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「源氏物語」が宮中の話題に…貴族の反応が視聴者とリンクするワケ。大河ドラマ『光る君へ』第34話レビュー

  • 2024.9.10
『光る君へ』第34話より ©NHK
『光る君へ』第34話より ©NHK

興福寺の僧たちが、朝廷に要求を突きつけようと宮内に乱入してくる事態が発生する。道長(柄本佑)は事態の収拾に奮闘していた。

一方、まひろ(吉高由里子)が書いた物語が宮中で話題となるものの、当初の目的である、一条天皇(塩野瑛久)と中宮・彰子(見上愛)の仲はいまだ深まらず、彰子の懐妊はまだ先のことだった。

都では火事や病など、不吉な出来事が続いていた。そこで道長は、平和と彰子の懐妊を祈願するため吉野へ向かうことにする。しかし、伊周(三浦翔平)が、何やら不穏な動きを見せる…。

今回は、まひろが書いた物語を通して宮内の人々が心を通わせる描写に引き込まれた。また、「物語の受け取り方が多種多様に描かれている回でよかった」といったポストが寄せられると、多くの共感が集まった。

さらに「物語論として面白かった。執筆体験と読書体験の描写が秀逸」といった解説も投稿された。

物語が人の心に及ぼす影響の偉大さは、はるか昔から現代まで変わらないという事象が丁寧に描かれ、『光る君へ』の面目躍如たる回となった。

来週は、物語に突き動かされた一条天皇(塩野瑛久)と中宮・彰子(見上愛)の心の動きに注目が集まりそうだ。

(文・野原まりこ)

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