1. トップ
  2. 恋愛
  3. 日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

  • 2024.9.7
日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る
日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

Text by 高橋アオ

[総理大臣杯2回戦神奈川大(関東2部)0-0(PK5-6)筑波大(関東1部)、6日、宮城・セイホクパーク石巻フットボール場]

神奈川大と筑波大の激闘は延長戦でも決着が着かず、ペナルティキック(PK)戦の末に神奈川大が2回戦敗退となった。5日のFIFAワールドカップアジア最終予選中国代表戦で鮮烈復帰弾を決めた日本代表FW伊東純也の母校である神奈川大は、先輩の活躍から刺激を受けて大学サッカー随一の名門と互角の勝負を見せた。

長らく日本代表から離れていた伊東が復帰弾を挙げて日本中を沸かせた翌日、先輩の活躍を視聴した母校の後輩たちは筑波大と死闘を演じた。

先輩の活躍に負けない戦いを見せた神奈川大イレブン

日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る
日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

大森酉三郎監督は「うちのエンブレムを背負って戦ってくれた選手が大舞台で活躍したことは、彼らにとって高いモチベーションになりました。アグレッシブに守備も攻撃も献身的に見せてくれたので、後輩たちに目指す指針を示してくれました」と、伊東の活躍がイレブンの発奮になったと明かした。

この日伊東顔負けの運動量で攻守に顔を出して筑波大を追い詰めたDF田畑麟主将(4年、横浜FCユース)も偉大な先輩から刺激を受けた一人だ。

「(グループ)LINEでも伊東純也さんの写真が貼られて、『あしたはやってやりましょう!』という雰囲気が出ていましたね。無名なところから神奈川大を出て、日本代表まで行ったすごい経歴の持ち主なので、自分たちの希望になっていると思います」と躍動した大先輩のように、神奈川大イレブンは思いきりの良さを見せて相手を寄せ付けなかった。

日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る
日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

筑波大イレブンも「これだけボールを保持されると思わなかった」とこぼすほど、神奈川大はアグレッシブに戦った。後半1分にはMF藤田仁朗(3年、兵庫・滝川第二高)がPKを奪取。シュートはセーブされてしまったが、筑波大撃破まで後一歩まで追い込んだ。先輩の躍動に負けない猛攻を見せた後輩たちはやり切った表情を浮かべていた。

神奈川大イレブンの武器は折れない心

後半途中から筑波大はU-23日本代表にも選出されたFW内野航太郎(2年、横浜F・マリノスユース)を投入して反撃に打って出るも、神奈川大は粘り強く守り無失点で切り抜けた。延長の末、PK戦で敗れても誰一人として崩れ落ちる選手はいなかった。

日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る
日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

試合後はロッカールームから笑い声が響き渡った神奈川大イレブン。どちらが勝ったか分からないほど明るく振舞う選手たちの心の強さは目を引くものがあった。

キャプテンは「明るいだけが取り柄みたいなものがあって、気が抜けちゃうときもあるんですけど(笑)。負けても5分後には切り替えられるスイッチのオンオフがはっきりできていますね」と笑った。

明るく和気あいあいとしているチームだが、規律はしっかり取れている。筑波大の猛攻を耐え切る粘り強い守備と身体を張ったデュエルで何度も窮地(きゅうち)を脱した。田畑主将も攻め込まれている局面では絶え間なくコーチングをかけてディフェンスラインを鼓舞して結束の強さを示した。

「常に意識していることはみんなの良さを引き出すようにしています。アップ中に暗くなっていたらイジったりして、明るい雰囲気を作るように心がけています」と、劣勢の中でもイレブンの強心臓を支えている。

日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る
日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

4日に開催された大会初戦の大阪学院大戦では1点ビハインドの危機的状況から後半アディショナルタイムに得点を奪って延長戦の末に劇的な逆転勝利をつかんだ。最後まで諦めない強じんな精神を持ったイレブンは記憶に刻まれる印象的な戦いを見せた。

キャプテンはタフな万能型

初戦をフル出場した田畑主将は、中1日の2回戦もPK戦に突入するまで右サイドを駆け抜けた。攻めればペナルティエリア内深くまで抉るように侵入してマイナスのクロスを放ち、守れば番犬のように相手アタッカーを追い回して潰し切る。そしてクレバーなチャレンジ&カバーや的確なコーチングによるライン統率などで存在感を見せた。

日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る
日本代表FW伊東純也の母校神奈川大が総理大臣杯で激闘!筑波大にPK戦の末敗退も、崩れ落ちない明るいイレブンに迫る

指揮官も「強い気持ちを持っていますね。高校年代から横浜FCユースのキャプテンを務めて、(高円宮杯 JFA U-18)プレミア(リーグ関東)を優勝している経験があります。泥臭いタイプで、ぶれずに明るい献身的にキャプテンシーを発揮してくれています」と高く評価している。

当人も「いやー、走りまくりましたね」と試合を笑って振り返る様は愛され、尊敬されているキャプテンだと感じた。

大学卒業後もサッカーを続ける意思を見せる田畑主将は「まだ進路は決まっていません。攻守にわたってバランスが良くて、基本的に何でもこなせることが自分の良さだと思っています。ただ万能型というのもあって特徴が分かりづらい。器用にできることはスカウトの方々は分かってくれていると思うので、最後のクオリティですね。ペナルティエリア内で決めきるところやパスは自主練でやっています」と、新しい武器を鍛えてアピールしている。

神奈川大は関東大学2部で勝点19の5位と、1部昇格圏内の2位慶応義塾大と勝点が6点差離れている。残り10試合で勝点を重ねて2015年シーズン以来の1部復帰を目指す。「絶対に昇格します」と意気込む田畑主将を筆頭に、折れない、明るいイレブンたちが関東2部で逆転昇格を果たしてみせる。

(取材・撮影 高橋アオ)

元記事で読む
の記事をもっとみる