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「33歳、このまま一人だったらどうしようとたまに考えます」独身コンプレックスにはどう向き合えばいい?

  • 2024.9.7

今月のお悩み

「33歳、このまま一人だったらどうしようとたまに考えます」「歳だから恋愛や結婚はもう無理だと落ち込み、女性としての自信が持てません」「仕事は順調だけど、独身なことがコンプレックスで孤独感や生きづらさを感じます」

吉川めいさんのアドバイス

幸せとは一体何なのでしょうか?

幸せは、100人いれば100通りの形があると私は考えています。同時に、一人の人間にとっても幸せの感じ方は年齢や経験と共に変わるもの。人は常に変化し、進化する生き物なので、幸せとはそうやって更新し続けるものだと私は考えています。

であれば、本当に大切なのは「今のあなたにとって、幸せとは何か?」を明確にすることです。他人軸に合わせた答えだと、それを得たとしても自分のパーソナルな喜びには繋がりません。ですのでまず、幸せの定義を自分軸で確認しましょう。その上で、変わり続ける答えを随時確認しつつ、手探りしていくので十分です。「完璧な答え」「一定の答え」はないものとして、“幸せとは到着点である”といった幻想をいち早く捨てましょう。

すると、最初にお聞きしたいことは、あなたにとっての幸せとは、パートナーがいないと実現できないことですか? ということです。

実際、結婚して幸せな人もいれば、不幸せになる人もいます。離婚して新たな幸せを見つける人もいれば、悲しみに暮れる人もいます。そう考えると、パートナーシップの有無を問わず、あなたの中の幸せの定義をパートナーがいるか、いないかばかりにかけてしまうのはリスクが大き過ぎることでしょう。

結婚やパートナーシップについては、私は少し珍しいタイプかもしれませんが、個人の一例としてシェアしてみましょう。私は結婚してハッピーでした。その後、離婚して一時的にどん底に陥り、這い上がってまたハッピーになりました。再婚して究極的にハッピーになり、最愛の夫を突然の事故で亡くし、この上なき悲嘆を味わいました。

必要な歳月をかけて、今、また幸せで安泰な自分がいます。今は40代で、パートナーはいない中で二人の男の子を育てています。そんな私に焦りや欠乏感など、独身であることに対する劣等感は一切ありません。おまけに言うなら、「きっといつかはまたパートナーを持つのだろう」と、何の根拠もなく勝手に思っています。笑

私の中で、独身であることに引け目を感じていない理由はとてもシンプルです。「女性は独身よりも結婚していた方がいい」「子どもを産んだ方がいい」「歳を重ねた女性は恋愛対象にならない」といった観念を抱いていないからです。

もっとも、こういった観念が社会に充満していることはよく知っています。それがどこから来ているかを探ってみると、主に二つのことが言えると思います。

一つは、女性が結婚せず子どもを持たないと人口が減少し、経済も低迷するということから国家や社会がそういった状況を避けたいということ。その背景にあるのはあくまで政府の得であり、それは個々の女性の幸せに焦点を当てて考えられたものではありません。

もう一方は、身近なところで、自分の親が結婚し、家庭を持って欲しいと望んでいること。このような信念は、戦争を経験した世代から強く受け継がれたことでもあると思います。また、親自身が結婚し、子を育てた場合、自分の子にも同じ形の幸せを求めるのは自然な流れかもしれません。しかし、そうした考えもまた、親自身の価値観に基づいているものであり、本当にあなた自身の幸せを最優先に考えているとも限りません。つまり、あなたの幸せは、社会や家族の期待に縛られず、あなた自身が選ぶことしかできないのです。

これを踏まえた上で、あなたにとっての幸せとは何でしょうか?

世界では、女性が歳を重ねることを祝福するカルチャーも多くあります。

フランスでは、「ジョワ・ド・ヴィーヴル」(人生の喜び)と呼ばれる、成熟を評価するカルチャーがあります。それは、年齢を重ねるにつれて、女性の自信や経験、個性をより重視し、若さや外見だけでなく、人としての深みを大切にするものとして見られているそうです。

イタリアでも似たように、世代を問わず伝わる魅力や情熱が祝福されています。豊かな人生経験や奥行きのある人間味を持った年配女性は魅力的な恋愛パートナーと見なされることも。

中でも個人的に一番驚いたのは、ブラジルでは女性が閉経を祝うことがあるというカルチャーです。その主な理由に、不本意な妊娠や生理について心配することなく性生活を楽しめるから、という考えがあるそうです!

カルチャーや人の考えは様々ですが、年齢や経験を重ねることに多くの利点があることは事実です。「歳を取ることで女性としての自分の価値が減る訳ではない」と、まず自分自身で認める必要があること。また、そういった考えのもと自分自身の道を歩んでいれば、「年齢を重ねると恋愛が難しくなる」といった考えにも至らないはずです。年齢は恋愛の質を左右するものではありません。むしろ、女性も男性も、その人自身の生き方や心持ちの方が、パートナーシップはもちろんのこと、全ての人間関係において重要なことではないでしょうか。

自分の幸せを見つける

「あなたにとっての幸せとは何ですか?」と聞かれて、すぐに答えが出る人は少ないでしょう。多くの方がぼんやりと「みんながやっていること」やなんとなくの「安心感」を“幸せ”と勘違いしてしまっています。パートナーシップについても、突き詰めてみると実は「一人よりはパートナーがいた方がマシ」という甘い考えを抱いている人も少なくありません。

でも、考えてみてください。もしあなただったら、「いないよりはいた方がマシ」と考えているような人に魅力を感じて、生涯一緒に過ごしたいと思えますか? きっと、本当はただの淋しさの埋め合わせではない、互いを高め合い、支え合うような関係性でパートナーと共に歩みたいと願っているのではないでしょうか。

それには、シンプルな答えがあります。

パートナーの有無を問わず、あなたが先に“その理想の人”になってしまえばいいのです。「ないもの」や「いない人」といった不足感にフォーカスを当てる人ではなく、今、自分に「あるもの」そして「いる人」。つまり、自分自身に意識の焦点を合わせ、人として自分を高めていくのです。

最近、国際的ベストセラーとなった『New happy』の著者であり、幸せの研究者であるステファニー・ハリソン氏は、人が幸せになるためのステップは2つしかないと話します。

一つ目はまず、自分を知ること。それには、自分の人柄や人間性、得意不得意や才能を知るといった意味が込められています。

そして、二つ目は、その人間性や特徴、そして才能を生かして自分なりに人のためになるよう貢献すること。

実は、真の幸せとは、お金や地位、そしてパートナーの有無といった形によって得るものではなく、もっと近くに、そして誰にでも実現できるところにあったのです。人のために自分らしさを使って貢献することは、必ずしも仕事につながっていなくてもいいですし、決まった行いではないかもしれません。ただ、あなた自身がどんなに小さくてもいいので、あなたの存在を通して、才能を通して、誰かの役に役に立っているとか、誰かに「居てくれてありがとう」って思ってもらっていると自覚できていればいいのです。

そんな生き方をしている人は、間違いなく生命力に溢れ、輝いていることでしょう。

すると、結婚しているかどうか、年齢がいくつであるかに関係なく、充実した人生を送ることができるでしょう。そして、不思議なものですが、もし、あなたが本当にパートナーが欲しいと思っているのなら、きっとそうして最も輝いているときに、その出会いは訪れるでしょう。

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