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<逃げ上手の若君>瘴奸 VS 時行の一騎打ち。中村悠一演じる頼重の“パパっぷり”に感動の声も

  • 2024.9.6
アニメ「逃げ上手の若君」第九回が放送 ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第九回が放送 ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会

【写真】征蟻党幹部・死蝋を相手に苦戦を強いられる亜也子(ほか、第九回場面カット)

TVアニメ「逃げ上手の若君」(毎週土曜深夜11:30-0:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほかで配信)の第九回が8月31日に放送された。瘴奸との一騎打ちで時行が見事に勝利。人の価値を見抜く天才・吹雪が逃若党に加わり、視聴者からは歓喜の声が上がった。(以下、ネタバレを含みます)

「逃げ上手の若君」

本作は、「魔人探偵脳噛ネウロ」「暗殺教室」で知られる松井優征が週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載中の歴史スペクタル漫画を原作としたTVアニメ。鎌倉幕府滅亡の後、北条家の生き残りである主人公の北条時行が動乱の世を駆け抜ける姿を描く冒険譚だ。

アニメーション制作は「SPY×FAMILY」や「ぼっち・ざ・ろっく!」などを手掛けるCloverWorks、監督は「ワンダーエッグ・プライオリティ」で副監督を務めた山崎雄太、シリーズ構成は「その着せ替え人形は恋をする」の冨田頼子、キャラクターデザインは「劇場版ポケットモンスター ココ」で総作画監督を務めた西谷泰史が担当。奇才の製作陣が、美麗かつ迫力のある映像で歴史の一片を紡ぐ。

時行の純粋無垢な笑顔に浄化される悪党

諏訪領の北端の村で始まった北条時行(CV:結川あさき)率いる「逃若党」と瘴奸(CV:東地宏樹)率いる「征蟻党」の戦い。時行は狭い室内で、狐次郎(CV:日野まり)と亜也子(CV:鈴代紗弓)の二人がかりでも全く歯が立たなかった鎧武者の瘴奸と一騎打ちで戦うことになった。

時行が吹雪(CV:戸谷菊之介)から授かったのは、真剣が最も切れ味を発揮する「引きながら斬る」剣技。まさに逃げ上手な時行にぴったりの技だ。時行は吹雪に教えてもらった通り、拝むようにして構えた左手を照準に、まずは相手の太刀筋が手と刀の間を通る瞬間まで待機。その時が来たら上半身を捻り、相手から逃げつつ刀を引き斬る。見事に切り裂かれた瘴奸の手からは血が吹き出した。

ここから瘴奸が出血多量で衰弱死するまで、時間を稼ぐ時行の鬼ごっこが始まる。当初は「手首の出血では意識を失うまで時間がかかる。まさかそれまで俺にやられずに済むつもりか」と時行に凄む余裕を見せていた瘴奸。だが、時行は生存本能の怪物であり、追い詰められてこそ真価を発揮する。怯えているように見えた時行は興奮を抑えきれぬ様子で恍惚とした表情を浮かべていた。

その後も楽しそうに室内を逃げ回る時行。そんな時行を必死に追いかけるが、一向に追いつけない瘴奸は薄れゆく意識の中、瘴奸は走馬灯を見る。もともとは武士の家に生まれた次男坊だったが、父から自分だけの領土を与えられなかった瘴奸。自分の領地を守るために極めた武芸と兵法を兄のために使うことを拒んだ瘴奸は流浪武士となり、徐々に奪う人生へと身を投じていった。

一発逆転で大戦に参加するも敗北し、楠木という男から「そなたはいつも闇の中におられますなあ」「追手の来ないどこか遠くに逃げられよ」「いずこかに光差す地もあるでござろう」と言われたことを思い出す。そんな場所はどこにもないと思っていた。しかし今、瘴奸の目には時行から後光が差しているように見えた。外道を極めた自分に純粋無垢な笑顔を向けてくれる時行を仏と崇め、瘴奸はついに倒れ込む。この血湧き肉躍る戦闘シーンに忍ばされるシュールな笑いこそ、本作の真骨頂と言えるだろう。

なお、瘴奸は援軍に駆けつけた小笠原貞宗(CV:青山穣)に命を救われる。すっかり時行に浄化された瘴奸は悪事から手を洗い、武士として貞宗に仕えることを決意。いずれまた時行と刀を交える時が来るだろう。その時が楽しみだ。

アニメ「逃げ上手の若君」第九回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第九回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第九回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第九回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会

吹雪の仲間入りに視聴者歓喜! 頼重のパパっぷりに感動の声も

一方、吹雪は征蟻党の幹部・腐乱(CV:奈良徹)を誘い出す。普段は道化を演じている腐乱だが、実は党の中で一番の実力者。瘴奸への忠誠心は見せかけに過ぎず、本当の実力を隠し、いずれ党を乗っ取る算段があった。

そんな腐乱の武器は、直前で見分けがつかない2つの太刀筋を使い分ける剣技。だが、振りかぶる時点で僅かに肘の位置が異なることに気づいた吹雪は攻撃を見事に交わす。そして、「思ったより大したものを隠してなかった、がっかりだ」という隠すことに喜びを感じる腐乱にとっておそらく最も屈辱的であろう台詞を吐き、日本の剣で鮮やかに始末した。

腐乱との戦闘を経て、その人に隠れた価値を探し当てることに自分が最も高揚を感じると気づいた吹雪。そんな吹雪が今、一番心惹かれるのは様々な可能性を秘めていると思わしき時行だった。

だが、吹雪はまだこの時点で時行が北条家の生き残りであることを知らない。ゆえに時行から「我が党に迎えたい」と誘われた際には、「自分が仕えたいのは天下を狙える主君です。あなたの主君の諏訪殿ならともかく…」と断るが、正体を知って仲間に加わることを決意。新たに強力な助っ人が加わり、視聴者からは「ついに逃若党に吹雪が入った…!!!嬉しい!!!」「時行の能力を最大限引き出せるのは吹雪しかいないよ」「すごい人が仲間になってくれて良かったね」「これに頼重の未来予知が合わさればもう敵無しでしょ」と歓喜の声が。

また諏訪頼重(CV:中村悠一)が「よくご無事で」と時行を抱きしめる場面も話題を呼び、「頼重が時行を抱きしめるシーン本当にグッときた...」「頼重さん、息子を心配するパパじゃん」「義親子愛尊い」という声が上がった。

◆文/苫とり子

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