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香水の付け方をプロにASK! おすすめ部位や知っておきたいマナーを解説

  • 2024.9.6

日常のスタイルに華やかさと個性をプラスできる香水は、付け方ひとつで香りの印象が大きく変わるもの。今回は香りスタイリストの杏喜子さんが、香水の種類による持続時間の違いや正しい付け方、効果的に香るおすすめの部位を徹底解説。香水を付ける際に知っておきたいポイントをチェックして、香りの魅力を最大限に引き出してみては?

 

杏 喜子(YOSHIKO ANZU): 香りスタイリスト、DAWN Perfumeディレクター。アロマテラピーサロンでオーラソーマやホメオパシーを学び、香りの世界へ。人が持つパーソナルスキンタイプ(肌の香り)を嗅ぎ分ける類いまれな嗅覚を持つ。

香水の種類と持続時間の違い

Harper's BAZAAR

香りスタイリストの杏喜子さんによると、香水は賦香率(ふこうりつ)と呼ばれる香りの濃度によって、パルファン > オードパルファン > オードトワレ > オーデコロンの4つに分けられ、賦香率が高いほど香りは強く、持続時間も長くなるのだそう。

1.最も濃厚な香り"パルファン"

香水のなかで最も賦香率が高く、15〜30%の香料が含まれている。香りは非常に濃厚で、一般的に5〜7時間程度香りが続く。少量でも強い香りを楽しめるため、特別なシーンや一日中香りを楽しみたいときに。

2.香りを長く楽しめる"オードパルファン"

パルファンに次ぐ濃さを持ち、香料は10%~15%程度持続時間は約4〜5時間程度とパルファンほど長くはないが、香りの強さと持続時間のバランスが取れているのが魅力。デスクワーク等、オフィスでの使用におすすめ。

3.日常使いに最適"オードトワレ"

賦香率は5〜10%で、香りの持続時間は約2〜3時間程度。比較的ライトで爽やかな香りが特徴で、カジュアルなシーンに最適。強く香らないため、野外など開放的なシーンや広い空間にも。

4.軽やかに香る"オーデコロン"

賦香率が5%以下と最も低く、持続時間は約1〜2時間ほど。軽く広がる香りが特徴で、気分をリフレッシュしたいときはもちろん、ほかの香水と組み合わせるのもおすすめ。ライトに香るため、香水が初めての人でも使いやすい。

香水を付ける場所はどこがおすすめ?

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「香水を効果的に使うためには付ける場所が重要です。適切な部位を選ぶことで、香りの持続性や香り方が大きく変わります」と杏喜子さん。ここでは香水の魅力を最大限に引き出すためのおすすめ部位をご紹介。

手首

「手首の内側には血管が多く通っていて体温が比較的高いため、香りが広がりやすい特徴があります。手首に香水をつけるときは、シュッとスプレーしたあと擦らずに軽くトントンと押さえ、そこから別の箇所に移すのがポイント手首につけっぱなししないことが重要です。また擦り合わせると摩擦で熱が発生し、トップノートの香りを損なう可能性があります」

くるぶし/膝の内側

「くるぶしや膝の内側などは大きな骨の上でリンパや汗腺が少なく、汗の影響を受けにくいので、香水の持ちがいいとされています。下半身に香水を付けると足元から上に向かって香りが立ち上がり、全体的にバランスの取れた香りを楽しむことができますよ」

首の後ろ

「ふとした時にふわっと香るポイントとしておすすめの場所。首の大きな骨の出っ張りの上あたりに香水をつけることで、香りが自然に漂います。すれ違った際にさりげなく香りが残り、上品で控えめな印象に。香りが強くなり過ぎないように直接スプレーするのではなく、手首から移して付けるのがいいでしょう

ウエスト

ウエスト周りの大きな骨の上も香水を付ける場所としておすすめです。衣服の下で香りが温められ、動くたび香りが全体にふんわりと広がりやすくなります」

デコルテ

「体の中心に位置し、大きな動きをしないため香りが安定して持続しやすい部位。直接付けると香りが強すぎることがあるため、手首やほかの部位から軽く移すのがおすすめです」

香水の付け方と知っておきたいポイント

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実際に香水を使用するときのコツを杏喜子さんがご紹介。1日のうちに香水を付けたり付け直したりするタイミングや季節による変化、また一般的なフレグランスと形状の異なるロールオンや練り香水の特徴とは?

