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【北欧】今年初めて世界大会を日本で開催! 人気急上昇中の北欧発スポーツ「モルック」を知っていますか?

  • 2024.9.10

今夏函館は、あるスポーツの世界大会でアツく盛り上がっていました。そのスポーツとは、“モルック”。北欧・フィンランドで1996年にスタートしたスポーツで、20年ほど前に日本に上陸。ここ数年で一気に人気が広がり、競技者も約165万人と推定されているほどです。お笑いコンビ「さらば青春の光」の森田哲矢さんもモルックの競技者・モルッカーの一人で、芸人仲間と「キングオブモルック」を結成、メディアでたびたび取り上げられているほか、「2024 函館モルック世界大会」にも参戦しています。

競技スポーツとしても人気を得ているモルックですが、本国・フィンランドでは、サウナとビールを楽しみながらレクリエーションとしてのんびり楽しまれているそうです。

道具も少なく、ルールもかんたん。少人数で、しかも年齢や性別に関係なく楽しむことができるモルック。公園やアウトドア先でも気軽に楽しむことができるので、その魅力を世界大会の模様とともにご紹介します。

函館中が大賑わい! 「2024函館モルック世界大会 in函館」レポート

フィンランドを中心にヨーロッパで愛好者が増えたことから、これまでモルック世界大会は全てヨーロッパで開催されてきたそう。今年は初めてヨーロッパ以外の日本での開催となり、函館市の昭和公園と函館工業高等専門学校で、2024年8月23日(金)〜25(日)の3日間にわたって行われました。モルックの魅力はなんといっても、老若男女が楽しめるところ。今回の大会にも、下は10歳以下から80代以上までの幅広い年齢層のモルッカーが参加しました。北欧テキスタイルブランド「kippis」で活躍しているユウコさんも、プライベートな友人たちとの男女混合チームでエントリー。

事前の天気予報を覆すようなお天気に恵まれた「2024函館モルック世界大会」。帽子を着用したり、日傘をさして暑さ&日差し対策をするモルッカーも目立ちました。また、スポーツとはいってもモルックはそれほど激しい動きを伴わないので、ユウコさんのようにスカートでもプレイできます。参加者の皆さんは、思い思いのスタイルで世界大会に臨んでいました。

大会初日には、13の代表チームが戦う国別対抗戦も行われ、決勝戦はフィンランド対オーストラリア。多くのギャラリーが息を詰めるようにしてハイレベルな戦いを見守るなか、フィンランドが優勝をおさめました。そんな遠くから当てられるの!? とびっくりするような距離からも、正確にスキットルを倒す技術に感服。

使うのは「木の棒」だけ! 体と頭で楽しむモルックのルールを知ろう

「そもそもモルックってなに?」という方に向けて、かんたんにルールなどご説明しましょう。モルックを楽しむには、12本のピン=スキットルと、投げる棒=モルックの計13本の木の棒が必要です。2チーム(競技では1チーム4人ですが、ふだん遊ぶ時なら2人でOK)で交互にモルックを投げ、倒れたスキットルの内容によって得点を加算していきます。先に50点ピッタリを得点した方が勝ちとなります。

フィンランドのカレリア地方の伝統的なゲーム、キイッカ(kyykkä)を元にスポーツとして整備されたモルック。モルック棒投げて、スキットルが1本倒れたら書かれている点数、2本以上倒れたら倒れた本数が加算されます。モルックセットの正規品には、フィンランド産の木材を使用しなくてはならないという決まりがあるそう。

資料提供:一般社団法人 日本モルック協会

はじめにスキットルを決まった順番に並べ、3〜4m離れたところからモルック棒を投げます。モルック棒を投げる時のルールは、下から投げること。横に握ったり、縦に握ったり、握り方も人それぞれなら、フォームも十人十色。固まっているスキットルを倒したい時と、特定のスキットルを狙う時とで投げ方を変える人も多いようです。

ショッピングやスイーツも♪大会の会場はまるでフェスのような盛り上がり!

モルックはフィンランド発のスポーツということで、元々は北欧好きの間で広まっていったのだとか。そうした縁もあって、フィンランド大使館商務部もブースを出展していました。マリメッコのセットアップを着こなしたラウラさんが、フィンランドの魅力をレクチャー。お隣のテントでは、「100%フィンランドのものだけです!」とラウラさんもおすすめするお菓子なども販売されていました。

オリジナルボトルなど、2024函館モルック世界大会の限定グッズも販売され、大人気。長い行列ができ、オリジナルTシャツや世界大会開催記念モルック棒などは早々に完売してしまったほどでした。日本モルック協会会長を務める八ツ賀秀一さんは、実は小児科のお医者さん。著書には、フィンランドに留学中にモルックに出会い、その魅力を伝えようとひたむきに努力してきた過程が綴られています。

世界大会の2会場には、地元函館のキッチンカーが勢揃いしました。モルッカーたちも戦いの合間に腹ごしらえしていました。国内外から643チーム、計約3200人が参加したという今回の世界大会。対戦中はもちろん真剣勝負でしたが、チームのメンバー同士だけでなく、対戦相手とも和気あいあいとしたコミュニケーションが取られ、北欧・フィンランドのイメージ通り、終始穏やかなムード。これから始めても十分楽しめると思いますので、ぜひトライしてみてくださいね♪

この記事を書いた人

編集者 ふなつあさこ

ふなつあさこ

生まれも育ちも東京ながら、幼少の頃より関西(とくに奈良)に憧れ、奈良女子大学に進学。卒業後、宝島社にて編集職に就き『LOVE!京都』はじめ関西ブランドのムックなどを手がける。2022年、結婚を機に奈良へ“Nターン”。現在はフリーランスの編集者として奈良と東京を行き来しながら働きつつ、ほんのり梵妻業もこなす日々。

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