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『ジョーカー2』がヴェネチアを衝撃で包み込む!ホアキン・フェニックス、レディー・ガガらがワールドプレミアに登場

  • 2024.9.5

“悪のカリスマ”の誕生を描き、全世界興収10億ドルを突破する大ヒットを記録。第92回アカデミー賞では作品賞や監督賞を含む11部門にノミネートされ、ホアキン・フェニックスが主演男優賞を獲得した『ジョーカー』(19)。その待望の続編となる『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(10月11日公開)が日本時間9月4日、現在開催中の第81回ヴェネチア国際映画祭でついにお披露目された。

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本作の舞台は、コメディアンを夢見る孤独だが純粋で心優しい男が“ジョーカー”へと変貌を遂げるまでが描かれた前作から2年後。社会への反逆者、民衆の代弁者として祭り上げ時代の寵児となったジョーカー(フェニックス)。彼の前に突然現れた謎の女リー(レディー・ガガ)との出会いを機に、ジョーカーの狂気がリーへ、そして群衆へと拡散。世界を巻き込んだジョーカーの新たなショー=事件の幕が上ることに。

第76回の同映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を獲得した前作から5年。史上初の金獅子賞連続受賞をかけてコンペティション部門でワールドプレミアとなる公式上映が行われた本作。上映に伴い実施されたレッドカーペットセレモニーと記者会見には、フェニックスとガガ、そして前作に引き続きメガホンをとったトッド・フィリップス監督が登場。世界中から集まった多くのファンとマスコミが注目するなか、フェニックスは「今回の作品は“安心を感じる愛への追求と切望”だと思います」とコメント。

さらに本作の重要な要素の一つとなる“音楽”について「物語にあわせて選び抜かれた曲だからこそ、その解釈を理解することがカギでした。歌唱シーンの撮影はすべてライブで録音されたもの。テイクごとに声が異なって、とてもエキサイティングな体験でした」と舞台裏を語る。またガガは「ホアキンと仕事ができたのは本当に光栄だったし、とても楽しい体験でした」と語り、「毎日いかに正直で、真実にみちた瞬間を表現するかということに集中しました。トッドが伝えるストーリーはとても興味深く、“これは絶対に思いつかない”というものに仕上がっています」と自信をのぞかせた。

そして公式上映後には、会場に集まった観客からキャスト&監督に向けて12分にもわたるスタンディングオベーションと称賛の声が。第81回ヴェネチア国際映画祭の受賞作が発表されるのは日本時間9月8日(日)。本作から届けられる続報に大いに注目だ!

<キャストコメント>

●ホアキン・フェニックス(ジョーカー役)

「なぜ多くの人が前作に共感したのかは正直わからないです。それぞれの観客が、それぞれ違った要素に惹かれたんだと思います。いつも皆さんが語る内容に驚かされます。今回の作品は≪安心を感じる愛への追求と切望≫だと思います。この作品で象徴的な音楽は、物語にあわせて選び抜かれた曲だからこそ、その解釈を理解することがカギでした。歌唱シーンの撮影はすべてライブで録音されたものです。テイクごとに声が異なって、とてもエキサイティングな体験でした。減量については、詳しく語るつもりはないよ。退屈だと思うから(笑)。でも前よりも難しかった。というのも、今回はダンスシーンが多く、ダンスのリハーサルもたくさんやる必要があったから。いま49歳ですが、もうこのようなことはしないほうが良いでしょうね(笑)」

●レディー・ガガ(リー役)

「前作にとても心を揺さぶられました。トッドはとても美しくすばらしい作品を作り、そしてホアキンの演技もすばらしかった。いままでに観たことがない作品だったと感じたことが、今作で私が参加した理由です。私たちのアプローチは特別で、とてもニュアンスに富んだものでした。通常の映画で描かれるような歌唱シーンとはとても異なるもの。この映画での音楽の使い方は、キャラクターの感情を表現すること。セリフだけでは十分ではなく、キャラクターたちが言いたいことを音楽で表現しています。

ジョーカーのなかには常に音楽が流れていて、私はただ、トッド監督のビジョンを音楽とともにやり遂げただけです。ホアキンと仕事ができたのは本当に光栄だったし、とても楽しい体験でした。彼には解き放たれて自由なところがあって、これまでの私の映画経験とはまったく異なるものになりました。毎日、いかに正直で、真実にみちた瞬間を表現するかということに集中しました。トッド監督が伝えるストーリーはとても興味深いもので、“これは絶対に思いつかない”というものに仕上がっています。皆さんには、私たちが決めるのではなく、映画を観て自分自身でこの作品のテーマを見つけ出してほしいです」

●トッド・フィリップス(監督)

「この映画と共にヴェネチアに戻ってくることに対して強い思いがありました。しかし期待値も上がっているのも感じているため、本作に関してはとても緊張しています。前作に関しては、僕たちがなにをしているのかは誰にも知られていなかった。本作では一転、常に注目され続けていた。撮影中から様々な憶測や考察がネット上にあがっていたので、私たちとしては大きなプレッシャーを感じていました。ホアキンはもともと“続編”をやる必要はないと考えていました。前作の時に『次もやろうか』なんて冗談で話してはいましたが、実際にやるとなったらそれはホアキンにとってもある意味恐怖でもあると思います。実際に続編を作ることになった時、私たちは大胆でなければいけなかったし、続編だとしても前作と比べて予想外の作品にするには、どうするべきかと考えていきました。前作のジョーカーは、目には見えなくても彼の心のなかには音楽と愛があふれていた。本作では客観的な視点よりも、ジョーカー自身の目を通して多くの情報が表現されている。そしてリアリズムという点では共通しますが、より想像的で象徴的なシーンが多くあるのが、本作の特徴だと思います。そして…この作品は、1作目に対する“答え”ではないとも加えておきます」

文/久保田 和馬

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