世の中には自分の子どもを差別する父親がいます。次男ばかりを可愛がるモラハラ夫。筆者の友人・S美は長男と自分に対する夫のモラハラになやんでいました。しかし、ある時にそんな夫を改心させる出来事が起きたそうです。何があったのかS美から話を聞きました。
差別
私には中学生と小学生の息子がいます。
私の夫はかなりのモラハラ男なのですが、なぜか小学生の次男のことだけは可愛がります。
私と長男には言葉や態度でハラスメントを繰り返しているのに、次男だけは何をしても褒めることが多い状態が続いていました。
長男はすでに諦めている様子でしたが、兄弟の仲が良いことがたった一つの救いだったのです。
模擬試験
長男が高校受験に向けた全国一斉の模擬試験を受けた時、かなり点数が悪く、志望校のレベルに達していないことがわかりました。
夫に報告すると、また長男に暴言を吐くことはわかっていましたが、報告しないわけにもいかず、私は渋々結果のプリントを夫に渡しました。
すると案の定、夫は長男に向かって鬼の首を取ったように
「お前は本当に俺の子なのか?」
「アイツ(私)が浮気してできた子なんじゃねぇのか?」
「こんな成績じゃ高校なんて入れるわけない!」
など、さんざん悪態をついたのです。
抗議
長男は父親の暴言には慣れていたため、適当に受け流している状態。
すると、夫の大声を聞いていた次男がやって来て、「パパ、お兄ちゃんが何か悪いことをしたの?」と聞いたのです。
夫が「え?」と言うと「何でそんなにお兄ちゃんにヒドイこと言うの? お兄ちゃん、頑張ってるのにかわいそうだよ。」と猛抗議し始めました。
撃沈
次男は臆することなく「パパってお兄ちゃんとママにはいつもヒドイ事言うよね? どうして? 僕も大きくなったら言われるの?」と夫に詰め寄りました。
これにはさすがの夫も撃沈。
次男に嫌われたくなかったのか、夫のモラハラは少なくなり、長男や私への態度もだいぶ変わってきました。
影響
今回のことで、次男が日頃どう思っていたのかがわかり、良くない影響があったんだと思いました。
ですが、夫のモラハラ気質はきっと根強いはず……。
夫に悪気はないのかもしれませんが、簡単に治るものではないと思っています。
これから先、夫のモラハラが落ち着いてくれることを願いますが、子ども達のためにも私が何か行動を起こさなければいけないと思った出来事でした。
【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2024年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。