ライトな香りは2~3プッシュが基本で、気分によって4~5時間後に付け直し、体全体に軽く纏うようにするのがポイントです。一方で、重めの香りは首から上には付けず、バストから下を中心に香らせるのが理想的。重めの香りはじんわりと長時間続くため、付け直す必要はあまりありませんが、リフレッシュしたい場合はウエストや下半身にワンプッシュ程度の付け直しが効果的です。

夏は香りが早く揮発するのでライトな香りであれば2〜3プッシュが理想ですが、冬は揮発速度が遅いため、使用量を少し減らして2プッシュまでに留めておくといいでしょう」

香水を付けるおすすめのタイミングは?

「出かける前に使用するのはもちろんですが、メイク前に香水を付けるのもおすすめ。香りが心地よい気分に導いてくれ、メイクのムードとも調和しやすくなりますよ。また仕事の終わりで香りが薄れたと感じるときや人との交流が多いシーンなどに付け直すのもいいでしょう」

練り香水とロールオンタイプの付け方

「練り香水はアルコールが含まれていないため揮発しにくく、香りの変化や広がりはほとんどありません。手首やデコルテなど、香りを感じやすい部位に付けるのがおすすめです。

ロールオンタイプのフレグランスは、持ち運びやすく付け直しに便利でオフィスや外出先で使いやすいのが特徴です。ランチタイムなど気分転換したいときや、仕事終わりにプライベートへの切り替えとして、自分の為に使用するといいでしょう。ただし、香りの持続時間は短めなので、適度に付け直すことでリフレッシュできますよ」

季節に合わせて香水を選ぶのがおすすめ!

「日本の夏は高温多湿であるため、この時期の香水選びは特に気をつけたいですね。シトラス系の香水は爽やかではありますが、湿気によって香りが大きく変化することがあります。グリーン系の香りやウッディベースの香水は湿気に影響されにくく、爽やかな印象をキープできるので、湿度の高い夏にぴったりです。

冬は湿度が低く、香水の香りをそのまま楽しむことができる季節です。この時期には、普段よりも少し濃厚な香りの香水を選ぶこともできます。しかし、電車や室内では匂いがこもりやすいので、強い香りを付け過ぎないように注意が必要です。また、コートやジャケットなどのアウター類に香水が付くと取れにくいので、衣服に直接スプレーしないように気をつけてください」

香水を付ける前に知っておきたい疑問にお答え【Q&A】

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上手に活用することで自分の印象をよりよく演出できる香水。しかし、誤った使い方をしてしまうと逆効果になることも。ここでは杏喜子さんが、香水に関する疑問や注意点について徹底解説!

Q1:香水を付けるときの注意点は?

「膝の裏や肘の内側、リンパ節が集中している場所は汗腺も多く、香りが飛びやすいため香水を付けるとすぐに匂いが消えてしまったり、皮膚がデリケートで刺激を受けやすいので避けましょう」

Q2:香水を控えたほうがいいシチュエーションは?

「香水を控えるべきシチュエーションのひとつとして挙げられるのが、高級寿司屋に行くとき。香りは味覚と密接に関連しており、香りが変わると味も変わって感じられることが多いため、寿司の繊細な香りや味を楽しむためにも香水を控えましょう。もし、どうしても香水を付けたい場合はライトな香りを選び、足首や膝の内側など控えめな場所に少量だけ付けるようにしてください」

Q3:香水を付け過ぎてしまったときの対処法は?

「アルコール入りのウェットティッシュで軽く拭き取るのが効果的です。また、衣服や髪の毛に付け過ぎた場合は、ドライヤーの熱風を使って香りを気化させましょう。20センチほど離した位置から熱風を当てると香りが飛びやすいです」

Q4:男性が香水を付けるときに気をつけたいことは?

「男性向けの香水は女性向けのものよりも香りが強く作られているため、チェストラインから下の位置に付けるのがおすすめです。女性よりも体温が高く汗をかきやすい男性は、香りを直接周囲に広めないように腰骨や膝の内側、足首に香りを散らすとよりスマートに香らせることができますよ」

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