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“夏の終わりに観たい映画”の最高傑作は? エモすぎる名作(4)青春映画の金字塔…何度観ても楽しめる作品は?

  • 2024.9.7
永山瑛太【Getty Images】

今年の夏は例年よりもさらに暑く感じる。外に出て、海やプールに入ったりして涼しむのもいいが、クーラーの効いた家や映画館でゆっくり映画を観るのもいいだろう。今回は、暑い夏にピッタリな映画5本をセレクト。ノスタルジックな雰囲気の作品や、甘酸っぱい作品を紹介する。第4回。(文・シモ(下嶋恵樹)
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●『サマータイムマシンブルース』(2005)

製作国:日本
上映時間:107分
監督:本広克行
脚本:上田誠
出演者:永山瑛太、上野樹里、与座嘉秋、川岡大次郎、ムロツヨシ、永野宗典、本多力、真木よう子、佐々木蔵之介

●【作品内容】

2005年のとにかく暑い夏休み。大学のSF研究会の男子学生たちがグラウンドで、草野球に興じている。

一方、SF 研究会の一角の暗室では、カメラ部の女子部員メンバーがグループ展に向け、作業に集中していた。

野球を終えてひとっ風呂を浴びて部室に帰ってきたメンバーだが、ある騒動が起きて…。

●【注目ポイント】

本作は、社会現象を巻き起こした『踊る大捜査線』シリーズでメガホンをとった本広克行が、劇団ヨーロッパ企画の舞台を映画化したエンタメ作品だ。

舞台はとある大学。SF研究部の古いクーラーのリモコンが故障してしまう。うだるような暑い夏には死活問題だ。そのリモコンを取り戻すというささいな目的だけのためにタイムマシンを登場させるという、劇団ヨーロッパ企画の代表であり本作で脚本を担当している鬼才・上田誠の発想にはただただ、うなるばかりである。

時計が指す時間、物語の中に出てくる言葉の数々や行動の一つ一つを注意深く見ていると「あ! これはこういうことか!」と納得して、妙な充実感を得られるのがこの作品の魅力である。

それに加えて、SF研究部員たちのくだらないギャグの数々や会話の独特の間も、魅力となっている。何度も見直すと、スルメのような深い味わいを醸し出す作品である。

ちなみに同じ本広監督の『UDON』(2006年)では、SF研究部員の石松(ムロツヨシ)、小泉(川岡大次郎)、新見(与座嘉秋)、カメラ部員の伊藤(真木よう子)が登場する。シェアードユニバースというわけだ。気になる方はこちらの作品もぜひ見ていただきたい。

(文・シモ(下嶋恵樹))

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