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自分は何もできない…と悩む全ての人に。規格外でも、普通になれなくても大丈夫と思えるコミックエッセイ

  • 2024.9.8

心も天気のように晴れる日もあれば曇りの日もある。天気を観察するように、じっくりと自分の心と向き合う時間が必要なときもある。

心の不調をきっかけに、会社を辞め専業主婦となり、日々の生活の中で自身の価値観や生き方を見つめ直していく姿を描いた『心曇る日は ご自愛ごはんを』(うめやまちはる/KADOKAWA)は、第11回新コミックエッセイプチ大賞受賞したコミックエッセイだ。

「適当でいいよ」この言葉に苦しめられてきた真面目で頑張り屋のちはるは、小さなミスをきっかけに体調を崩し働けなくなり会社を退職。その後結婚し専業主婦になるも、何もできない自分に苦悩する日々を送っていた。そんなちはるにとって心の支えとなったのが料理だった。ある日、スーパーで見かけない規格外の巨大ズッキーニに出会う。シンパシーを感じ購入し調理すると、そのおいしさに驚く。この出来事をきっかけに「規格外でも良い」ということに気づき、自分のできることを少しずつ見つけていく。

夫に喜んでもらおうと思って作っていた料理だが、次第に「自分のために美味しいものを作りたい」という本心に気づく。ちはるが料理を通して、自分と向き合い、自分らしい生き方を見つけていく姿は、読者を勇気づけてくれる。また、夫との温かいやり取りも見逃せないポイントである。

100%完璧であることを目標にしてしまうと、できない自分はダメだと自分を否定して頑張りすぎてしまっていないだろうか。

ほどよい距離感でいつも支えてくれる夫のおかげもあり、「今日のごはんはこれで花丸」だとありのままの自分を肯定できるようになるちはる。今自分は、自分の心と身体を大事にすることができているか。観察し続けることの大切さを教えてくれる。

ちはると同じように「普通」になれない自分に苦しんだり、周りの人と比べてしまい自分を責めてしまう人に、ぜひ読んでほしい。自分にとって心地よい生き方を見つめ直すきっかけを与えてくれる1冊だ。

文=ネゴト / ニャム

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