、若手3人の中では一番年上ではあるのですが、“年上感”というものはあまり出さずに、みんなと同じ目線で話をしていて。男子校の友達同士のようで、なんだかバランスのいい3人だなと思って見ていました。

――そんな3人の中に眞島さんが入ると、どのような空気感だったのでしょうか。

眞島さんと若手3人の間に、年齢的には一つ線が引かれるんじゃないかなと思っていたのですが、眞島さんが一番、分け隔てなく現場全体を気に掛けてくださっていました。

撮影が深夜にまで及ぶと、みんな疲れもあったと思うのですが、そういう時こそ眞島さんはネガティブな空気感にならないようにスタッフのことも気遣ってくださったり、準備に時間がかかりそうな時は俳優部と話をしたり、段取りじゃなくても3人と芝居の練習をされていたこともありました。

眞島さんと森さんに至っては親子くらいの年齢差があると思うのですが、若手3人の“兄貴分”として現場を引っ張っていってくださった印象です。

「誰か一人くらい共感できるところがあるかも」

――後半戦に突入する前に、見返しておくべきポイントがあれば教えてください。

不完全でダメダメな男4人が後半に向けて、それぞれが抱えているものに対して、何かを成し遂げるわけではないけれど、何かが前に動き出すという展開になっていきます。4人が置かれている状況や、内面の部分をいま一度見返していただけると、後半戦をより楽しんでいただけるかもしれません。

――最後に第3話以降の見どころと、読者へのメッセージをお願いします。

完璧な人間なんていないですし、自分の中でいくら“出来ている!”と思っていても、意外と傍から見たらそうじゃないとか…日常生活の中でも“自分なんか…”と思うこともあるかもしれません。

4人の中で、誰か一人くらい共感できるところがあるかもしれませんし、最終回を見た後にはどこか明るい気持ちになれると言いますか、背中を押されるような作品になるんじゃないかなと思います。そして、木下半太さんならではのテンポ感や笑いあるせりふなどを楽しんでいただきたいです!

取材・文=たくあんとほたて

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